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縄文時代に建てられたという、三内丸山遺跡の通称「縄文タワー」。縄文人は人力だけでどうやってこの15メートルの塔を建てたのか? 技術者である著者が精緻にそのプロセスを解説する。また、塔の目的は「狼煙台」であり、宗教上の施設ではなく、ヒスイの交易のために建てられた塔だと説く。さらに、近世まで奈良に「奈良湖」があったことを突き止め、奈良湖と大阪湾に通じる水路である「河内・大和大運河」など、重要な交通手段である水上交通に着目し古代日本の実像に迫る。「古代人は治水を考えなかった」という専門家ならではの仮説も提唱。 ●秀でていた丹後と出雲のハイテク技術 ●造船には高度の木工技術が必要であった ●六世紀、大和川では帆船が走っていた ●技術者集団としての渡来商人の実像 ●岡山・津寺遺跡の築港技術が19世紀オランダの技術に酷似 ●出雲大社はもともと「水飲み場」だった ●難波津――港ができるような地盤ではない
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年05月04日
三内丸山遺跡と奈良湖を中心に、その時代の技術を探る。
特に古代の水運に関しての話が面白かった。
治水の概念も技術もなく、運用することで水と共に生きてきた時代。
公衆衛生が発達していない時代から、京がなぜ千年も都でいられたのか。
川の氾濫により洪水が起こり、糞尿まみれの都を定期的に洗い流していたからだ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月08日
表紙が三内丸山遺跡の塔の写真だったので建築系のテクノロジーの話かと思ったら随分違った。
どちらかというと水上交通の話だった。
でも古代における「治水」や「港」の見方が読後随分変わったように思う。
そして古代において水路がいかに重要だったのかというのも。
何でこんな所が地理的重要地になっているのか(ま...続きを読む
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