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敬愛する師父の刃(やいば)に倒れた飛(フェイ)が死の淵から目覚めたのは、青龍(チンロン)・高楼街(カオロウチエ)だった。雷英(リーイン)が、飛は死んだと偽って、高楼街の頭(トウ)のもとに彼を匿(かくま)ったのだ。愛する人に裏切られ、なにもかもなくした飛。このまま命を手放そうかと思いつめた矢先に、マクシミリアンが生きているという知らせがもたらされる。全てを失った飛に見えるのは、ただ一つ、マクシミリアンの冷たい銀灰の瞳だけだった…。
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Posted by ブクログ
白龍屋敷から雷英によって運び出された飛が気づいたのは高楼街の笑鈴のところだった。一命を取り留めた飛だったが、これからどうすれば良いのか思い悩み橋から飛び降りようともするが、まずは朱龍へ行ってすべてを明らかにすることを決意。樹林房に助けを乞い、朱龍屋敷へ上がった飛は三夫人から黒龍と朱龍の出会いと別れ、...続きを読むそして大龍へ朱龍が嫁いだ話を聞かされる。そして向かったのはマクの元・・・
たくさんの悲しい想いに、何度も何度も泣きそうになりながら。支えてくれる人々の優しさに触れながら。話しの中にどっぷり浸って下さい。 崩れ、焼け落ち、かつての華やかさも勢いも失くしてしまった白龍市。散らばっていた仲間達が花路に戻る中、マクシミリアンは飛を失った痛みから心を手放していた。一方、青龍市では、...続きを読む傷を受けた飛が目を覚まし、自分の存在に悩んで自ら命を絶とうとしていたけれど…。 傷付いた白龍市はこれから先どうなるのか。飛とマクシミリアンも、どうなっていくのか。 全てはこれから。この先に不安を覚えながらも、前向きに走り出した飛なら何とかしてくれる、と思えるラスト。これから、に大注目です。
ようやく煮詰まりきった飛が歩き出しました。 師父の刃に倒れた飛が、次に目が覚めたのは、青龍の高楼街。 未だに敵かみ方かわからない、雷英と猫が飛が死んだと偽って、そこまで担いできたのだった。 一方のマクシミリアンは、飛が亡くなったと信じてるのか、信じていないのか。 一時的に避難場所として...続きを読むいる賓荘の寝台の上で、呆けた様子で一度も口を開こうとはしない。 万里も、クレイも困り果てていた。 けれど、すべてを失った飛は一度は死すらも考えるけれども、「マクシミリアンが生きている」ということを聴き、ついに自分の歩む先を見つけ出す。 その前に、自分が一体何者なのかをはっきりさせるべく、朱龍へと向かう―― そして、己が抱えるものを知った飛は、その足でマクシミリアンの下へと向かう。 という感じの巻でした。 このシリーズでここまでラブラブなのはちょっと珍しい。 というか、ここまでやっておいて、すっきりくっつかないのがひどいと思うんですが―― おそらく、次の巻は飛とマクシミリアンが再会したところから始まるはずなんですが、どんな皮肉の応酬になるのか、これから楽しみです。 普通だったら、「やっぱりあなたの元にいたい!」的な感じで、はっきりくっきりハッピーエンドになって終わりだと思うんですが、そうじゃないんですよね、このシリーズは。 飛なら、他の人間の前でなら素直に振る舞えそうな気がするのに、マクシミリアンの前だけではダメなんだから、やっぱり原因はマクシミリアンなのかしら――? 偏屈なご主人様に仕え、振り回される飛の受難はまだまだこれからです。
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