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応仁の乱以降の中世日本は、まさに戦乱の時代であった。民衆は、殺害、略奪、放火の危険にさらされつつ、無法地帯を生き抜いていかねばならなかった。戦国大名も自身の野心のためだけに行動できたわけではなく、「国を静謐せしめる」(平和の秩序を回復する)ことにその存在意義が求められた。「土一揆」から「宗教」、「天下人の在り方」まで、この時代の現象はすべて平和を願い、なんとか乱世を生き延びようとした民衆の姿と切り離して考えることはできない。「乱世の真の主役としての民衆」を焦点とした戦国時代史。
...続きを読むPosted by ブクログ 2021年06月17日
戦国時代というと、やはり信長、信玄、謙信といった戦国の英雄に目が奪われがちであるが、本書は、戦乱に逃げ惑った民衆が、乱世の真の主役ではなかったかとの問題関心の下に、戦国時代の様相を叙述したものである。
第一章では、徳政を求める土一揆が起きる背景や、参加者がどのような者たちだったのか、流民や足軽...続きを読む
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