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遺伝的アルゴリズムを研究するうち、「神」の意図に理論的に到達してしまった人工生命進化の研究者・和久良輔。「サールの悪魔」という言葉を残し失踪した良輔を追う妹・優歌。彼女がたどり着いた「神」の正体とは!
※本書は二〇〇三年十月、小社より刊行された単行本を分冊し、文庫化したものです。
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Posted by ブクログ
凄いタイトルだけど、それに負けない内容を持ち合わせた一冊。
読後には、違う世界にひとっ飛びしてきた錯覚を覚える程。
SFって夢物語でしょ?とか思ってた自分を、
一挙にSF好きに変えてくれた一冊でもある。
諸々の研究から得られた結果を組み合わせた思考実験のようなもので、
そのいくつかは、世の中の真理に迫っていくものなのかもしれない。
本著は神やら宇宙といった壮大なテーマの基に繰り広げられるけど、
リサーチやロジックがしっかりしており、
こんな現実もありだよね?と感じて安心して読めるし、
その中で読者一人一人が色んなものを感じ、そこから考えるハズ。
SFと聞いてウキウキしちゃう人、
昔の自分みたく拒否反応を示しちゃう人、
とにかくどんな人にもお勧めしたい大作♪
Posted by ブクログ
「神は沈黙せず(上)(下)」
著者 山本弘
出版 角川文庫
p447より引用
“自分が間違っている可能性を探すこと。
それが道を誤らない為の唯一の方法です。」”
SF作家で、
と学会会長である著者による長編大作。
子供の頃の災害により、
神に疑問を抱いた兄妹を主人公とした物語。
世界の不条理な出来事を元に、
神の存在について精密な論理が展開されます。
この作品をよむまでは、
著者の事をと学会会長としてしか知りませんでした。
小説家としてまったく触れた事が無かったのですが、
しかしこの作品は読んで本当に良かったと思います。
上記の引用は、
登場人物の一人が安易に確信を抱く事に対しての、
警告の一言。
トンデモ本シリーズで見聞きしたネタが満載なので、
ファンのかたはより一層楽しめると思います。
この作品は読んで良かったと、
心のそこから思います。
Posted by ブクログ
下巻になると超常現象も大量に起きてずっとテンションがピークになりますね。このお話での結論は丁寧によんできたら納得できるけど、エンターテイメントとして物足りない部分がありますが、それを超えて読ませる力がありました。
今読むとどうしても生成AIと結びつけてしまいますね。理論としてはむちゃくちゃ昔からあった生成AIですが、実現したのはここ数年。それが2003年発刊なのにここまで現実的に書かれているとは驚いた。内容が古びれてないのが素晴らしい。ビットコイン(=AVP)が日本の通貨になる未来もあり得るのでしょうかね。
山本弘さんの小説は全部読んでみようと思えました。
Posted by ブクログ
複数巻を同時に読破。いつぶり?
オカルト研究家の大和田氏との対談から、神の意図を探る主人公兄妹。世界中で起こった脈絡のない超常現象の数々に、そもそも意図などというものが有るのか?その帰り、空から子供が降ってくるという現象に遭遇する…。
案の定、上巻を忘れてしまっていたうえ、「私」という一人称で、数々の超常現象の解説が続くため、あれ?評論だっけ?と思ったが、そういえば上巻からそういうノリだったな。大和田氏の名前が出てきたところでようやくわかるようになってきた。
その後は急展開ということなのだろうが、割とあっさりと人がいなくなったり、とんでもないことが起こっても、あれれ?と思うほど読み飛ばすレベルで書かれているので、月に顔が出てきたあたりも一瞬なんだっけ?と戻って読み返した。
下巻の早々に、終盤であり結論に収束していくのだが、多少息切れというか、終わりたいという意図を感じざるを得ないような、同じような内容を畳み掛けるような記述が続く。逆に言うと「神の意図」という一番書きたい内容を繰り返して解説してくれるわけなので、こういう話が苦手な人にも読みやすいであろう。
社会問題やシミュレーションなどを交え、卑近な内容でわかりやすく展開。ヘブライ語から脳神経学(心理学?)まで、相変わらず良く調べてあるなーと感心する。
その割には、神と遭った人が聖書からのみ解説されているのは、ここまでやったのなら他の宗教や神話からも有ってよかったかなと思う。
Posted by ブクログ
そもそも本書を手にとったのは、第8回創元SF短編賞(2017年発表)の講評で大森望氏が「間近に迫るシンギュラリティに対する人類側の防衛反応として、まるで魔法のような超常現象が起きる」という作品について「この路線には山本弘『神は沈黙せず』という網羅的な洗礼があるので」と書いていたので、おお、と思って読んだのだった。
ほんとに網羅的(笑)。ある意味、これを越えるのは容易じゃない。
下巻に入るとひたすら超常現象に翻弄されることになって、天敵かと思われたあいつも案外あっさりと……なので、ストーリー的にはちょっと拍子抜けする部分もあった。兄の失踪の原因も、わかったようなわからないようなではあったし。でも、山本弘氏の作品はいつもそうなんだけど、ついひっぱられてぐいぐい読んじゃうのね。相性がいいのかな。つぎは「フェンデッセンの宇宙」を読まねば。(「ビブリオバトル」シリーズでもたびたび触れられているので、ほんとに著書のなかでは大切な作品なのだということがよくわかる。)
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