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Posted by ブクログ
確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力
著:森岡 毅
著:今西 聖貴
出版社:KADOKAWA
USJを再建した森岡毅氏の数学マーケティングの書
数学の式にめろめろで、初回は頭がいたくなりました
恥ずかしながら、本書でガンマー関数が、階乗の拡張であることはじめて知りました
気になったことは以下です。
戦略の成否のタネと仕掛けを理解することができれば、誰もがビジネスの成功確率をグンと上げることができる
勝てる確率の低い戦いはできるだけ避けて、勝てる確率の高い戦いを選んでいる
そうやって、なぜ?、なぜ?、と現象から原因を掘り起こし、さらになぜ?、という自問をくり返すことでたどり着く奥底に、様々な現象を作り上げてきた、「問題の本質」が見えてきます。
歯が立たないものに経営資源を投じて消耗しないために、そして、踏んではいけない地雷を避けて企業戦略を構築するために、最低限の市場構造の理解は不可欠なのです。
市場構造
ある商品カテゴリにおける、人々の意志と利害と行動が積みあがった全体としての業界の仕組み
市場構造には、コントロールできるものと、できないものとがある
プレファランス
消費者のブランドに対する相対的な好意度のこと
カテゴリ
同じ目的で使用され、同じような方法で便益をあたえる製品・サービスの集まりのこと
購入に関する4つの法則
①消費者一人一人が独自に購買決定をしている
②購入行動はランダムに発生している
③それぞれのカテゴリーに対してほぼ一定のプレファランスを持っている
④プレファランスの高いものはより高頻度で購買される
エポック・セット
購入候補であるいくつかのブランドの組み合わせ
例:モルツ50%、エビス30%、一番しぼり10%、黒ラベル10% など
ピーター・ドラッガー ビジネスの目的は顧客の創造だ
配荷
市場にいる消費者がその商品を買おうと思ったときに、物理的に買える状態にあるかどうか
売上を伸ばす方法(市場規模が同一の場合)
①自社ブランドへのプレファランスを高める
②認知を高める(ブランドの質的成長)
③配荷を高める(ブランドの量的成長)
売上を規定する7つの要素
①認知率
②配荷率
③過去購入率
④エポック・セットに入る率
⑤1年間に購入する率
⑥年間購入回数
⑦平均購入金額
プレファランスを決定するもの
①ブランド・エクイティー
②製品パフォーマンス(性能、つかいやすさ)
③価格
戦略はゴールから考える
・到達地点の景色をいかに明瞭にできるか
・どんな高い壁でも、階段さえあれば登れる
数字に熱を込めろ
確率の神様に慈悲はない
最重要な原則 消費者視点
つくったものを売る から 売れるものをつくる へ
組織学習
・学習できない組織はいずれ破綻する
・学ばない場合も、学べない場合も同様に破綻する
・組織において学習する文化を確立することは個人の成長にもつながる
・企業の成長とは、つまるところ、人的資源の成長と等しい
・組織組織といいながら、その究極はやはり「ヒト」以外にはない
結論
・しょせん、現行戦力で勝つしかない
・組織におけるリーダの仕事とは、オーケストラにおける指揮者のようなものだ
最も重要な思想とは、真実を追求する ということ
目次
序章 ビジネスの神様はシンプルな顔をしている
第1章 市場構造の本質
1 「客引きの兄ちゃんはみんな同じ顔をしている!」
2 市場規模を理解する意味
3 市場構造とは何か?
4 市場構造も本質はすべて同じ
5 ブランドも同じ法則に支配されている
6 経営資源を集中すべきは、プレファレンスである
第2章 戦略の本質とは何か?
1 勝てる敵を探す
2 戦略の焦点は3つしかない
3 「認知」の伸び代を探す
4 「配荷」の伸び代を探す
5 プレファレンスの伸び代を探す
第3章 戦略はどうつくるのか?
1 ゴール地点で見るべきドライバー
2 プレファレンスについて
3 戦略はゴールから考える
第4章 数字に熱を込めろ!
1 意思決定に「感情」は邪魔になる
2 人間は意思決定を避ける生き物
3 日本人の相手はサイコパスだと思った方がいい
4 目的からズレるとなぜ危ないのか?
5 意識と努力で冷徹な意思決定はできるようになる
6 確率の神様は慈悲はない
7 「熱」を込めて戦術で勝つ
第5章 市場調査の本質と役割
1 市場調査の本質
2 シングル・プロダクト・ブラインド・テスト
3 コンセプト・ユース・テスト
4 購入決定は感情的である
5 道具には用途と限界がある
6 本質的な理解は質的データから
7 未来は質的データから
8 未来が難しいのであれば過去がある
第6章 需要予測の理論と実際
1 需要予測は大きく外さないことを目指す
2 「絶対値を求めるモデル」と「シェア・モデル」
3 予測モデルは理解のためと、予測の両方に使う
4 予測の精度と予測モデルの精度は異なる
5 ハリー・ポッターの需要予測への挑戦
6 大枠をおさえることが大切!
7 映画の観客動員数からの予測
8 増加率を使った予測
9 テレビCMを使ったコンセプト・テストによる予測
10 コンセプト・テストを基に絶対値を予測する時の注意点
11 一般的なシェアの予測方法
第7章 消費者データの危険性
1 消費者データは、常に現実と対応させて読む
2 消費者データの比率・好き嫌いの順番は比較的正確
3 消費者データは、「使う目的」と「調査状況」を考慮して使う
4 毒入り消費者データは無味無臭
5 市場サイズの現実は「整合性」を手掛かりに把握
6 データは曇りを取って診る
7 現実は、昆虫のように複眼でみる
第8章 マーケティングを機能させる組織
1 前提となる2つの考え
2 マーケティング組織の思想
3 市場調査部の編成
4 組織運営のついて私が信じていること
解説1 確率理論の導入とプレファレンスの数学的説明
1 二項分布
2 ポアソン分布
3 負の二項分布
4 「ポアソン」と「負の二項分布(NDB)」のまとめ
5 売上を支配する重要な式
6 デリシュレーNBDモデル
解説2 市場理解と予測に役立つ数学ツール
1 ガンマ・ポアソン・リーセンシー・モデル
2 負の二項分布
3 カテゴリーの進出順位モデル
4 トライアルモデル・リピートモデル
5 平均購入額・量モデル
6 デリシュレーNBDモデル
終章 2015年10月にUSJがTDLを超えた数学的論拠
今西よりご挨拶
森岡よりご挨拶
参考文献・資料
ISBN:9784041041420
判型:A5
ページ数:312ページ
定価:3200円(本体)
2016年05月31日初版発行
2022年02月10日28版発行
Posted by ブクログ
P&G, ユニバでマーケティングに心血注いだ森岡氏が、特に統計、数学をベースにしたマーケティングを駆除し、いかに正確に市場を読み取り、予測を極限まで磨き、マーケティングプランを実行してゆくかを解いた熱い厚い書。
一般商材の市場調査って、ものすごい緻密な分析やってんだなーと感心する。
シェア拡大はいかにプリファレンスを上げるか。プリファレンス、認知率、配荷率。中でもプリファレンス、いかに消費者に好きになってもらうか。人間は感情の生き物。一度選んだ物からなかなか変えたくない。何が好きになってもらうファクターか、(洗剤なら香りらしい。私は香りが付いた洗剤が嫌いだがー)
認知率、配荷率は、お金である程度上げる事が可能。だから、経営資源はいかにプリファレンスを上げるかに真剣に取り組むべき。
映画にこだわるべきという固定観念からの脱却のストーリーは鮮やか。ブルーオーシャン戦略かな。
説得のために、数字を集める。
数字が示しているから、冷徹な判断もできる。
フォーキャストは、「外しすぎない」。
最後の数式解説は残念断念。文系人間にもわかりやすくと心がけたとの事だが、それでも無理…
Posted by ブクログ
徹底的に考え抜き、楽観的に行動する。
ビジネスの本質を突いた著者渾身の力作。
⚫︎本質思考
・アメリカの客引きと新宿歌舞伎町の客引きは似ている
・銀行員の服装や佇まいも日米で似ている
職業の属性にも共通する本質がある!
「人は仕事を選ぶが、仕事も人を選ぶ」
⚫︎市場の本質
「プレファレンス」
消費者のブランドに対する相対的な好感度(好み)
ブランドエクイティー・価格・製品パフォーマンスによって構成される。
アイスの例
ハーゲンダッツ、チョコモナカジャンボ、雪見大福、それぞれ50%,30%,20%であれば、購買確率はランダムに箱から玉を引いているのと同じ!
プレファレンスのドライバーはM
M=平均購入回数
Mに経営資源を投入するのが先決
⚫︎値上げ=悪 ではない!
ブランド価値向上ができている証拠
「プレミアムプライシングは正しい」
消費者と企業はプレミアムプライシングや値上げによる果実を共有している。
⚫︎判断は文脈によって変わる
場所や状況によって消費者の嗜好も変わる
⚫︎人を使うことと人に使われることは、まるで人体組織のように美しい共依存関係。
役割の違いはあれど、上下や優劣はない。
学習する組織でないと生き残れない。
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