作品一覧

  • ゴルギアス
    4.6
    1巻1,232円 (税込)
    古代ギリシャの演説の技術、弁論術をめぐり、ソクラテスがゴルギアスら3人と交わした対話篇。人びとを説得し、自分の思い通りに従わせることができるという弁論術の正体をあきらかにすべく、ソクラテスは弁論術教師のゴルギアスと弟子ポロス、アテネの若き政治家カリクレスを相手に厳しい言葉で問い詰め、論駁する。理想政治を追い求めるプラトンが、この時代の社会と政治の現実に対して投げかけた、告発と批判の書。
  • 人生の短さについて 他2篇
    4.1
    人生は浪費すれば短いが、過ごし方しだいで長くなると説く表題作。逆境にある息子の不運を嘆き悲しむ母親を、みずからなぐさめ励ます「母ヘルウィアへのなぐさめ」。仕事や友人、財産との付き合い方をアドヴァイスする「心の安定について」。2000年読み継がれてきた古代ローマの哲学者セネカの“人生の処方箋”。
  • プロタゴラス~あるソフィストとの対話~
    3.7
    「人間の徳(アレテー)は、教えられるものなのか?」「ソフィストとは、そもそも何者か?」。若くて血気盛んなソクラテスは、アテネを訪問中の老獪なソフィスト、プロタゴラスのもとにおもむき、徳をめぐる対話を始める。しかし、議論は二転三転。次第に哲学的色彩を強めながら、やがて意外な結末を迎えることになる。躍動感あふれる新訳で甦る、ギリシャ哲学の傑作!
  • 饗宴
    3.8
    なぜ男は女を求め、女は男を求めるのか? 愛の神エロスとは何なのか? 悲劇詩人アガトンの優勝を祝う飲み会に集まったソクラテスほか6人の才人たちが、即席でエロスを賛美する演説を披瀝しあう。プラトン哲学の神髄ともいうべきイデア論の思想が論じられる対話篇の最高傑作。(『ΣΥΜΠΟΣΙΟΝ』改題)

ユーザーレビュー

  • 饗宴

    Posted by ブクログ

    文学・哲学の両面において、門外漢でもこの本一冊で充分に楽しめた。ここまでリーダブルな古典作品も珍しい。
    有名なアリストファネスのアンドロギュノスの話、ソクラテスとアガトンの対話あたりは特に面白く、解説書ではなく原典で読めてよかったと思える満足度。

    プラトン対話篇の中でも特に複雑な枠構造が取られているのも興味深かった。
    「ソクラテスが以前にディオティマから聞いた話を饗宴で語り、参加者のアリストデモスから十数年後にその様子を聞いたアポロドロスが、改めて友人(=読者)に向けてその内容を語る」といった具合だが、わざわざこんな回りくどい形式で物語を「創作」する理由がきちんとあるのが凄い。

    前半の4人

    0
    2025年05月20日
  • 人生の短さについて 他2篇

    Posted by ブクログ

    表題作は「時間をいかに使うか」という問題の考察で,どう生きるかという問題全般に言えることが多数ある。

    0
    2025年02月27日
  • 人生の短さについて 他2篇

    Posted by ブクログ

    人生の時間の使い方、重要性についてセネカの考え方がまとめられている。2000年前に生きた人の考えを知るだけでも素晴らしいことだが、現代人にも刺さる考え方である。お金をケチることはあっても、時間をケチる人はほとんどいないように時間というものを軽視しすぎている、という考え方はすぐにでも取り入れる必要がある。

    0
    2025年01月03日
  • 人生の短さについて 他2篇

    Posted by ブクログ

    終始、多忙であるな閑暇であれ、が飛び交っていたが、言わんとしていることはよく分かった。要は、「振り返らなかった過去に、現在の瑕疵が隠れているのだから、振り返る時間を確保した人だけが、人生を謳歌している」という事だと解釈した。

    この本の中でめちゃくちゃ皮肉っているのが、遊び回っている人のことを「多忙」と呼称しており、こいつらは軒並み「からっぽで無生産な人生を過ごしている」そうだ。

    セネカさん、贅沢が死ぬほど嫌いだったんだなぁ。

    0
    2024年11月03日
  • 人生の短さについて 他2篇

    Posted by ブクログ

    面白かった....!2000年前とは思えない。
    セネカの言葉はストイックで厳しいな〜と思いながら読み始めたが、かといって頭でっかちなわけでもなく、現代人が読んでも響く言葉がたくさんある。
    「心の安定について」での青年のお悩み相談も、現代のお悩みコーナーなんだろうか...と思えたくらい、人の悩みはこうも変わらないのかと驚いたし、興味深く、なんだか感慨深くもあった。
    セネカはカリグラ、クラウディウス、ネロなどいわゆる悪帝で知られる皇帝の時期に政治生活を送っており、そのあたりも今後もう少し知ってみたいと思った。

    0
    2024年10月09日

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