作品一覧

  • 王朝百首

    王朝百首

    小説・文芸

    5.0
    1巻2,090円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 百人一首に秀歌はない――かるた遊びを通して日本人に最も親しまれる「小倉百人一首」(藤原定家・撰)にあえて挑戦、前衛歌人にして“現代の定家”とも称されたアンソロジスト塚本邦雄が選び抜き、自由奔放な散文詞と鋭い評釈を対置した秀歌百。『定家百首』『百句燦燦』と並び塚本美学の中核であると同時に、日本の言葉の「さはやかさ」「あてやかさ」を現代に蘇らせんとする至情があふれる魂魄の詞華集である。
  • 菊帝悲歌 小説後鳥羽院

    菊帝悲歌 小説後鳥羽院

    小説・文芸

    4.0
    1巻968円 (税込)
    帝王のかく閑かなる怒りもて割く新月の香のたちばなを――新古今和歌集の撰者、菊御作の太刀の主、そして承久の乱の首謀者。野望と和歌に身を捧げ隠岐に果てた後鳥羽院の生涯を描く、傑作歴史長篇。
  • 紺青のわかれ

    紺青のわかれ

    小説・文芸

    4.5
    1巻1,078円 (税込)
    失踪した父を追う青年、冥府に彷徨いこんだ男と禁忌を破った男、青に溺れる師弟、蠢く与那国蚕――愛と狂気の世界へといざなう十の物語。現代短歌の巨星による傑作短篇集、ついに文庫化。
  • 詞華美術館

    詞華美術館

    小説・文芸

    -
    1巻1,760円 (税込)
    柿本人麿、紀貫之、式子内親王、藤原定家、後鳥羽院、芭蕉、蕪村、茂吉、石川淳、石原吉郎、西東三鬼、寺山修司からラブレー、ネルヴァル、アポリネール、ランボー、マラルメ、ジョイス、トーマス・マン、フォークナー、ダニエル・キースまで。古今東西の言語芸術から最も壮麗で美味な部分を収集し、二十七の主題の部屋に陳列した、超一級の言語美術館。
  • 新古今の惑星群

    新古今の惑星群

    小説・文芸

    5.0
    1巻1,870円 (税込)
    正岡子規が称揚した『万葉集』の「写生」から『新古今集』の詩歌理念へ引き戻すことで、戦後日本文化の再建を目指して1975年に書下された『藤原俊成・藤原良経』。新字新仮名で刊行された同書を、塚本邦雄の信念=正字正仮名表記へもどして改題、さらなる深みと凄味を増し、新たな生命を吹き返した。新古今時代を支えた藤原俊成・藤原良経・藤原家隆・俊成卿女・宮内卿・寂蓮・慈円の7人を、渾身の力で論じ尽くした、歴史的名著。
  • 新撰 小倉百人一首

    新撰 小倉百人一首

    小説・文芸

    5.0
    1巻2,200円 (税込)
    「沖の石の讃岐以外は悉皆非代表歌、式子と定家とあと二、三人を除けば、他は一切凡作――」。定家の百人一首が「凡作」揃いだとの批判は多い。だがあえて定家と同じ人選で、まったく別の「百人一首」を編んだ強者はいない。本書は前衛歌人・豪腕アンソロジストが放つ、定家への挑戦状である。どちらが秀歌か。読者ひとりひとりの判断を待つ。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。

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  • 定家百首 雪月花(抄)

    定家百首 雪月花(抄)

    小説・文芸

    5.0
    1巻1,430円 (税込)
    戦後、リアリズム至上の伝統歌壇に激震を起した前衛歌人の中でも歌と評論両輪の異才で光芒を放つカリスマ塚本邦雄。非在の境に虚の美を幻視する塚本は自らの詩的血脈を遡行、心灼かれた唯一の存在として宿敵・藤原定家を見出す。選び抜いた秀歌100首に逐語訳を排した散文詞と評釈を対置、言葉を刃に真剣勝負を挑む「定家百首」に加え、『雪月花』から藤原良経の項を抄録。塚本邦雄の真髄を表す2評論。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 百花遊歴

    百花遊歴

    小説・文芸

    -
    1巻1,870円 (税込)
    前衛歌人にして豪腕アンソロジスト塚本邦雄が編んだ、愛する花花と古今の名歌を集めた異色のアンソロジー。大伴家持、和泉式部から松尾芭蕉、芥川龍之介に馬場あき子まで。ユキノシタ科のアジサイ、アヤメ科のカキツバタならぬ、虎耳草科の紫陽花、鳶尾科の燕子花を愛でる人々に贈る、至高至醇の詞華植物園。
  • 百句燦燦 現代俳諧頌

    百句燦燦 現代俳諧頌

    小説・文芸

    -
    1巻1,980円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ありうべき最高の美学は虚無――生涯徹底した反リアリズム芸術至上の立場を貫いた塚本邦雄。藤原定家等中世の歌人を理想とする塚本にとり俳諧は、近世という暗黒時代に咲く「異次元の巨花」であった。その輝かしい裔である現代俳人、石田波郷、西東三鬼、下村槐太、寺山修司、飯田蛇笏等、69人の秀句100を選び、斬新かつ創造的評釈を展開。稀代のアンソロジストによって招喚された現代俳諧頌!
  • 茂吉秀歌『赤光』百首

    茂吉秀歌『赤光』百首

    小説・文芸

    -
    1巻1,980円 (税込)
    前衛歌人で稀代の批評家、そして剛腕アンソロジストでもある塚本邦雄が、斎藤茂吉の秀歌に対して「弟子、一門の徒」とは別角度から真摯に迫り、批評・鑑賞を施した歴史的名著。茂吉の歌を照射し、その秘密に肉薄につつ、短歌を含めた日本詩歌のあるべき姿を追究する、茂吉ファン、塚本ファン、短歌ファンのみならず、日本文学に関心のあるすべての人へ。言語芸術の粋がここにある。
  • 連弾

    連弾

    小説・文芸

    4.3
    1巻1,177円 (税込)
    未来を失った天才ピアニストをめぐる傑作愛憎劇「連弾」、謎めいた女主人が古鏡の彼方へといざなう幻想文学の名品「かすみあみ」など五篇を収録。全集未収録、伝説の短篇集、初の文庫化! 縺(もつ)れ合う男たち、復讐する女たち。 華麗なる悪夢の扉が今、開く。 全集未収録、伝説の短篇集、遂に復刊! 解説=山尾悠子、中条省平 「予て御所望の雲母張り硝子製立棺、貴方と等身のもの、それも二台、昨夕入荷いたしました」。謎めいた女主人が古鏡の彼方へといざなう幻想譚「かすみあみ」、未来を失った天才ピアニストをめぐる男たちの縺れ合いと女たちの復讐劇「連弾」など五篇を収録。

ユーザーレビュー

  • 新撰 小倉百人一首

    Posted by ブクログ

    藤原定家撰の小倉百人一首をボロカスに貶し、あえて同じ百人の人選で俺が一首ずつ選び直してやらあ!という、気骨ある本。

    高校時代ちょっと古文が得意だったレベルのド素人状態で気軽に本書を読み始めたら、とんでもない目に合った。前提知識が無さすぎて文字を追うだけではなーんにも分からず、でも少人数の読書会への参加を前提に読み始めてしまったので読むしかなく、5ヶ月かけてこの度なんとか読み終わった次第。
    約300ページの文庫本なのに、一人で読む時間だけでも20時間以上かかった。そして結果的にだが読書会がまさかの全20回になって、その時間を加えると1回の通読に費やした時間が計60時間以上。一読の消費時間ダントツNo.1の本になった。

    「読書会」とは名ばかりで、和歌を専門とするガチの歌人を先生とし、毎回色々と解説してもらったり素人の質問に丁寧に答えてもらったりで(しかも後半はなぜか先生と私のマンツーマンレッスンになってた)、そのおかげでずっと楽しく読めて非常に多くを学んだ。
    が、ぜっっっっっっったいに私のような素人が最初に読む本ではなかった!!和歌ガチ勢以外にはまっっっっっっっっったくお勧めしない!!!!
    和歌関連の諸々の基礎知識を前提とした書き方だし、和歌の現代語訳なんて当然ないし、紹介される歌の大半は「秀歌」とかの一言で済ませられる。

    とにかく先生に恵まれた。本書で挙げられる素晴らしい和歌の数々を段々と味わえるようになってきたし、本書で明示されない背景知識やおもしろ余談も沢山学べた。

    最後に、本書中で私が一番好きな一首を。

    雨はるる軒の雫に影見えて菖蒲(あやめ)にすがる夏の夜の月 藤原良経

    0
    2026年09月17日
  • 連弾

    Posted by ブクログ

    短編集6篇
    塚本邦雄ワールドが絢爛豪華に妖しく咲き誇っている。主人公も眼を損なう画家だったり手首を痛めるピアニストだったりしてどこか欠けてあるいは亡くなっていく。愛憎執着嫉妬が乱れ乱れ、美しく壊れた上質な手触りの物語。
    知識がついていけないのが少し残念。
    また目次のレイアウトが面白い。

    0
    2025年01月16日
  • 連弾

    Posted by ブクログ

    『紺青のわかれ』に続いて1973年に発表された塚本邦雄の第二小説集。


    ◆ 「奪」
    タイトルの〈奪〉は、塚本ワールドにおいてはおそらく〈愛〉を意味している。塚本の小説世界における愛と執着のかたちを盛りすぎなほど盛り込んだ中篇。読者は複雑な相関図を指で辿るように読み解き、縺れ合う人間関係の全貌が明らかになった瞬間に幕、というスタイルがここで既に確立されている。三島由紀夫『春の雪』の蓼科を思わせる紅子が大変良いキャラ。しつこく繰り返されるピエタのモチーフは「連弾」に持ち越される。

    ◆ 「連弾」
    嫁と姑と老女中のキャットファイトから語り始める塚本さん、やっぱ男同士の愛憎なんかより女を書くほうが楽しくなっちゃってるよなぁ(笑)。衣食住の全てが嫌味とマウンティングに接続される嫁姑の会話が最悪で笑えるんだけど、言葉とセンスを尽くしたこの雅なるマウンティング合戦こそ、宮廷遊戯としての和歌の役割を20世紀に置き換えた塚本にしか書けない描写だと思う。未絵が面白い女すぎるし、ラストの台詞にはスタンディングオベーション。塚本さんって極妻とか好きそう。あと清宮八朔って名前、良いなぁ。

    ◆ 「青海波」
    花扇が重大なモチーフの役割を果たす、全てが暗喩で全てが掛詞の世界。絶対に塚本小説の世界で暮らしたくない。男でも女でも異性愛者でも同性愛者でも、登場人物だれも羨ましくならない(笑)。複雑な絵を読み解こうとする神経質さゆえに絶望に取り込まれる海樹子と、単純な人間関係がそのままストンと邪悪に繋がっていた嚆矢。ここでも麦谷未完という名付けが素晴らしいですね。

    ◆ 「天秤の東」
    これはまさしくネーミングで全部説明できちゃうタイプの短篇。プロットはあるあるだけどお洒落だな〜。ここまでの四篇、三人称で書かれているけど「神の視点」と言うには語り手が近すぎ、しかも語り手が入り込む視点人物も激しく入れ替わる。時には一文のなかで視点が切り替わっていたりして結構な悪文だと思うのだけど、この「随分ねっとり話してるけど貴方は誰?!」と気味悪くなってくる地の文こそが塚本小説を読む醍醐味なんだよな。東西の愛憎劇に取り憑く怨霊が耳から悪夢を吹き込んでくるような唯一無二の語り。

    ◆ 「かすみあみ」
    山尾悠子も中条昌平も一番のフェイヴァリットに挙げているこの作品が、私も一番好きだった。『紺青のわかれ』の「冥府燦爛」や「父さん鵞鳥嬉遊曲集」のような幻想小説で、本書の収録作で唯一、一人称で書かれているのだが、読者の耳に語り手の唇が付くかと思うほど〈近い〉三人称より、一人称のほうが不思議と〈遠く〉なり、語りが適切な距離感で読みやすくなるのが面白いところ。午後の微睡のなか、テレヴィで見た存在しない映画から異界の扉がゆっくりと開き、こだわりを煮詰めたような古道具屋の調度品、コクトーの『オルフェ』やジョルジョ・デ・キリコの絵画を思わせる街、未来視ができる香道の家元などが次々に描きだされる。塚本流シュルレアリスムの仕掛け絵本を眺めているような楽しさ。そしてなにより神餐かみら、草摺あきつ、石塔さやみの三人の魔女たち!この世界では教養も秘密も策略も全て彼女たちのもの。男たちが魔女たちの網にかかり、街は氾濫に飲み込まれ、「雲母張り硝子製立棺」に収まっていくエンディングの悪夢的で甘美なイメージは、水銀に映る景色を眺めているかのようだった。

    0
    2024年10月24日
  • 新古今の惑星群

    Posted by ブクログ

    古文の知識も、本歌取りの古典の知識も、旧字体の知識すら乏しいので、書いてあることの半分も理解できませんでした。

    けれど、これだけリテラシーの無い私でも、大・塚本邦雄が真剣に短歌に向き合っている情熱と、平安歌人の思考を追想しようという気概をひしひしと感じました。

    0
    2022年10月27日
  • 紺青のわかれ

    Posted by ブクログ

    男たちの秘め事と、それを嗅ぎつけた女たちの策略。前衛短歌の巨匠がその濃密な筆力を尽くして築き上げた、男と男の秘密と破滅の世界に浸る短篇集。


    『十二神将変』復刊に続いて、『紺青のわかれ』文庫化、ありがとう!旧仮名遣いは変わらずだけど、新漢字になったおかげでずいぶん読みやすくなった。芸術の造詣深く、料理、ファッション、花からインテリアまで拘り抜く塚本好みにきっちりと設えた城のような文体は一見とっつきにくいけど、鏡花を崩したような講談調のリズムにのって意外とするする読める。
    階段状にタイトルが一文字ずつ長くなっていく作品たちはほぼ執筆順に並べられていて、読み進むごとにクオリティが上がり面白くなっていく。表題作「紺青のわかれ」は、連歌会での粋な会話が実作の歌と共にさらさらと描写され、本職の優雅さを見せつけられる。短歌や詩も嗜む小説家が作品に入れ込む類いとは格が違う、ガチの短歌界のドンが詠んでいる凄みを感じられる。
    前半の作で好きなのは「冥府燦爛」。地下街の最奥にあるレコード屋のさらに地下へ潜ると、そこには地上の街のネガのような死者の国が広がっている、という〈架空の都市〉もの。映った人の心まで見通せるテレビ、服が透ける姿見、いつまでも満開で枯れることのない花々など、塚本流ネクロポリスのディテールがとにかく楽しい。珈琲屋のインテリアとカップの色のコントラストまできっちり絵画的に描写しきるのがらしくて最高。死者の食べ物には味だけがあって満腹感がなく、「聴覚や視覚とほとんど変わらぬ抽象的な享楽のメディア」になるという設定が、ネクロポリスの案内人がレコード屋の店主なのと呼応していて面白かった。なんとなく、三島や乱歩の顔も浮かぶ秀作。
    後半では「父さん鵞鳥嬉遊曲集」の「数学」が、もろに塚本短歌の人工的な頽廃世界で好き!要素がありすぎてシュールギャグみたいになってるのが味。寺山っぽさもある。固く見えてけっこうユーモアがあり、「朝顔に我は飯食ふ男哉」に登場する青垣岬の経歴とかも盛り盛りすぎて笑っちゃう。中二病という言葉を塚本に使うのはあんまりだから、なんて言ったらいいんだろうな……。「秋鶯囀」の〈蒼弥撒〉の描写も映像を思い浮かべるとちょっと可笑しいし、「見よ眠れる船を」の爆発オチも面白くなっちゃう。半分狙って書いていると思うけど、半分は真面目なのが可笑しさを加速させている。
    全体を通してテーマは婚姻制度で縛りきれない秘め事としての男性同性愛。塚本の手にかかると、女が惚れて結婚した男は例外なく親族の男と関係を持ち、一族郎党が揃って秘密を共有するのが運命付けられているかのようだ。妻の目の前で堂々と不倫しておいて被害者ぶんなという感じなのだが、必ず復讐が果たされるので痛快でもある。
    勿論、毎回復讐者の役割に女をあてがうのはミソジナスな手つきではあるのだが、この人の場合、女を馬鹿にしているということはなくて、むしろ策略家として本当に恐れている。しかも、小説にミステリーの趣向を凝らすのが好きなもんだから、だんだんと愛憎発生装置じみてくる〈男たちの秘密〉より、彼らを罠に陥れる〈復讐者としての女〉たちのほうが前面にでて生き生きと動き始めてしまう。そこにむしろ小気味良さがあり、記号的に美しく描かれる若い男たちより、女性キャラクターのほうが個性豊かで魅力的だと思えるくらいだ。
    塚本邦雄の世界は、耽美の一言で片付けるにはこだわりの強すぎる癖のある世界だと思う。澁澤は文章家はスタイリストであるべきだと言ったけれど、言語という石を磨いて第一級の芸術品をつくりだす短歌の世界で頂点に立った塚本は、まさにトップスタイリストだろう。そんな人の超絶技巧で彫琢された人工楽園にどっぷりと浸るのがたまらない人間には、禁断の蜜のような小説たちだ。今後も小説や歌集が文庫化されていきますように!

    0
    2022年06月18日

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