作品一覧

  • 邪馬台国をとらえなおす
    4.0
    1巻770円 (税込)
    邪馬台国の場所と範囲を考えるうえで、もうひとつの視点として筆者が強調しておきたいことは、列島内における古墳出現前夜すなわち弥生時代後期の東国の歴史的展開についてである。二世紀後半から三世紀前半期にかけて、東国各地の日本海沿岸地域と、太平洋岸の広汎な地域内で、土器が激しく移動していることをどうとらえるべきかという問題である――「はじめに」より
  • 歴史を塗り替えた 日本列島発掘史
    3.0
    1巻2,090円 (税込)
    岩宿遺跡の旧石器発見や登呂遺跡の発掘に代表される戦後考古学の成果の数々―その歴史的瞬間を目撃してきた著者だからこそ語ることができる、日本を揺るがした考古学の大発見! 【目次】 第1章 列島の黎明期 [旧石器~弥生時代] 日本列島初の石器時代の遺跡発見 岩宿遺跡への挑戦 急速に進んだ旧石器時代研究の歩み 岩宿に続く武井遺跡 考古学をめぐる重大事件1 旧石器ねつ造事件と発掘の歪み 誰も足を踏み入れたことのない米軍基地へ 夏島貝塚の発見 戦後の日本人を力づけた弥生のムラ よみがえる登呂遺跡 輪郭を持ちはじめた神話の国・出雲 荒神谷・加茂岩倉遺跡の青銅器 第2章 権力の誕生 [古墳時代] 大量の鏡片と巨大銅鏡はなにを語るのか 平原墳丘墓の鏡 沸騰する邪馬台国問題の鍵を握る巨大古墳の真実 ホケノ山古墳の年代 次々に出土する鏡はどこで造られたのか 椿井大塚山古墳の三角縁神獣鏡 百年に一度の大発見といわれた銘文 稲荷山古墳の鉄剣 若き被葬者の金銅冠と、押し寄せる開発の波 三昧塚古墳の危機 巨大な前方後円墳・方墳が示す東国の古墳時代 龍角寺古墳群と大和政権 石室の扉の向こうに見えた赤い円文 虎塚古墳の壁画 考古学をめぐる重大事件2 高松塚古墳の壁画劣化事件と古墳の保存
  • 弱き者の生き方
    4.7
    1巻605円 (税込)
    おのれの悪を凝視し、絶望的体験の地底から恐るべき記憶と無類のユーモアを武器に、 日本人再生の希望を掘り起こす、迫真のライブトーク。 文学と考古学という各フィールドにおいて名声高き重鎮の二人。 しかし、彼らがこれまでの命がけで歩いてきた道のりを知れば、 人を「勝ち組」「負け組」などという言葉で片付けてしまうことが、いかに無意味なとこかがわかる。 「平和な時代に改めて戦争の話を持ち出しても野暮だと言われることを承知の上で」、 二人は重い記憶を掘り起こし、現代の私たちに問う。 年間3万人もの自殺者がいて、子殺し、親殺しが跋扈する。 戦争でもないのになぜ人の命はこんなにも軽くなってしまったのか。 人は誰もが本質的に弱い存在である。 だから自分も他人も大切にしよう、 一日一日を大事に生きようと一人一人が自覚して生きていく、 この自覚こそが「弱き者の生き方」なのだ。 弱き者の生き方【目次】 第1章 弱き者、汝の名は人間なり  人は弱し、されど強し  虎屋の羊羹、銀座のネオンで殴られる  ジェノサイド(集団殺戮)そのものの東京大空襲  生き地獄―戦友を蹴落として生き延びる  悪を抱えて生きること  語りえなかった引き揚げの真実 第2章 善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや  極限状態で交錯する善と悪  二度目の撃沈と敗戦  涙の漫才修行―人生に無駄はない  日本の植民地支配の爪あと  語られない引揚者の悲劇―残留孤児と不法妊娠  右へ左へ揺さぶられ続けるのが人生 第3章 心の貧しさと、ほんとうの豊かさ  肉親の死を身近に感じる大切さ  お金という魔物  学内闘争でつるし上げられる  わが青春の登呂遺跡発掘  人は泣きながら生まれ、時に優しさに出あう  経済的貧困と貧しさとの違い  金では買えない「誇り」を抱いて 第4章 人身受け難し、いますでに受く  人生の峠道でたたずむ  人間性と謙虚さ―前田青邨先生の教え  斜陽館での一夜―師匠と弟子の『人生劇場』  赤線とドジョウすくい  想像力の欠如と「心の教育」  人間として生まれた奇跡と幸運  なぜ人を殺してはいけないのか 第5章 人間は、ひとくきの葦である  「負け組」などいない  辛いことも直視する勇気をもちたい  時には黙ってただ寄り添うことも大事  潔癖すぎる現代社会  だれにでもある不安やコンプレックス  弱き者たちへ ―人は皆、それぞれの生を生きる

ユーザーレビュー

  • 邪馬台国をとらえなおす

    Posted by ブクログ

    邪馬台国本2冊目。

    箸墓について触れないわけはないですよね。

    てか、なんで岩手説を聞いたんだっけ??

    0
    2012年10月31日
  • 弱き者の生き方

    Posted by ブクログ

    経験者の言葉ほど重いものはない。
    私はどこの地に立っても、足元の土を感じながら、あの頃何があったのか、どれだけの人が命を落としたか、どんなに無念だったか、考えずにいられない。
    その命と犠牲の柱の上に私たちは生きてるわけでしょ。
    ならば、やっぱり今の時代をガンガン切り開いてアドレナリン出しながら生きていこうと思うんだよね。

    P5 絶望におちるのではなく、希望にすがるのでもなく、微笑みながら夜をいく人、というのが私の感じたことだった。

    P39 東京大空襲:日本人の、敵を恨むという感情をわりあい早く消し去る国民性というものは古代からあるんでしょうか。

    P57 極寒のシベリアで夜中、虱が隣で寝て

    0
    2012年02月26日
  • 弱き者の生き方

    Posted by ブクログ

    五木寛之と考古学者である大塚初重との対談本。戦中・戦後の悲惨な体験が、糧というよりは重荷となりながらも生きてきた二人の話は、やはり深い。考えさせられる一冊。2007/10/08

    0
    2009年10月04日
  • 邪馬台国をとらえなおす

    購入済み

    古墳が作られた時代が最近では以前の説より遡りつつあり、卑弥呼の時代と違わないため箸墓古墳がその墓である説が有力であることを知った。また魏志倭人伝の全文の読み下しと解説があり、ためになった。

    #タメになる

    0
    2023年08月26日
  • 弱き者の生き方

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     考古学者の大塚初重さん、18歳、輸送船に魚雷が。ワイヤロープにつかまり上に上がるとき、脚にしがみついてくる2~3人を、両脚で、燃えてる舟底に蹴落とした。まさに、蜘蛛の糸の世界。五木寛之さん、12歳、ピョンヤンで終戦。ロシア兵が病気で寝ている母を軍靴で踏みつけ、布団ごと庭に放り投げた。ガンジス川で、ピョンヤンで死んだ亡き母の髪を灰にし、川に流した。このお二人の対談集です。「弱き者の生き方」、2007.6発行。人間は皆弱き者で、それぞれの人の道を懸命に生きていくのある。

    0
    2023年08月15日

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