藤原新也の作品一覧
「藤原新也」の「渋谷」「なみだふるはな」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「藤原新也」の「渋谷」「なみだふるはな」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
石牟礼道子さんと、藤原新也さんの対談。東日本大地震の、いや、福島原発事故の後、3ヶ月後から行われた対談。石牟礼道子さんの語りが美しすぎて、、藤原新也さんの子ども時代との共通体験に話は滑らかに進行するが、今から10年前のこの時にも、今なお水俣病を発症し何世代にもわたりこの病に苦しまへている方がいる、この衝撃。私も学生の頃水俣にお伺いして、とてもおいしいお刺身をご馳走になり、今風に言えば、本当に利他の心、そしてダライ・ラマの教えに通じる慈悲の心に満ちた方々にお会いした、美しい海、風景を思い出しながら、今なお、、と思うと怒りが湧き起こる。当時は成長成長で風景を壊し環境や生命を破壊破損しそれが正義だっ
Posted by ブクログ
この本に登場する人物は多くない。主に3人の少女と、写真家藤原新也さんとの交流にスポットが当てられており、それ以外の人物や事象については、たぶん意識的にであろう、あえて脇役の役をあてがえられている。3名の少女にスポットを当てた新也さんの想い入れは相当なものだったろうと推察されるのである。
おいらがルポライターとして、渋谷あるいは青山、六本木、原宿、等々の街中に行き交う少女たちを取材・執筆していたのは、かれこれ20年近くの時を隔てたときであった。当時の少女たちはと云えば、軽々しく高校中退を語って自らを主張していたり、あるいはメディアにはびこる軽薄な語彙を身にまとっては、自らをアピールしていた。そ
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水俣から福島へ。
近代の日本史において、国と企業の闘いが前景化・可視化され始めたのがサークル村による一連の活動からだったとするなら、そこから半世紀以上たった今、石牟礼さんは何を思うだろうか(何を思って旅立ったのだろう)。
本書は、写真家の藤原さんとの対談であり、震災を契機として露になった政府や企業の暴力性を足掛かりに、水俣病とその後(母胎を通じて継がれる苦しみは、現在のものであり、未来のものだ)に言及しながら、変わらない構造的な暴力が紡がれる。
日本には教科書に書かれていない公害がたくさんあったし、今も規模の大小に関わらず起こり続けている。その姿に接してきた二人の語りには、どこか諦めに近い幻滅
Posted by ブクログ
作家・詩人の石牟礼道子(1927~2018年)氏と作家・写真家の藤原新也(1944年~)氏が、2011年6月に熊本市の石牟礼氏の自宅で3日間に亘り行った対談である。2012年に出版、2020年に文庫化された。
石牟礼氏は、天草市(現)に生まれ、1969年に発表したデビュー作にして代表作『苦海浄土~わが水俣病』(第1回大宅壮一ノンフィクション賞の受賞を辞退)は、文明の病としての水俣病を鎮魂の文学として描き出した作品として絶賛され、1973年にマグサイサイ賞を受賞、その後も、数々の小説、詩集のほか、創作能なども手掛けた。ノーベル文学賞に近い女性作家とも言われた。
藤原氏は、北九州市(現)に生まれ、