『自分に嫌われない生き方』を読んで
――「自分にだけは、嫌われないように生きる」という選択
谷口やすひささんの『自分に嫌われない生き方』を読んで、心に残った言葉や気づきを自分なりにまとめました。
“他人に好かれること”より、“自分に嫌われないこと”のほうが、人生においてよほど大切なことかもしれない。そんなことをじっくり考えさせられる一冊でした。
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■ 「その人といるときの自分」が好きかどうか
誰かを好きかどうかよりも大事なのは、
**「その人と一緒にいるときの自分を好きでいられるか」**どうか。
飾らない、嘘のない自分でいられるかどうか。
「素には敵わない」と書いて“素敵”と読むように、無理して取り繕う関係よりも、素の自分を受け入れてくれる環境のほうが、ずっと価値がある。
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■ 幸せになるより、不幸にならないために
本書のメッセージはとてもシンプル。
**「どうすれば幸せになれるか」ではなく、「どうすれば不幸にならないか」**を考えること。
不幸になる原因は2つ。
1.人と比べること
→「私は私」を口癖にして、自分の軸で生きる。
2.人の目を気にすること
→ 人は自分が思うほど、他人に興味を持っていない。
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■ 自立とは、頼れること
「人に頼れる」ことこそが、本当の意味での自立。
人に頼れず、何でも自分で抱え込もうとするのは、むしろ“孤立”と言える。
苦手なことは誰かに頼っていい。
その分、自分の得意なこと、好きなことに力を注ごう。
誰かの「苦手」を引き受ける側にもなれれば、それでいい。
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■ 選択の基準は「自分を好きでいられるか」
何かを選ぶときの基準は、
「どちらを選べば、自分を嫌いにならずにいられるか」。
正しい選択より、自分にとって誠実な選択を。
自分を好きでいられる人生こそが、本当に“幸せ”と呼べる人生。
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■ 鏡の中の自分に問う
「もし今日が人生最後の日だとしたら、今日やろうとしていたことをやるだろうか?」
この問いに「NO」が続くなら、それは何かを変えるべきサイン。
明日が来るのが当たり前なんて思ってはいけない。
**「今を生きる」**ことを、大事にしていきたい。
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■ 自分のお葬式から、人生を見つめる
自分のお葬式には、誰に来てほしいか?
そして、どんな言葉で見送られたいか?
それは、自分にとっての人生のゴール。
そのゴールに、今の生き方でたどり着けるのか?
たどり着けないのなら、今こそ、何かを変えるべきときかもしれない。
たどり着けそうなら、あなたはもう、すでに“成功者”だ。
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■ 「一刻も早く」やりたいことをやる
「死ぬまでに一度は行ってみたい場所」より、「今すぐ行く」と決める。
やりたいことは、一刻も早くやった方がいい。その理由は3つ。
1.早くやればやるほど、思い出として人生に与える“配当”が増える
2.年齢を重ねると、気力・体力が落ちてやれなくなる
3.明日死ぬかもしれない
だから、「思い出配当」を早めにもらうことが大切。
思い出は、未来の自分への贈り物。
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■ 死を前提に生きることで、今が鮮やかになる
確実なことは、たった4つ。
1.人は必ず死ぬ
2.いつ死ぬかはわからない
3.死んだら二度と戻れない
4.今、自分は生きている
その当たり前を、当たり前にしないこと。
「生きている今」を、ちゃんと大切にすること。
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■ 尊敬される人になるということ
尊敬される人には共通点がある。
•言っていることとやっていることが一致している
•誰に対しても平等
•感謝をちゃんと口にする
•間違ったら素直に謝れる
•人の幸せを喜び、不幸に心を寄せられる
「〇〇が言うことを聞いてくれない」と感じたら、
まずは自分が“言うことを聞いてもらえるような人かどうか”を見直してみる。
完璧じゃなくても、そうありたいと願い、努力する姿勢が大切。
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■ Give up on give up(諦めるのを、諦める)
人生で大事なのは、「できるかどうか」じゃなく、「やるかどうか」。
Taker(もらう人)ではなく、Giver(与える人)になること。
「自分には何ができるだろう」と考えたら、迷わず動く。
誰かのために動くときも、「その人のため」ではなく、
**「その人の喜ぶ顔が見たい、自分のため」**と捉えたほうが、自分も相手も幸せになれる。
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最後に
他人にどう思われるかではなく、
“自分に嫌われないかどうか”を軸に生きること。
それが、この本が教えてくれた、誠実でまっすぐな生き方。
小さなことでもいい。
自分の心に正直に、誠実に、一歩ずつ前に進んでいく。
そんな毎日を重ねていけたら、それはもう、きっと立派な人生なんだと思う。