武田惇志の作品一覧
「武田惇志」の「ある行旅死亡人の物語」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「武田惇志」の「ある行旅死亡人の物語」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
匿名
引き込まれました
物語の先が気になり一気に読んでしまいました。
ニュース記事見てとても気になっていたので購入して読んでみましたが人生について考えさせられ、死んでもなお、生きた証がのこされていることが素晴らしく感じました。
Posted by ブクログ
尼崎で女性が3482万円を残して孤独死した。年金手帳には田中千津子と書かれているが本籍が見つからない。右指が全て欠損しているにもかかわらず、労災の受け取りを中止しているうえ、保険証を持っていないため自費で歯医者に通っていた。公示でこの女性の死を知った新聞記者が、女性の身元を探っていく。
警察にも分からなかった身元を遺品の印鑑と写真をヒントに聞き取りをし、割り出してゆく作業。面白くて一気読みしました。推理小説よりも推理小説っぽかったです。武田氏の真っすぐで熱い文と、伊藤氏の人の心に入ってくる文。この違いも良かったし、協力してくれた人々の優しさがとても伝わって、身元の判明にはホッとして涙しそうになりました。
結局、本当の本当は何人姉妹なの?子供は?など、いろいろあるけれど、なんらかの事情があった千津子さん。きっと千津子さんはそっとしておいて欲しいんだろうな、と思うと、この結末でいいのだと思います。
Posted by ブクログ
★謎が解かれない魅力★3400万円を残して自宅で孤独死をした身元不明の女性。警察も、弁護士が依頼した探偵も身元を割り出せないなか、ふとしたきっかけで関心を持った通信社の記者2人が謎解きのように多くの人にあたりながら、誰なのかを探し当てる。
しかしその先で、その女性がなぜ周囲との付き合いを断っていたのか、なぜ12歳も若く年齢を偽っていたのか、なぜ尼崎市が職権で住民票を削除していたのか、なぜ労災年金の給付を自ら断ったのか、そしてなぜ多額の現金を金庫にしまい込んでいたのか、など謎は謎のまま解き明かせず終わる。在りし日の記憶を語れるのは、子供時代をともに過ごした人だけで、それも30代で止まる。残された写真から、40代とみられるかつての姿を生々しく目にできるだけに、小説ではないノンフィクションならではのもやもやした魅力がより深まる。
身元が分からず亡くなって行旅死亡人として官報に載るのは年600人あまりという。人知れずこの世を去る人はそんなにも多く、それぞれに歴史が埋もれている。
初報である共同通信の前後編の記事も読んだ。通信社の記事では事実関係をたどるだけだった。記事だけで終わらせず、書籍としてで探偵小説のように答えを探していく書きぶりとなり、ようやく日の目を見た。しかしコロナのあの時代の大阪で、こんな取材をしていた記者がいたとは。