武田惇志のレビュー一覧

  • ある行旅死亡人の物語【毎日文庫】

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    この取材は2021年のことだ。

    身元不明の女性の孤独死。
    最近、孤独死が問題になっているとは言え、身元の分かるものをほとんど残さず、3千数百万円という大金を残し、「行旅死亡人」として官報に掲載されていた。

    2人の記者が彼女の身元を明らかにしようと奔走するノンフィクションミステリー。

    女性の旧姓が珍しかったこともあり、名前から追っていく。
    そういうルポルタージュであるが、なかなか彼女の身元が分からない。
    大金があつにも関わらず、お風呂もないような古いアパートに、なぜ隠れるように生きなければならなかったのか。
    まさか工作員だったのか?

    どれほど取材を尽くしても生前の姿を再現できるものではない。
    ただ真相を追い始めてもなかなかではなかったが、細い線をどうにか辿って、「死者」について知ろうと思う。
    死という揺るぎない事実の上に、かつてそこに確実に存在した生の輪郭を少しずつ拾い、結んでいく。

    『それは、誰もが一度きりしかない人生の、そのかけがえのなさに触れることだ』

    当時の実際の写真も差し込まれている。
    それを見ていると実際、人と触れ合った跡が見える。なのに戸籍など残そうとしなかったのだろう。

    とにかく気になって読む手が止まらなかった。
    この記者たちの姿勢にも恐れ入った。

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    2026年10月22日
  • ある行旅死亡人の物語

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    面白かった。
    たまたま見かけた官報をたどり、なくなった人がどういった人物かが明らかになっていく。それは謎だらけだったその人の謎が全て明らかになることとは違うけど、でも「人」としての厚みが増していくこと。
    誰かを調べるのにこんないろいろな方法があるのか…と驚いた。でもやっぱりその中でも人の記憶っておもしろいなぁと思う。記録だけじゃなくて感情も伴ったもの。

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    2026年07月15日
  • ある行旅死亡人の物語

    匿名

    購入済み

    引き込まれました

    物語の先が気になり一気に読んでしまいました。
    ニュース記事見てとても気になっていたので購入して読んでみましたが人生について考えさせられ、死んでもなお、生きた証がのこされていることが素晴らしく感じました。

    #深い

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    2025年05月07日
  • ある行旅死亡人の物語【毎日文庫】

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    ミステリーを読む事が多いけれども結局は人の人生が1番謎に包まれてる。

    小説みたいに全てが明かされたわけではないし
    残ってることは多々あれどこの女性についてのみならばほぼ出尽くしてる気がする。それ以外はきっとその人の人生なんだし。

    あとがきのラスト1行は読んだ人みんな思うだろうな。
    しかも調べ続けたお二人にとってよりそう思えたんだろうな。

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    2026年10月23日
  • ある行旅死亡人の物語【毎日文庫】

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    行旅死亡人として掲載された女性には、3400万という多額の現金が遺されていた。
    「名前」は分かるのに、戸籍が消えている。
    不可解な死の背景を、二人の記者が追っていくというルポルタージュ。

    そういえば、私も行旅死亡人のホームページ?を見たことがあった気がする。

    例えば、自分が住んでいる場所の近くで、亡くなって身元が明らかにならなかった人がいる、というのは、なんだか不思議なミステリーだと思う。

    まして、このルポでは、部屋に遺されたものの少なさや、他者との関係の少なさと、手持ちの現金の多さというコントラストが印象的に書かれている。

    それでも、たった一つの情報から細い糸を辿っていくことで、謎が解けるシーンに、なんだかゾッともする。

    この話が記事になった時の反響は、この本を手に取った自分からすれば、想像に難くない。
    人は固有の物語を持っているし、人は秘密を暴きたくなるものなのだと思う。

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    2026年10月19日
  • ある行旅死亡人の物語

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    「行旅死亡人(こうりょしぼうにん)」という、耳慣れない言葉。

    人知れず亡くなった身元不明の高齢女性。たまたま多額の現金を持っていたことから記者の目に留まり、記者たちの情熱によって、その人の生きざまや残された謎が少しずつ明らかになっていく。これはフィクションではなく、現実に起きた出来事だ。

    誰もがいつか死ぬ。しかし、生きている間にはさまざまな人と出会い、さまざまな足跡を残している。それを丁寧にたどっていくと、人の心に響く物語になる。

    誰にでも、厚みと深みのある人生の物語があるのだ。

    そして、この作品は記者という仕事の大変さを実感させてくれる。わずかな手がかりを追い、人に会い、情報を確かめ、諦めずに取材を続ける。その積み重ねが、一人の人間の知られざる人生を浮かび上がらせる。二人の記者の仕事が無ければ、この人の物語りは人知れず消えてしまう。

    人の人生を知ること。そして、それを誰かに伝えること。その意味を改めて考えさせられた。

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    2026年10月18日
  • ある行旅死亡人の物語

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    ネタバレ

    掴みが劇的だっただけに、謎が謎のまま残された状態で終わるので、最後は(あ、そんな感じ?)という気持ちに。

    ミステリを読む気持ちで入ってしまったので、凄い結末を期待してしまった分、そこは拍子抜けでした。(反省です…)

    ただ、記者2人が小さい希望を頼りに調査していく様子が細かく書かれているので、どうにか結びついてくれという緊張感は伝わってきました。

    その人に人生あり、ですね。

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    2026年10月07日
  • ある行旅死亡人の物語

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    とある行旅死亡人について記者が追ってゆく話。ミステリーかなにかを読んでいるような面白さだった。丁寧な取材で、身元を確認できた時の喜びって一体何だろう。ネット記事で反響があったのも頷ける。謎を知りたい!と思ってしまうのも人間の性なのかもしれない。

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    2026年10月06日
  • ある行旅死亡人の物語

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    ★謎が解かれない魅力★3400万円を残して自宅で孤独死をした身元不明の女性。警察も、弁護士が依頼した探偵も身元を割り出せないなか、ふとしたきっかけで関心を持った通信社の記者2人が謎解きのように多くの人にあたりながら、誰なのかを探し当てる。

    しかしその先で、その女性がなぜ周囲との付き合いを断っていたのか、なぜ12歳も若く年齢を偽っていたのか、なぜ尼崎市が職権で住民票を削除していたのか、なぜ労災年金の給付を自ら断ったのか、そしてなぜ多額の現金を金庫にしまい込んでいたのか、など謎は謎のまま解き明かせず終わる。在りし日の記憶を語れるのは、子供時代をともに過ごした人だけで、それも30代で止まる。残された写真から、40代とみられるかつての姿を生々しく目にできるだけに、小説ではないノンフィクションならではのもやもやした魅力がより深まる。

    身元が分からず亡くなって行旅死亡人として官報に載るのは年600人あまりという。人知れずこの世を去る人はそんなにも多く、それぞれに歴史が埋もれている。

    初報である共同通信の前後編の記事も読んだ。通信社の記事では事実関係をたどるだけだった。記事だけで終わらせず、書籍としてで探偵小説のように答えを探していく書きぶりとなり、ようやく日の目を見た。しかしコロナのあの時代の大阪で、こんな取材をしていた記者がいたとは。

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    2026年09月16日
  • ある行旅死亡人の物語

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    記者がこんなに詳細に取材しているとは驚きだった。
    3400万円もの多額の遺留金を持って、行旅死亡人となった田中千津子さんを巡っての調査がこの本の内容。何が原因で生年月日を偽り、周囲の人との交流もなく、労災の補償金を受けず、ひっそりと暮らしていたのだろうか。
    なぜ彼女がこのような生き方を選んだのか、引き込まれるようにして読んだ。
    結局、謎のままで終わったが、1人の人間の死を巡る物語として、興味深く読めた。

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    2026年08月30日
  • ある行旅死亡人の物語

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    一人の孤独死された行旅死亡人の高齢女性。
    謎のある死亡状況から知るきっかけをもち、取材や調査を重ねていく二人のライターの取材ノンフィクションレポートです。

    情報が少しずつ紐解かれていくたびに、人の足跡はどうしても残るのだなあという実感がありました。

    自分自身、故郷や過去の学校、職場とわりと色々な場所を転々としながら年齢を重ねている方なので、自分の足跡を知る人が(時には増えつつも)少しずつ減っているという実感があります。

    それもあるのか、
    著者二人が探偵のように聞き込みをしたり、ネットの海を探したり、取材を重ねることで、一人の人間の足跡を見つけていくこと、そして身よりもないと思われていた人が、誰かに思い出されることになんだか安堵感がありました。

    毎日のように出てくるネットなどの取材記事、その裏側の苦労を読めるという意味でも興味深かったです。

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    2026年08月30日
  • ある行旅死亡人の物語

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    警察や探偵が探しきれなかった謎を2人の若き記者が執念で追い求めていくノンフィクション。

    事実は小説より...とも言いますが1人の人生を追っていく話に引き込まれて一気読みしてしまいました。

    また、読み進みていく中で、自身が疎遠になっている友人なんかも思い出したりして、自分の人生を振り返るきっかけも少し貰ったような気がします。

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    2026年08月09日
  • ある行旅死亡人の物語

    Posted by ブクログ

    この本の名前がYouTubeで出てて気になってしまって購入。行旅死亡人って言葉も知らずに読んでみたが1人の人間の人生を記者が追っていくなかで分かっていく過程が良かった。孤独死した女性が誰なのか分からないところから始まり、遺品から関係してるところに繋がっていって最後は良い終わり方で良かったなと思う反面、女性がどうしてそういう暮らしをしてたのか気になるし寂しくなかったのかと思う。
    あとは男性が誰なのか気になるけど知らない方が良いこともあるのかもしれない。

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    2026年08月05日
  • ある行旅死亡人の物語

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    謎を追っていく感じが楽しかった。写真や生年月日がわかっていても一人の人生を追うのはこんなにも大変なのだと知った。世紀の謎を遺していくのも悪くない。

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    2026年08月03日
  • ある行旅死亡人の物語

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    凄い本でした。
    フィクションかと見紛うほどの特徴を持った行旅死亡人の女性。
    ですが彼女の人生をなぞっていくさなかには、確かな足跡を見ることができました。
    作中でも述べられていますが、まさに人生とは何か…と考えさせられる本でした。
    読めてよかったです。

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    2026年07月23日
  • ある行旅死亡人の物語

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    行旅死亡人という言葉は知っていましたが、官報に結構細かく発見時の状況が掲載されているんですね。そんな行旅死亡人の中で、ちょっと特異な行旅死亡人の、身元調査のお話。結局主だった謎は解明されませんでしたが、人は生きているだけでかなりの痕跡を残すのですね。調査した新聞記者さん、お疲れ様でした。

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    2026年07月23日
  • ある行旅死亡人の物語

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    興味深く一瞬で読み終えてしまった
    仕事柄行旅死亡人を取り扱うこともあったのでネットニュースに掲載された時から気になっていた

    記者としては当たり前のことかもしれないが取材の仕方に執念を感じた
    最初ただの官報の一掲載だったのものが、記者の取材を通して血の通ったものになり女性の生き様を感じることができた
    行旅死亡人や身寄りのない方の葬祭は事務的に処理されてしまうものであるが、その一人一人には語り尽くせないほどの物語があり、その方々に関わってきた人々の物語もある

    あくまでも女性の出自、人生を追っていくルポだったので仕方ないがただ欲張ると男性についてもっと深く知りたかった

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    2026年07月19日
  • ある行旅死亡人の物語

    Posted by ブクログ

    官報でであった身元不明人の記事から、地域コミュニティの縁、沖宗姓を名乗る系図を追いかける人、さまざまな縁が結びつけられ、「身元不明」でなくなった人の前半生が描き出されていく。伴侶だった人の人物像や多額の死亡時所持金の由来など、たどり着けなかった不明点も多々あるが、ヒントをひとつひとつ手繰っていく取材工程は大変面白く、ドキュメンタリーとして楽しめた。孤立化が進む日本社会の中で、御縁がつなぐ人間関係が生き続けていくことを祈りたい。

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    2026年07月12日
  • ある行旅死亡人の物語

    Posted by ブクログ

    行旅死亡人とは身元不明で引き取り手のない遺体を指す法律用語。年間600~700人ほどが官報で公表されるそうだ。行旅死亡人のデータベース上の一つの情報が共同通信の記者である著者の目を引いた。「死亡時の所持金3400万円」。著者は本書で、警察や担当弁護士にも身元が分からなかった死亡人の背景を、かすかな手がかりをたどって明らかにしていく。事実は小説よりも奇とは言えど、本書はミステリー小説ではなく、謎が最後にすべて明らかになるわけではない。それにしても、記者の取材能力とは高いものだと感心する。

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    2026年07月12日
  • ある行旅死亡人の物語

    Posted by ブクログ

    最初は興味津々で読み始めたけと、だんだん読み飛ばしちゃって、最後ちゃんと読めてないから、ゆっくり読み直したい。

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    2026年06月24日