作品一覧

  • 鯉姫婚姻譚(新潮文庫)
    3.6
    若くして隠居した孫一郎が、父から受け継いだ屋敷に移り住むと、庭の池には人魚が暮らしていた。その名は、おたつ。彼女に懐かれ「夫婦になってあげる」と言われた孫一郎は、結婚をあきらめさせるため、人と人ならざる者が恋に落ち、不幸な結末を迎えた話を語る。だが、二人の間には少しずつ変化が起き――。選考委員全員が「これ以上ないラスト」と驚嘆した日本ファンタジーノベル大賞受賞作。(解説・大森望)
  • 馬鹿化かし
    4.2
    刀の様し斬りと罪人の斬首を生業にしている山田朝右衛門は、死に取憑かれていた。師匠、思い人、兄弟子・・・・・・大切な人を次々になくし、荒れきった屋敷でただひとり、自分の寿命が尽きるのを待ち、お役目だけの日々。そんな無聊の中、あり得ないことに、ひとりの罪人の斬首をし損ねてしまう。服部半蔵を名乗り、身軽に逃げ去ったその男は不老不死で、斬られた首さえ再生させることができるという。しかも、余人からは記憶に残らない顔に見える反面、朝右衛門からは半獣に見えていた。屋敷に転がり込んできた半蔵は、300年前から彼を知っていると言うが・・・・・・。安倍晴明の子孫、沖田総司、土方歳三、吉田松陰など幕末の激動を生きるものたちとの交流、死神との対決の末、朝右衛門がつかんだものとは――。幕末怪異ファンタジー。 【著者プロフィール】らんどう・つばめ 1995年生まれ。徳島大学総合科学部人間文化学科卒業。2020年、「めめ」でゲンロンSF新人賞優秀賞受賞。2021年、『鯉姫婚姻譚』で日本ファンタジーノベル大賞2021大賞を受賞し、デビュー。本作が二作目となる。

ユーザーレビュー

  • 馬鹿化かし

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ちょっとグロいけれども、どんぴしゃに好みの本だった。
    不死身の半蔵と、刀の様し切りと罪人の斬首を生業とし死神に憑かれている朝右衛門のコンビがとても良かった。
    吉田松陰や沖田総司が晴明がでてきて、面白い。
    二人だけの生活になるのかと思いきや、紺太夫の息子、犬憑きの柴丸を引き取ったことで、またさらに深みが増して良かった。
    犬神の墨麿が可愛い。
    シリーズ化させるのかなぁ。期待したいなぁ。

    0
    2025年08月23日
  • 馬鹿化かし

    Posted by ブクログ

    死神に取憑かれた山田朝右衛門と不死になった服部半蔵、人や妖怪を切るシーンは、読んでいても強烈だったが、作品全体には常に優しい気持ちが流れていて、あっという間に読めた。

    新川帆立が藍銅ツバメについてXで書いていたので興味を持ったのが、読むきっかけだった。実写版があれば見てみたいなぁとも思った。

    0
    2025年08月14日
  • 鯉姫婚姻譚(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ファンタジー系はちょっと苦手意識があるけれど、これはとても読みやすかった。
    グイグイと引き込ませるようなストーリーで面白かった。

    ラストはグロい、ホラー、とかそういう感想をいくつか見たけれど、わたしはとても美しい…と思いました。しかも泣いた(笑)
    とっても好きなラストでした!

    人と人じゃないものの恋愛話、ここ数年いくつか知ったけれど興味深い。

    0
    2025年02月15日
  • 馬鹿化かし

    Posted by ブクログ

    面白くて一気読み、ちょっとあり得ない設定?なのですが「あるかも、ありそうです」となるあたりが作者の凄さ。この先どうなるのかしらと楽しみです。

    0
    2025年11月22日
  • 馬鹿化かし

    Posted by ブクログ

    初読み作家さん。どのキャラも良くて面白かった。お役目はともかく、家での内職が強烈。そりゃ近寄れないわ。

    0
    2025年11月03日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!