藍銅ツバメのレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ初めて読む作家さんだが、楽しく読めた。
幕末の江戸で死罪人の処刑を生業としている朝右衛門の前に、馬とも鹿ともつかない獣の顔をした男が現れる。
死神に憑かれた朝右衛門と、不老不死の呪いを掛けられた半蔵とのバディもの。
自分の近くにいる者が次々と亡くなっていく不幸が続く朝右衛門と、何百年も生きて仕える人を次々と見送ってきた半蔵との、それぞれの孤独と生き方や人との交流の仕方が描かれる。
ひたすら耐え忍びやり過ごす朝右衛門と明るく懐に飛び込む半蔵の対照的なキャラも良い。
終盤は朝右衛門が唯一遠ざけ生かしている同門の親友·紺太夫との運命が描かれ、目が離せない。
幕末の歴史上の人物も登場し、より興 -
-
Posted by ブクログ
はい、まだあまり世間に知られていない作家さんをいち早く読んで後々売れっ子になったとき、まぁわいはだいぶ早いうちから目を付けてたけどね!って言うための企画「発掘王への道」#10です
なんとほぼ1年ぶり
そんなこともやってたな〜状態です
今回は藍銅ツバメさんの『馬鹿化かし』です
まずは藍銅ツバメさんのプロフィールから
1995年生まれ。徳島大学総合科学部人間文化学科卒業。
ゲンロン大森望SF創作講座第4期を受講し、2020年に「めめ」で第4回ゲンロンSF新人賞優秀賞を受賞。
2021年に「鯉姫婚姻譚」で日本ファンタジーノベル大賞2021大賞を受賞。翌2022年に『鯉姫婚姻譚』を刊行し単行 -
-
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ※ネタバレ注意
異類婚姻譚史上最高のラスト! というオビの文句に惹かれて買ったが、まったく予想の範疇を超えてこなかった。
オビを見た瞬間に「どっちかがどっちかを食うとか?」と思い、おたつが食欲旺盛になったあたりで「おたつが食うほうで孫一郎が食われるほうかな?」「このふたりの話自体が誰かに語られるのかな?」という予感がして、結局その通りになった。
おたつが竜になったのだけは良かったが。
連作短編的に語られる異類婚姻譚がどれも面白いし、文体も好きだし、ラストも行くべきところに行ったなという納得感はあるのに、期待しすぎてしまったせいで読後にガッカリが残ってしまったなあ。とっぴんぱらりのぷう。