藍銅ツバメのレビュー一覧
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なんだか8月にふさわしい怪奇もの。江戸末期、代々死罪となったものの斬首と、大名の刀の試し斬りを行う家系である山田朝右衛門。ある日連れて来られた罪人は首から上が馬のような化け物で、初代服部半蔵を名乗り、不死の体を持つ。なぜか朝右衛門の下僕となって、屋敷に住み着くようになる。当の朝右衛門も死神に取り憑かれており、そのせいで周囲の人々が次々と命を落とす。そこに、安倍晴明の子孫を名乗る陰陽師や、沖田総士、土方歳三、吉田松陰などが絡んで不思議な騒動をおこす。本書が続くとするならばまだ序の口であり、これから新撰組や幕末の英雄などが登場するのかもと思えば、導入本として楽しめる。これきりだと物足りないかな。
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Posted by ブクログ
初めて読む作家さんだが、楽しく読めた。
幕末の江戸で死罪人の処刑を生業としている朝右衛門の前に、馬とも鹿ともつかない獣の顔をした男が現れる。
死神に憑かれた朝右衛門と、不老不死の呪いを掛けられた半蔵とのバディもの。
自分の近くにいる者が次々と亡くなっていく不幸が続く朝右衛門と、何百年も生きて仕える人を次々と見送ってきた半蔵との、それぞれの孤独と生き方や人との交流の仕方が描かれる。
ひたすら耐え忍びやり過ごす朝右衛門と明るく懐に飛び込む半蔵の対照的なキャラも良い。
終盤は朝右衛門が唯一遠ざけ生かしている同門の親友·紺太夫との運命が描かれ、目が離せない。
幕末の歴史上の人物も登場し、より興 -
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Posted by ブクログ
はい、まだあまり世間に知られていない作家さんをいち早く読んで後々売れっ子になったとき、まぁわいはだいぶ早いうちから目を付けてたけどね!って言うための企画「発掘王への道」#10です
なんとほぼ1年ぶり
そんなこともやってたな〜状態です
今回は藍銅ツバメさんの『馬鹿化かし』です
まずは藍銅ツバメさんのプロフィールから
1995年生まれ。徳島大学総合科学部人間文化学科卒業。
ゲンロン大森望SF創作講座第4期を受講し、2020年に「めめ」で第4回ゲンロンSF新人賞優秀賞を受賞。
2021年に「鯉姫婚姻譚」で日本ファンタジーノベル大賞2021大賞を受賞。翌2022年に『鯉姫婚姻譚』を刊行し単行 -
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◼️ 藍銅ツバメ「鯉姫婚姻譚」
若隠居の孫一郎は庭の池に住む人魚・おたつに人と人じゃないものが夫婦になる話を語るー。日本ファンタジーノベル大賞。
古書店で目に留めた一冊。異母弟が仕切る呉服屋から援助を受け、かつて父が愛人を囲った別宅に住む若隠居の孫一郎は、亡き父が拾ってきて庭の池に放した人魚・おたつに懐かれている。まだ童女のようなおたつは旺盛な食欲を示し、人語を話す。孫一郎はねだられるのに任せ、人と人以外のものが夫婦になる民話を語って聞かせるのだったー。
孫一郎が話すのは「猿婚」「八尾比丘尼」「つらら女」「蛇女房」「馬婚」という、ほぼ日本の昔話として定着しているもの。おおむねの内容は同じ -
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ネタバレ孫一郎が庭に住まう人魚にせがまれて、異種族同士の婚姻譚を語って聞かせる。そんな孫一郎と人魚もまた結ばれる、という形の小説。
実際に語り継がれている異類婚姻譚が小説になったら、を味わえる。
文庫版の表紙は甘い恋愛小説じみているが、孫一郎が語る物語も、二人の結末も、わかりやすいハッピーエンドかというと……異類婚姻譚自体がけっこう独特の余韻というか物悲しい結末だったりするからなのか、それとも私たちがそう言うものに心惹かれるからそういった話が残り続けたのか。
孫一郎はうまくいかない婚姻譚として話をしているのに、人魚は別の解釈をし続けていること。必ず、二人が何かを食べるシーンを挟んでいることが、最後にい -