『サステナブル経営と資本市場』
【著書目的】
事業会社が資本市場に対して、どのように現状と未来を説明することが、投資家含めた資本市場からの信頼につながるのか?
※ビジネスモデルについての言及はなし。
※アニューアルレポートの重要性の高まりとそれを受けてのベターな対応方法の説明が中心。
【著書の
...続きを読む魅力】
著者
元NRI,モルガン アナリスト
元IR協議会 事務局長
であること。
【結論】
事業会社がサステナブル(持続)にあたり、 投資家向に「価値創造プロセス 」の説明をすることは有効である。投資家が認知して、長期投資需要へと発展するため。
【財務の3つの役割】
企業価値↑(定量・定性)
↑
①経営戦略視点
②資金効率視点
③決算視点
【統合報告書/アニュアルレポート】
①背景
ESG投資は、グローバル投資全体の1/3まで拡大。
②役割/目的
長期投資家(5年超スパンファンダメンタル)が企業価値創造プロセスを理解するため。
③作成ポイント
考え方×しくみ*ひと
(理念)×(KGI,KPI) ×(価値、強み)
④アニュアルレポート構成
A)ファンダメンタルズ
1.経営理念
2.業界および企業特性
3.経緯、財務実績
4.CEOメッセージ
5.SWOT
6.ポートフォリオ
7.R&D
8.マーケティング
9.生産効率
10.社員モチベーション
11.コンプライアンス
12.人事政策
13.財務政策
B)ESG
1.環境
2.地域社会
3.サプライチェーン
4.コーポレイトガバナンス
C) 総括
ロードマップ
【リスクコントロール】
①範囲
業界固有、企業固有の開示
②方法
ハードコントロール
監査役監査、内部監査
ソフトコントロール
理念浸透
【ホールディングス、連結経営。本社の役割】
①対社内
情報のハブ
②対子会社
投資先として。
③対投資家
説明→関係づくり
外部環境→内部環境の順序で説明。
【読み終えて】
①アニューアルレポート
同一業界ならびに異業種のレポートの比較も実務に有効であること。
②IR優秀受賞企業の株価パフォーマンス
他社と比較して、長期スパンで優れていること。
③アナリスト向け対話
あらかじめ質問を受領して回答を準備すること。
業界共通のリスクとその対応方法の説明は、業界専門アナリストに特に喜ばれること。
④アナリスト向け資料
業界専門と共通の二段構えは、作り手および投資家にとっても理解しやすいこと。
⑤長期の取り組み
アニューアルレポートは、ESGへの考え方と具体的な取り組みを説明する機会として、有価証券報告書ならびに決算短信と比較して有効性が高いこと。