作品一覧

  • 人口減少時代の農業と食
    3.7
    1巻935円 (税込)
    日本農業にとって人口減少は諸刃の剣といえる。これまでのあり方を一部で壊してしまう一方で、変革の推進力にもなる。農産物の生産や流通は、総じて人手不足で、生産者と流通、販売、消費の間の溝やズレも明らかになっている。ピンチをチャンスに変えるべく、こうした課題に立ち向かう現場がある。生産から出荷までの合理化、消費者と直接つながる商品の開発、物流のルール変更への対応……。世間で思われているほど暗くない、日本農業の未来を報告しよう。
  • ウンコノミクス(インターナショナル新書)
    3.7
    1巻946円 (税込)
    日本人は1日平均200グラムのウンコを排出する。欧米と比べて、日本は世界有数のウンコ排出大国といえる。ウンコは肥料の三要素のうち、窒素とリン酸を豊富に含む。リンの主要産出国である中国が禁輸に動き、ウクライナ危機も重なって、世界的な肥料不足が懸念されるなか、ウンコの価値が世界で評価され始めた。自動車燃料、発電、ロケット燃料として、下水熱を使ったビル空調や、冬場に凍結した雪を融かす熱源として、養殖海苔の栄養塩として、ウンコの活用分野は、想像以上に幅広い。日本経済の切り札「ウンコノミクス」の可能性を探る。
  • 日本一の農業県はどこか―農業の通信簿―(新潮新書)
    4.3
    作っている作物も、事情もさまざまな各県の農業を、一律に評価するのは難しい。著者は、各県の農業産出額を農業関連予算で割ることによって「コスパ」を算出し、それをランキング化してみた。結果、浮かび上がってきたのは、都道府県魅力度ランキングの下位常連組が最強グループを成している意外な実態だった。さまざまな指標を駆使して読み解く各県農業の「真の実力」。
  • 誰が農業を殺すのか(新潮新書)
    4.0
    日本の農政は「弱者である農業と農家は保護すべき」という観念に凝り固まっており、産業として独り立ちさせようという発想が全くない。農家の減少は悪いことではない。数が減れば「やる気のある農家」が農地を持つことになって、生産性は上がるのだ。一方で、あまりにも内向きで国際的な趨勢についていけない対応が理由で、米価が中国の先物市場で決まってしまう未来も見えてきた。農業ジャーナリストが返り血覚悟で記した「農政の大罪」。
  • コメ壊滅(新潮新書)
    -
    1巻968円 (税込)
    コメ不足は予測できた。農業白書には「需要が供給を上回る」ことを明示したグラフさえ載っていた。それでもコメが消えたのは、需給をマッチングさせ価格を下げすぎないという、市場原理を無視した減反政策が続いているからだ。農相がパフォーマンスで価格介入したところで構造は変わらない。つまり、この人災はこれからも繰り返されるのだ。農業ジャーナリストが抉り出す「日本のコメ」の歪んだ現実。
  • 農業ビジネス
    完結
    4.0
    全1巻1,760円 (税込)
    農家の大量引退、耕作放棄地の増加、食料自給率の低下、農作物の価格高騰によって、日本の農業は終わる——。 なんてウソに騙されてはいけません。 高騰と品薄、日本のコメ生産は今どうなっているのか?/ 商社なしでは成り立たない日本の食卓/肥料を大幅に削減する菌とは?/ついにアイガモもロボットに? 大手商社や証券会社による農家のM&A、急増するギガファーム、AI選果機やドローン、アイガモロボットが農業を救う——。 斜陽産業と思われがちな農業ですが、今、大変革が起きているのをご存じですか。 「業界再編」「輸入・輸出」「土壌」「生産と消費」「肥料」「農機」「食品流通」「サステナブル農業」「スマート農業」の9つの切り口から、綿密な現場取材とデータ分析に基づく農業現場の実情と最新事例を紹介しています。 日本人の「食」に直結し、テクノロジーによって進化を続ける「巨大市場・農業」の“いま”と“これから”を伝える1冊です!

ユーザーレビュー

  • ウンコノミクス(インターナショナル新書)

    Posted by ブクログ

    内容はだいたい帯に書いてある通りだが、ウンコや下水処理に関する情報が網羅的にまとめられているので理解しやすく、全ページ「ウンコ」の3文字が散りばめられているため、非常に真面目かつ実用的な内容なのに、笑えるやら和むやらで楽しい。ウンコ好き必読書。

    とにかく、はしがきから最後のページまで、ウンコにまつわる目から鱗の情報ばかりで素晴らしい。

    特に心に残ったのはウンコバンクと現在フィナーレを迎えつつある大阪万博。その会場である夢洲は大阪府民が50年積み上げたウンコで出来ており、メタンガスによりいつ爆発するかも不明な状態のまま開催されているらしい。今も多くの人々が喜んで大枚叩いてウンコ島に行っている

    0
    2025年10月12日
  • 農業ビジネス

    Posted by ブクログ

    農業に関するトレンドがざっくりとわかる本。
    気づきとしては、以下の通り
    ・高齢化によるリタイア(離農者)が増えているので、それなりの力を持つ農業法人がそこを買い取り、大規模化している。
    ・スマート農業は新参者ほど効果を感じやすく、ベテランになるほど効果を感じにくい、それどころか効率が落ちる→スマート農業は部分部分での導入や、若者の参入障壁をさげるのに効果的。
    ・コメは政治との繋がりが強い、なぜなら昔は人口の約3割が農家であったため、農家からの政治票を集めるためには農家に対する施策を打ち出す必要があったから。長年聖域とされてきたこの領域に本気で踏み込むことで、農業の未来は明るくなる可能性もある(

    0
    2025年08月21日
  • 日本一の農業県はどこか―農業の通信簿―(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ほんとにそうなのか、をどうやって見たらいいのかは別として考えることがたくさん出てきてよかった。マイナビ農業、最近見てなかった。また見よう。

    0
    2024年04月20日
  • 農業ビジネス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    農業に興味があり手にとった一冊。
    農業の全体像、また最新の動きを広く浅くとらえることができた。

    減反政策を辞めるなど農政が劇的に変わることはチャンスだと著者は主張している。コメがようやく自由な経済に開放されると。
    自然の趨勢に任せ、弱小農家が淘汰され、日本の農業の生産性が上がる(農業の大規模化が進む)のは、少子高齢化社会を迎える中、避けて通れないだろう。

    農家も高齢化する中、選挙の票目的で弱小高齢農家を保護するのはいかがなものか。
    食糧安全保障も叫ばれるなか、いかに国内の農業を強くするか。ここに取り上げられた先進的な農家はもちろん、新たに農業への参入を考えている新進気鋭の農家予備軍にも期待

    0
    2025年09月20日
  • 農業ビジネス

    Posted by ブクログ

    はじめにー大量離農は好機である、を読んで軽い衝撃を受けた。普段、農業に関しては悲観的なニュースばかりだが、逆の目線ではプレーヤーが減ってブルーオーシャンになっている、と。零細農家は50%以上だが、販売金額では5%以下、と。未だDX以前のIT化すら覚束ない状況、と。
    確かに…そういう発想が無かった。物事は常に両面から見ることが大事!もう少し掘り下げてみたい。

    0
    2025年09月08日

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