作品一覧

  • 古関裕而―流行作曲家と激動の昭和
    4.3
    古関裕而(一九〇九~八九)は忘れられた名作曲家である。日中戦争中、軍歌「露営の歌」で一世を風靡、アジア・太平洋戦争下のニュース歌謡や戦時歌謡を多く手がけ、慰問先でも作曲に勤しんだ。戦後は鎮魂歌「長崎の鐘」、東京五輪行進曲「オリンピック・マーチ」、映画「モスラ」劇伴音楽と、流行歌からスポーツ音楽まで数々の名曲を残す。戦争、そしてテレビの普及まで、昭和史を彩った彼の生涯をたどる。
  • 公家たちの幕末維新 ペリー来航から華族誕生へ
    3.8
    1巻990円 (税込)
    ペリー来航から明治維新まで、この15年を彩るさまざまな物語は、志士をはじめとする武家を主人公として描かれることが多い。 一方、公家たちは歴史のうねりに翻弄される優柔不断な脇役として描かれてきた。 しかし、公武合体から王政復古まで、彼らが果たした役割は大きい。 天皇復権のため、志士たちを煽り、大名を相手に種々の交渉を重ねたのは有名無名の公家たちである。 日本史の画期で奔走した彼らの奮闘に迫る。 ■□■目次■□■ 序章 朝廷のしくみ 第1章 政治に関与する公家たち 1853~58年 第2章 公武合体の季節 1859~61年 第3章 京都の政局 1861~62年 第4章 攘夷をめぐる激闘 1863~64年 第5章 朝廷の内と外 1865~66年 第6章 王政復古への道程 1867年 第7章 維新の功労―公家華族の誕生 1868~91年 終章 公家にとっての維新
  • 洋装の日本史(インターナショナル新書)
    4.3
    日本人はいつから和服を捨て、洋服を着るようになったのか? 大河ドラマ「西郷どん」で軍装・洋装考証をつとめた著者が、日本人の服装の変遷を、膨大な史料からわかりやすく解説。従来の近代服飾史の通説を覆す内容が満載、あなたの頭の中にある洋服にまつわる情報をアップデートしませんか?
  • 昭和歌謡史 古賀政男、東海林太郎から、美空ひばり、中森明菜まで
    4.0
    1巻1,155円 (税込)
    日本人の心を躍らせ、泣かせてきた昭和の歌謡曲。その礎は中山晋平、西條八十が築き、三大作曲家の古賀政男、古関裕而、服部良一によって確立する。時代は戦争、敗戦と復興、高度成長へと進み、視聴手段もレコード、ラジオからテレビへと変化する。本書は作詞家、作曲家、歌手らが残した膨大な史料を用いて実証的に考察。数々の名曲が生まれた背景とその特徴を炙り出す。人はなぜ昭和歌謡に魅了されるのか。

ユーザーレビュー

  • 古関裕而―流行作曲家と激動の昭和

    Posted by ブクログ

    我が早稲田大学の応援歌『紺碧の空』を作曲した古関裕而先生。その生涯は決して順風満帆とはいかず、天才古賀政男先生の存在もあって苦労した時もあった。しかし、古関裕而先生の人柄から多くの人から愛され信頼を置かれていた努力の天才であった。特に、古関先生は大の甘党であり、サイゴンから帰国した際の電車内で羊羹を1本丸齧りしたエピソードは記憶に残った。他にも「六甲颪」や「オリンピック・マーチ」など現代でも多く歌われる作品を作った古関裕而先生はまさに天才である。今年もまた神宮で『紺碧の空』が高らかに歌い上げる。

    0
    2025年03月24日
  • 洋装の日本史(インターナショナル新書)

    Posted by ブクログ

    家政学に対して、やや攻撃的すぎるのでは…?と思いながらも、最後まで面白く一気に読んでしまった。
    あとがきを読んで、筆者がなぜここまで家政学者を批判するのか理由が明らかになった。歴史を語るには、緻密で繊細で注意深い分析と、ダイナミックな視点の双方が欠かせない。筆者は本書を通してそれを実践し、歴史学の何たるかを体現してみせた。その姿勢は家政学者だけでなく、今日あらゆるメディアに蔓延る誤った歴史認識に対しても、厳しい喝を入れているようである。

    0
    2023年12月20日
  • 洋装の日本史(インターナショナル新書)

    Posted by ブクログ

    明治維新以降、和服を着ていた人々が洋服を着るようにどのように変化していったのかを見ていく本です。今までの通説がどのように間違っているかの説明が特に前半には多いのですが、確かに今のようにテレビや動画配信があった時代でもないのに火事で焼け死ぬ和装の人が多くても、すぐに洋装に切り替える人が沢山いるわけないじゃん、というのは納得です。
    やはり洋服への切り替えは事件や事故よりも、洋服に触れた若い人が歳を取ってすべての世代が洋服に触れた世代になることで洋装化が完了したのですね。

    0
    2023年06月12日
  • 古関裕而―流行作曲家と激動の昭和

    Posted by ブクログ

    朝ドラ『エール』風俗考証の方による古関裕而評伝。古関さんの曲は昔藍川由美さんのアルバムで聴いてから旋律の美しさが耳に残りずっと気になっていました。
    意外だったのは、古関さんには天才大物作曲家のイメージがありましたが、戦前(1930年代~1940年代初頭)に本格ブレイクするまでに実に時間を要していたことです。一応「船頭可愛いや」はヒットしていますが(朝ドラでも古関さんをモデルにした裕一青年がヒットを出すまでの不遇ぶりが描写されていました)、頁をめくってもめくってもなかなかブレイクしない! という状況が延々と続くので、その辺りは読んでいてなかなか辛かったです。
    天才音楽家が、音楽の芸術性と大衆性と

    0
    2020年06月14日
  • 古関裕而―流行作曲家と激動の昭和

    Posted by ブクログ

    2020年上半期朝の連ドラの主役古関裕而の評伝。筆者は番組の風俗考証を担当。発刊に至る運命を感じる。

    さすがNHKの威力。同様な書籍が多く出版されている。ドラマにはまって辻田真佐憲の文春新書版に続き本書を読む。どちらも甲乙付け難い出来。自伝その他出典が同じだからだろう。また共に筆者が歴史学者であるし。若いのに良く知っている。

    本書の筆者は本書の執筆のためという以前から歴史を流行歌で学んでいたという。確かに時代の空気を学ぶのに流行歌ほどふさわしいものはないだろう。
    筆者の知識、趣味が先にあり、ドラマが後で付いてきたようである。

    軍歌と応援歌の共通性、古関と古賀の比較などは慧眼。

    この作者

    0
    2020年05月19日

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