【感想・ネタバレ】洋装の日本史(インターナショナル新書)のレビュー

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Posted by ブクログ

家政学に対して、やや攻撃的すぎるのでは…?と思いながらも、最後まで面白く一気に読んでしまった。
あとがきを読んで、筆者がなぜここまで家政学者を批判するのか理由が明らかになった。歴史を語るには、緻密で繊細で注意深い分析と、ダイナミックな視点の双方が欠かせない。筆者は本書を通してそれを実践し、歴史学の何たるかを体現してみせた。その姿勢は家政学者だけでなく、今日あらゆるメディアに蔓延る誤った歴史認識に対しても、厳しい喝を入れているようである。

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2023年12月20日

Posted by ブクログ

明治維新以降、和服を着ていた人々が洋服を着るようにどのように変化していったのかを見ていく本です。今までの通説がどのように間違っているかの説明が特に前半には多いのですが、確かに今のようにテレビや動画配信があった時代でもないのに火事で焼け死ぬ和装の人が多くても、すぐに洋装に切り替える人が沢山いるわけないじゃん、というのは納得です。
やはり洋服への切り替えは事件や事故よりも、洋服に触れた若い人が歳を取ってすべての世代が洋服に触れた世代になることで洋装化が完了したのですね。

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2023年06月12日

Posted by ブクログ

昔は洋服を着るのに「礼法」を習わないといけなかったのね。今では着物を着るのに礼法が必要になってしまった。
洋服を着た日本人に見慣れるまでが大変だっただろう。

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2024年03月04日

Posted by ブクログ

今普通に来ている洋服の売上が、自分の生まれたころに和装を超えたのは意外だった。
歴史本はよく読むが、確かにどのように洋装が広まったのかは考えたことはなかった。
突然変異ではなく、流れがあっての変化だったのか。

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2023年08月19日

Posted by ブクログ

近代以降の女性の服装の変遷 。和装から洋装へ。
なかなか進まなかったのね。
今は卒業式でおなじみの袴が、和装と洋装とをつなぐ役割をしていたというのも面白い。
やっぱり、動きやすくても似合わないし高いし、ではなかなか浸透はしづらいんだな。

トリビアの泉で研究者が言ってたことがいい加減だと批判してあったりして可笑しい。確かに事実そうなら批判の通り。
あとがきを読んで、批判の勢いに納得。学会がほんとにこんな感じならハラ立つだろうな。

戦時下の標準服については、知らないことばかり。テレビで見る皆同じ格好は、制服ではなくて標準服…それに強く推されたモンペ…好きな服を好きに着られるのが当然と思っているけど…大事なことだな…

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2023年02月22日

Posted by ブクログ

近代以降、特に女性の洋装に関する通史。
中身はしっかりしていて日本の洋装の普及について知るには良い本だが、文中至る所に出てくる既存の家政学的服飾史観に苛烈な批判がどうしても目につく。批判内容は少なくともこの本に依拠するかぎり真っ当に思えるが、これをこの本の面白ポイントとして読めるか、それとも目障りに感じるかで評価が大きく分かれそう。

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2023年02月14日

Posted by ブクログ

<目次>
第1章  幕末の海外渡航と洋服との出会い
第2章  欧化政策の裏と表
第3章  衣服改良運動
第4章  服装改善運動
第5章  昭和モダニズムの服装
第6章  国家総力戦と服装
第7章  洋服を着る時代の到来
終章

<内容>
家政史の研究者に真剣を振り落とした感じ(家政史研究者は痛くも痒くもないらしいが…)。著者の研究によれば、日本の洋装は、女学校の制服に起因し、徐々に彼女たちが大人になっていく過程で浸透していくようになった。第二次世界大戦時に、活動のしやすさもあり、普及が広まり、戦後は後戻りすることはなかった。という話らしい。関東大震災や日本橋白木屋の火事は、さほど関係のないということだ。しかし、服装は保守的なんだね。

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2022年12月16日

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