作品一覧

  • 歴史人口学で見た日本〈増補版〉
    3.8
    1巻950円 (税込)
    「日本の多様性」を見事に明かした名著! 磯田道史氏「速水先生と出会わなかったら、私の学者人生はなかった」 エマニュエル・トッド氏「別格の素晴らしさ。この偉大な学者の“技”のすべてが詰まっている」  著者の速水融氏は、慶応義塾大学、国際日本文化研究センターなどで教育・研究に携わった経済史家で、「日本における歴史人口学のパイオニア」。仏歴史人口学者のエマニュエル・トッド氏も、「日本の歴史人口学の父」と称えている。  本書は、速水氏の長年にわたる仕事のエッセンスをコンパクトにまとめたもので、「歴史人口学」の最良の入門書。と同時に、「歴史人口学で見た新しい日本史」。速水氏が学士院の紀要に寄稿した論文を新たに加えた増補版。 ※本書は2001年10月に刊行された文春新書『歴史人口学で見た日本』に、特別附録として「歴史人口学――成立・資料・課題」を加えた増補版です。
  • 人口の世界史
    4.0
    1巻3,080円 (税込)
    たとえば、多くの企業が成長の舞台として期待している新興国は、その人口の多さによって熱い視線が注がれている。しかし、人口増加は経済発展のトリガーとなるのか、それとも経済発展の足かせとなるのか、議論の決着はついていない。そもそも、世界の人口は、なぜ、加速度的に増えているのか。増え続ける人口の調整局面はあるか。そして、地球上の最適な人口規模とはどれぐらいなのか……。 人口学の権威が、多彩な学問領域の知見を総動員しながら、人類史の謎に挑む意欲的な一冊。
  • 大正デモグラフィ 歴史人口学で見た狭間の時代
    4.0
    スペイン・インフルエンザ、結核拡大、そして関東大震災。 未曾有の疫病や近代化に伴う社会の拡大・密化は、庶民の生活にどのような影響を及ぼしたのか。 人口の推移をベースに紐解く大正時代の姿! 「デモグラフィ」とは、出生・死亡・移動などの人口統計全体、あるいは人口の研究を指す言葉である。 つまり本書は、新たに発掘された史料、進展してきた歴史人口学の成果を踏まえ、 大正期を人口という窓を通してながめてみよう、という意図のもと書かれた。 その視点で検討してみると、従来「デモクラシィ」の時代と呼び習わされてきた大正期も、 必ずしも明るく進んだ面ばかりではなかったことが分かる。 大正時代を捉え直す意欲的な1作。 速水 融(はやみ あきら) 1929年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。経済学博士。同大学教授、国際日本文化研究センター名誉教授などを歴任。 江戸時代の宗門改帳などの収集・分析を通じて近代以前の人口の変遷、人々の生活を明らかにする歴史人口学を切り拓いた。 2009年文化勲章受章。『歴史人口学の世界』『歴史人口学で見た日本』 『日本を襲ったスペイン・インフルエンザ 人類とウイルスの第一次世界戦争』など著書多数。2019年12月逝去。 小嶋美代子(こじま みよこ) 1948年生まれ。青山学院大学卒業、麗澤大学大学院国際経済研究科博士課程修了。経済学博士。著書に『明治・大正期の神奈川県』。
  • 歴史人口学事始め ──記録と記憶の九〇年
    3.6
    1巻990円 (税込)
    若き日のヨーロッパ留学で歴史人口学と不意に出会い、やがて宗門改帳を使った人口動態調査や「勤勉革命」の提唱で世界的に評価されるまでに至った著者が、幼少期からの体験と日本の歴史人口学成立事情を振り返る。戦中の勤労動員、敗戦後の混乱、中東旅行での歴史観の転換、ヨーロッパの先端研究の導入、網野善彦や梅原猛との出会い、時刻表をヒントにしたデータシートの考案など、九〇年間の学問人生を回顧し、人口減少社会の未来を考察する。急逝した碩学の最後のメッセージ。

ユーザーレビュー

  • 人口の世界史

    Posted by ブクログ

    多数の統計を分析して、例えば18世紀ヨーロッパの死亡率低下の要因がジャガイモなどの新作物のおかげとする説 (McKeown) を批判する。いろいろな概念が出たり複雑な分析をしたりと難しいので自分の興味のありそうな部分を拾い読むので精一杯

    0
    2023年07月15日
  • 歴史人口学で見た日本〈増補版〉

    Posted by ブクログ

    歴史人口学がなぜ将来を見据えることのできる学問なのかを解き明かしてくれる素晴らしい書、あの巨人トッドとの関わりがあり、しかも影響を与えている❗️なぜか?考えると面白い。ミクロとマクロを見る、バランスも見る。また読んでみたい。

    0
    2022年06月19日
  • 人口の世界史

    Posted by ブクログ

    人口が増えたから生産も増えたのか?生産が増えたから人口は増えたのか?
    人口が増えたからイノベーションが起きるのか?イノベーションが起きたから人口は増えたのか?
    人口が増えたから人類は繁栄できたのか?繁栄があったから人口は増えたのか?

    人口とは、あらゆる社会問題の原因と同時に結果でもあり、しかもその要因はそれぞれ独立していない。
    出生率、死亡率、生産量、資源量、技術革新、労働力。
    全てのバランスが動態的に変動する事象を、読み解くことができるだろうか?

    本書は約300ページの長編ながらも、論文のような精細さと読みにくさが同居しており、
    ただでさえ要素が多い人口問題に、さらなる問題提起を重ねてく

    0
    2021年03月31日
  • 歴史人口学で見た日本〈増補版〉

    Posted by ブクログ

    『自爆する若者たち』で、「ユース・バルジ(暴力年代)」がある一定以上に増えると、暴動・テロ等が起こるということを読んだが、そこから、「歴史人口学」についてもっと知りたいと思っていた。歴史人口学の創成期から、日本発のデータと論文を発信してきた、日本の歴史人口学の祖。

    面白かったのは、濃尾の研究から出てきた「勤勉革命」。

    ヨーロッパをはじめとする近代の産業革命や農業革命は、機械化が進むという資本集約・労働節約の方向に進んできたが、日本の近世では、家畜を使わなくなり、労働時間が増えるという、資本節約・労働集約の方向で、生産性が高まり、農民の生活水準が上がったという。

    背景に、品種改良や肥料の改

    0
    2022年06月20日
  • 歴史人口学事始め ──記録と記憶の九〇年

    Posted by ブクログ

    日本の歴史人口学の権威 速水融 による自伝「歴史人口学事始め」 


    著者は、歴史人口学を 日本に初めて導入し、江戸時代の人口動態分析から 勤勉革命や日本複合民族国家説を提唱した経済学者。歴史人口学は 歴史学に近いと思うが、経済史の一分野という位置づけらしい。


    日本の歴史人口学は 先進国に共通する人口減少と経済停滞の問題に関する処方箋を出してくれそうな気がする


    学校と本の違いについての名言「学校において、先生や同級生との付き合いから 生きている社会を学び〜常識を作る。本からは 常識以外の知識を得る〜読書は探究に似た面白さに満ちた行為」


    太平洋戦争における外交の失敗(ポツダム宣言の黙

    0
    2021年05月06日

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