読んでよかったと思います。
全体的に非常にわかりやすく構成されている本でした。現代アートと呼ばれるものがたどってきた道と合わせて、作家・作品の志向がなんとなく理解できました。
成り立ちを知ることで、漠然とよくわからないものだった現代アートが、少しだけ身近になったように思います。
見たものそのままを
...続きを読むアートとして感じることが意図されたもの、社会や風潮・先行の芸術への批判など背景を読み取ることで意図が浮き彫りになるものなど、作品を観る視点が備わったような気がします。
分からない、理解できない、自分でも描けそう――。
世の中の、自分が及ばない領域について、こういった感想だけでその場を立ち去ってしまうのは、もったいないしつまならい。
もっともっと知らないもの、新しいものに触れていきたいと思うようになりました。
では、アートを通じて社会的な課題や、何らかの対象を批判するという衝動に関連して、例えば環境団体が芸術作品を巻き込んで行ったパフォーマンスについて、現代アートの文脈で整理することはできるのでしょうか。あるいは今は犯罪行為と認識されていても、やがて評価されるようなことがあるのでしょうか。