【周囲の世界に対するアメリカの無関心ぶりには、長く、立派な前科があるのです】(文中より引用)
冷戦期のインドネシアやブラジルで起きた「反共産主義」に対する大規模な弾圧事件を指弾するとともに、丹念に証言と資料を集めることにより、当時の人々の経験を読者に呼び起こす作品。著者は、「ワシントン・ポスト」等
...続きを読むで勤務をした経験を持つヴィンセント・ベヴィンス。訳者は、スラブ文学を専攻する竹田円。原題は、『The Jakarta Method: Washington's Anticommunist Crusade and the Mass Murder Program That Shaped Our Wolrd』。
この作品で伝えられること一つひとつが心に重くのしかかってくる一冊。また、冷戦という時代をどのように認識するかにつき、アメリカ発でこのような「贖い」に近い見方が出てきて、しかもその作品が欧米で高評価を得ているというのも非常に興味深く思えました。
『アクト・オブ・キリング』を観賞した方には特にオススメ☆5つ