作品一覧

  • YA!ジェンダーフリーアンソロジー TRUE Colors
    4.3
    1巻1,155円 (税込)
    女子校に進んだわたし。男子の目を気にしなくていい女子校ライフって最高! でも、共学に進んだ大好きな幼なじみには恋人ができたらしい。やっぱり女子校なんて最悪!?(『女子校か共学か、それが問題だ!』小林深雪) 変わり者のわたしは、友達のミッコが好き。ミッコがくれるチョコは夢のように甘いから、いつだってわたしは泣きたくなる。だけどミッコには彼氏もいて、わたしにも事情があって──。(『チョコレートの香りがするね』にかいどう青) お父さんは悪い人じゃない。でも、一緒にお風呂に入りたがったり、スカートをめくろうとしたり、ちょっと疲れる。そんなある日、クラスメイトのみやびが父親によって暴力を振るわれていることを知ってしまう。私のお父さんなんて、全然マシ?(『チキンとプラム』長谷川まりる) 千歳とつきあっている真結は、「そろそろ隠すのをやめない?」と提案をされ、動揺する。レズビアンだとカミングアウトすることへの不安と、千歳に嫌われてしまうかもしれないという不安。セクシャルマイノリティについての本には、無理にカミングアウトすることないって書いてあったけど……。(『いわないふたり』如月かずさ) 「ピュア」で「コドモっぽい」僕は、みんなのエロ話に付いていけない。急にみんながオトナになってしまったみたいだ。廊下でティッシュだと思ってナプキンを拾ったときも、大騒ぎになった。どうやったらオトナになれるんだろう?(『羽つきスキップ』水野瑠見) クールな安寿に、どこか憧れる栞。しかし安寿には手のかかるいとこ、咲留がいた。少しずつ二人の事情を知っていくなか、ふと安寿がこぼす。「役に立たないから、期待されないから、廃墟が好き」だと。(『いつかアニワの灯台に』菅野雪虫) ◆ ◆ 心と身体を取り巻くあれこれ。「今」を生きる児童文学作家がジェンダーと中学生をテーマに物語をつづります。 六人の児童文学作家のほか、イラストと漫画は『少年ノート』『ヒラエスは旅路の果て』の鎌谷悠希が担当。漫画「Peony」では、ジェンダーがまとう「香り」をみずみずしく表現。 ここでしか読めない、珠玉のアンソロジーです。
  • 満天inサマラファーム
    5.0
    1巻1,265円 (税込)
    小学生男子とふしぎな人魚とのふれあいを描いた『かすみ川の人魚』で日本児童文学者協会新人賞を受賞した長谷川まりるの、受賞後第一作! 高校2年の満天は、父のタクさんが経営する自給自足の農場「サマラファーム」で暮らしている。そこはタクさんがすべてを取り仕切る彼の「王国」であり、満天はタクさんの息子でありながら、早朝から畑で農作業をし、ファームが経営するレストランの手伝いをするなど従業員のように働いていた。 手で作らなければ何も得られない生活に嫌気がさした満天の母は、彼が幼いころに、とっくにサマラファームを逃げ出していた。そして、満天もまた、ここを去ることを考えていた。 そんなある日、大学生の瑞雪がサマラファームにやってきた。瑞雪はサマラファームでの暮らしにひるむことなく、タクさんともうまくやっているようだった。しかし……。 父との軋轢と自らのルーツに悩む高校生が、自分の歩む道を探す姿を描く意欲作。
  • かすみ川の人魚
    3.8
    1巻1,265円 (税込)
    学校近くのかすみ川でへんなものをみつけた。人間の赤ん坊ぐらいの大きさで、上半身が人間、下半身が魚……そう、それは人魚だった! ぼくは、友だちの千秋といっしょに、その人魚を大塚山の池でこっそり飼うことに。それから、人魚の「かすみ」と、ぼくたちの物語がはじまったが、かすみがとんでもない事件を引き起こしてしまった! 講談社児童文学新人賞作家が贈る、どこかかわいらしく、どこか不気味な人魚をめぐる、少年たちの友情の物語。
  • お絵かき禁止の国
    3.8
    1巻1,265円 (税込)
    ハルは中学3年の女の子。彼女には好きな子がいる。それはアキラという同級生の女の子! アキラを好きになったことで、ハルはうすうす感じていた自分の気持ちを確信する。やっぱりあたし、女の子が好きなんだ。世の中にそんな人がいることは知っていたけど、まさか、自分が、そうだったなんて! 第59回講談社児童文学新人賞佳作受賞作。登場人物の心理描写がうまく、家族やクラスメイトなど、それぞれの個性もうまく書き分けられていました。深刻になりそうなテーマが、時折ユーモアもまじえ、あたたかい雰囲気のある作品になっていて、最後まで安心して読むことができました。──茂市久美子(講談社児童文学新人賞選評より)
  • 砂漠の旅ガラス
    5.0
    1巻1,287円 (税込)
    【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 AIも電力もない世界で人間のあり方を問う。 AIによって人類ほぼ滅亡……。“防腐塵(ぼうふじん)”という特殊な砂におおわれた、植物と電力が存在しない世界で、人間の末裔たちはどう生きるのか?   砂漠を自由気ままに旅してお宝を探す“旅ガラス”のぼく。 実は数年前にある事件から逃げてきた過去があった。 きっかけは、ポケットの中の茶色い謎の物体。 この謎の物体をめぐり、生き方の違うさまざまな民族が、それぞれの思惑をかけて交錯する。 講談社児童文学新人賞佳作、日本児童文学者協会新人賞受賞の作者が初めて挿絵も手がけたYA小説。 先入観をぬぐい、多様性を認め合う、いまを生きる人たちに届けたい物語です。
  • 呼人は旅をする
    NEW
    4.3
    1巻1,485円 (税込)
    呼人は、なにかを寄せてしまう 動物や、虫や、植物、自然現象 だから、ひとつの場所にとどまらず、 旅をする 人とちがうこと、それでも隣りあって生きること 痛みと希望の連作短編集。 「呼人」とは、なにかを引き寄せる特殊体質。原因は不明でごく少数だが一定の割合で発現する。政府機関によって認定され、生活に制限がある。5人の呼人と、呼人に関わる人たちの姿から、社会の中で少数であること、そうした状況で生きるというのはどういうことか、を描く。 ::::::::::::::::::::::::::::::::: 「……真帆ってすごいね」 「なにが?」 「あたしの目の前で、自分は恵まれてるって、はっきりいうなんて」  真帆は首をかしげた。 「だってそうじゃない? くいなは自分で選んでないのに旅をしなくちゃいけなくて、わたしは旅をするかしないか、好きに選べる。それってわたしが恵まれてるってことだよね?」 (本文より)
  • 杉森くんを殺すには
    4.4
    1巻1,540円 (税込)
    「杉森くんを殺すことにしたの」 高校1年生のヒロは、一大決心をして兄のミトさんに電話をかけた。ヒロは友人の杉森くんを殺すことにしたのだ。そんなヒロにミトさんは「今のうちにやりのこしたことをやっておくこと、裁判所で理由を話すために、どうして杉森くんを殺すことにしたのか、きちんと言葉にしておくこと」という2つの助言をする。具体的な助言に納得したヒロは、ミトさんからのアドバイスをあますことなく実践していくことにするが……。
  • YA!ジェンダーフリーアンソロジー TRUE Colors

    Posted by ブクログ

    YA!ジェンダーフリーアンソロジー。いわゆるLGBTQだけでないテーマが描かれている。
    「男女」に縛られてないか、「普通のこと」と考えるのを停止してないかと問われる想いが胸をつく。
    執筆者は小林深雪、にかいどう青、長谷川まりる、如月かずさ、水野瑠見、菅野雪虫、鎌谷悠希。

    0
    2024年12月20日
  • 砂漠の旅ガラス

    Posted by ブクログ

    物語に没入できた
    緻密なモノクロの絵も長谷川まりるさん自身が
    書いたもの
    砂に覆われた世界
    食べ物は掘り起こさなくてはならない
    旅ガラス
    海の民
    砂族
    居住

    ツバメが大切に持つバンクシアとは一体なに?

    0
    2024年12月01日
  • 杉森くんを殺すには

    Posted by ブクログ

    私が学生の時に読みたかったなと思えた本でした。
    社会人になってこの本を読んで、学生時代の人間関係を振り返って良好とは言えない人間関係だったなと思いましたし、今の時代を生きる学生さんには読んで欲しい一冊でした。
    漢字にふりがなが振ってあるので小学生高学年くらいからでも読めるのではないかと思います。

    0
    2024年12月01日
  • 杉森くんを殺すには

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    風邪気味で、子供達の食事の用意などして、自分はさっさと寝る準備をして、そういえばこの本があったと寝室で、風邪だけどビール一缶くらいは、と読み始めた本

    出会いはXで。最近流れてくる情報は全部しつらえた物みたいで、つまらないと思っていたけど、やっぱりこういう出会いがあるから、情報に触れ続けるのは有意義だと思い直せるほどの。

    この本は、本当に児童文学ですか?いや確かに子供達に読んでほしい。世の中のほんとうの事が淡々と書かれていて、感動しすぎて泣きすぎてどうしようもなくなってしまいました。


    杉森君を殺さなければいけない真相が分かり次第、主人公の切実な心の叫びが胸を突いて堪らない。読んでる私が逃

    0
    2024年11月26日
  • 杉森くんを殺すには

    Posted by ブクログ

    『客観なんて、しょせん、だれかの主観だ。』

    和歌山にある書店の店主さんがXで激推ししていて気になって読んだ。
    読み終わって「え!?本当に児童文学!?」とびっくりしてしまった。
    文体は軽めでサクサク読めるのに、心にグサグサ刺さる。小中学校の国語の教科書に載せるべきだと思うし、1人でも多くの人にこの本を読んで欲しい。
    絶対救われる人がいると思う。

    0
    2024年11月25日

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