配信予定・最新刊

作品一覧

  • 悪の哲学 ──中国哲学の想像力

    悪の哲学 ──中国哲学の想像力

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻1,606円 (税込)
    この世の悪は、一人ひとりがその行いを改めれば払拭できるものだろうか? 自然災害に見舞われ、多くの人が苦しめられているとき、そこに悪の問題はないのだろうか? 孔子や孟子、荘子、荀子などの中国古代の思想家たちも、悪という問題に直面し、格闘してきた。清代にいたるまでの、そうした悪をめぐる哲学的思考を辿りなおし、その可能性と限界を描き出す。悪にあらがい、その残酷さを引き受け、乗り越えるための方途を探る哲学の書である。
  • ことばを紡ぐための哲学:東大駒場・現代思想講義

    ことばを紡ぐための哲学:東大駒場・現代思想講義

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    いま世界を覆っているのは、真実の声をかき消すほどの過剰なことばの氾濫である。インターネットでSNSを開くと、そこには匿名性をいいことに罵詈雑言が溢れ、次々に「炎上」が起こり、敵が敵を生んでいく。ことばへの応接はかつてないほど困難を極めている。 本書は、東京大学教養学部で行なわれた講義「グローバル化時代の現代思想」をもとにしている。きっかけは、2011年の東日本大震災と原発事故だった。 この災害を近代の必然ととらえたとき、「人文学」はいかなるあり方が可能なのか? 日常の感覚から思考を再出発し、学問の世界にもう一度、人間を取りもどすこと――その試みが本書ということになる。 食べる、味わう、話す、聞く、触れる、知る、分ける、待つ、耐える、歌う、忘れる、書く、隠れる…… ことばの過剰と氾濫から解放されたとき、近代社会が忘れた行為が恢復していく。福澤諭吉が軽んじた「味わう」という行為、「待つ」ことの背後にあった世界の持続、まだ「歌う」ことはできるのかという根源的問い、「隠れる」ことが孕む可能性。ともに生きる自由への珠玉の講義録。
  • 人類の終着点 戦争、AI、ヒューマニティの未来

    人類の終着点 戦争、AI、ヒューマニティの未来

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻990円 (税込)
    ウクライナで、パレスチナで命が失われ、世界大戦はすぐそこにある。ビッグデータを餌に進化するAIは専制者と結びついて自由社会を脅かし、人間の価値や自律性すら侵食しかねない。テクノロジーが進むほど破壊的で不確実になる未来──世界最高の知性が全方位から見通す。
  • 世界哲学史1 ──古代I 知恵から愛知へ

    世界哲学史

    ビジネス・実用

    4.3
    1~9巻946~1,232円 (税込)
    古代から現代まで世界哲学史を一望に収める八巻シリーズ。第一巻では、哲学が成立した古代の最初期を扱い「知恵から愛知へ」という副題のもと、人類が文明の始まりにおいて世界と魂をどう考えたのかを探究する。文明が発生した古代オリエントに始まり、旧約聖書とユダヤ教の世界、ヤスパースが「枢軸の時代」と呼んだ古代の中国とインドとギリシアで思想が展開された紀元前二世紀までに見ていき、最後にギリシアとインドの接点を探る。新しい哲学の可能性を広げる旅へと読者を誘う。
  • 全体主義の克服

    全体主義の克服

    ビジネス・実用

    3.9
    1巻847円 (税込)
    【東西哲学界の雄が、全体主義から世界を救い出す!】全体主義の渦に、再び世界は巻き込まれようとしているのではないか。日独ともに哲学は、二〇世紀の全体主義に加担してしまったが、では次なる全体主義の台頭をいかに阻止すればよいのか。その答えを出そうとしているのが、マルクス・ガブリエルだ。彼の「新実在論」は、全体主義の礎を築いたドイツ哲学を克服するために打ち立てられたものだったのだ。克服にむけてのヒントは東アジア哲学の中にあるという。本書は、東西哲学の雄が対話を重ねて生み出した危機の時代のための「精神のワクチン」である。○「上から」の力によって、民主主義が攻撃されているわけではありません。民主主義を破壊しているのは私たち自身なのです。市民的服従が、あらたな全体主義の本質です。――マルクス・ガブリエル
  • 荘子の哲学

    荘子の哲学

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻1,056円 (税込)
    千葉雅也氏推薦! 「中島先生の荘子がなければ、僕の哲学も文学もなかった。ここからすべてが始まったのです。衝撃的なこの「変化の哲学」を、皆さんにもぜひお読みいただきたい。」 中国・日本はもちろん、これまであまり言及されてこなかった欧米圏での研究をも渉猟。「無為自然」や「万物斉同」といった概念に替え、自己および世界の変容を説く「物化」思想をその核心として取り出し、ドゥルーズら現代の西洋哲学と突き合わせることで、言語、道、他者、自由にかかわる荘子の思索を新たな相貌のもとに甦らせる。世界の哲学に通暁する著者がダイナミックに描く、新時代の標準たる驚くべき読解の書! [本書の内容] プロローグ ■第1部 書物の旅路 『荘子』古今東西 第一章 『荘子』の系譜学 第二章 中国思想史における『荘子』読解――近代以前 第三章 近代中国哲学と『荘子』――胡適と馮友蘭 第四章 欧米における『荘子』読解 ■第2部 作品世界を読む 物化の核心をめぐって 第一章 『荘子』の言語思想――共鳴するオラリテ 第二章 道の聞き方――道は屎尿にあり 第三章 物化と斉同――世界そのものの変容 第四章 『荘子』と他者論――魚の楽しみの構造 第五章 鶏となって時を告げよ――束縛からの解放 エピローグ 参考文献ガイド 『荘子』篇名一覧 学術文庫版へのあとがき
  • マーケティングの意思決定を支える3つの手法
    続巻入荷

    DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー論文

    ビジネス・実用

    -
    1~206巻550~1,100円 (税込)
    アドバンストアナリティクスは、マーケティングやセールスをはじめ、さまざまな経営課題の解決に活用されている。ますます多くのデータが利用可能になり、分析の精度がさらに高まる中では、ビジネスアナリティクスにAI(人工知能)をどう取り入れるべきか、そこでは人間の判断をどこまで反映させるべきか、判断しなくてはならない。人間とAIの可能性を両者とも最大限に引き出し、最適な経営判断を下す方法を導き出すにはどうすればよいのか。本書では「記述的分析」「予測的分析」「処方的分析」というアナリティクスの3つのアプローチについて概説し、それぞれのトレードオフと制約について検証したうえで、経営課題に合わせた活用方法を論じる。 *『DIAMONDハーード・ビジネス・レビュー(2024年1月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。
  • 「使命」ありき3つのステップ キャリアの成功とは何か

    DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー論文(2024/10/2発売分まで)

    ビジネス・実用

    -
    1~999巻1,100円 (税込)
    キャリアの成功とは何だろうか。 キャリア形成コンサルタントの著者は、 次の3つが達成された状態だという。 すなわち、 (1)自分が職業人生で達成したい使命が明確になる、 (2)その使命の達成を自分の職業とできる、 (3)職業人生におけるコントロールを自分で握る、である。 そのために最も必要なのが、実はリーダーシップであると説く。
  • 中国哲学史 諸子百家から朱子学、現代の新儒家まで

    中国哲学史 諸子百家から朱子学、現代の新儒家まで

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻1,320円 (税込)
    春秋戦国時代に現れた孔子や老子ら諸子百家に始まり、朱子学と陽明学に結実したのち、西洋近代と対峙するなかで現代の儒教復興に至る中国哲学。群雄割拠から統一帝国へ、仏教伝来、キリスト教宣教、そして革命とナショナリズム。社会変動期に紡がれた思想は中国社会の根幹を形づくった。本書は中国3000年の叡智を丹念に読み解き、西洋を含めた世界史の視座から、より深い理解へと読者をいざなう。新しい哲学史への招待。
  • 哲学

    哲学

    ビジネス・実用

    3.0
    1巻1,430円 (税込)
    哲学のフロントは、哲学が哲学ではないものと向かい合う、その境界にある。哲学ではないものとは、科学でもあるだろうし、宗教でもあるだろう。しかし、哲学がもっとも鋭く対立するものは、一見すると哲学にみえる準-哲学である。準-哲学としてのアジア思想の側から、哲学とそのアクチュアリティを問い直す。
  • 扉をひらく哲学 人生の鍵は古典のなかにある

    扉をひらく哲学 人生の鍵は古典のなかにある

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻990円 (税込)
    今あなたが抱いているその疑問,何千年も前から考え続けられてきたことかもしれない…? 親との関係,何のために勉強するのか,本当の自分とは何か,昔の本が今役に立つの? 古今東西の書物をひもといて,11人の古典研究者が答えます.友達への相談やネット検索では出会えないアドバイスが,人生の扉を開く,かもしれません.

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  • 道徳を基礎づける 孟子vs.カント、ルソー、ニーチェ

    道徳を基礎づける 孟子vs.カント、ルソー、ニーチェ

    ビジネス・実用

    4.7
    1巻1,540円 (税込)
    孟子とカント、ルソー、ニーチェ。中国哲学と西洋哲学を往還しながら、人間の道徳の根拠を問う、現代フランス思想の旗手のよるスリリングな著作が、ついに文庫化! 東浩紀氏も絶賛する注目の書。 西洋哲学、東洋思想という枠を軽々と乗り越え、普遍に迫ろうとする知の力を堪能してください。
  • 日本哲学 ――世界哲学への貢献

    日本哲学 ――世界哲学への貢献

    ビジネス・実用

    -
    1巻2,244円 (税込)
    西洋哲学の概念や思考法のみが純粋なものであるという特権的な意識は、いまや世界的に大きな批判に晒されている。西洋独占主義的な哲学観を輸入した日本が、「日本哲学」を再び検討すべき時期がやってきた。アメリカ、日本、ドイツでハイデガーの哲学、現象学・解釈学から仏教思想・京都学派までを幅広く研究し、日本の哲学史を専攻の一つとしてきた著者が、日本哲学とは何かを、定義・内容から深く問い直し、世界規模の対話に開かれた日本哲学がもつ可能性を総合的に考察する。 【目次】まえがき/序 章 日本哲学の定義と範囲を再考する/第一章 日本・哲学・とは何か/第二章 西洋独占主義的な哲学観を問い直す/第三章 日本哲学の定義を問い直す/第四章 日本哲学の内容を問い直す/終章 世界における日本哲学、日本における世界哲学/参考文献/解説 世界の思考資源としての日本哲学 中島隆博
  • 日本の近代思想を読みなおす1 哲学

    日本の近代思想を読みなおす1 哲学

    ビジネス・実用

    -
    1巻4,620円 (税込)
    近代の日本哲学のダイナミズムを気鋭の哲学者が活写 日本の近代思想において哲学を考えることは、日本の哲学的な経験を通じながら、そこに普遍化への努力をどう見ていくのかということになる。本書は、西洋哲学の受容と展開だけでなく、中国哲学やインド哲学などにも目配りをして、近代の日本哲学のダイナミズムを明らかにする。 【シリーズの特長】 ●日本の近代思想を15のテーマに分け、その新たな読みなおしを提案する。 ●近代を反映する重要テキストを精選・収録し、第一線の研究者が解説を付す。 ●危機の時代である現代において、時勢に流されることのない基礎的かつ確実な内容を提示する。 【主要目次】 総論 哲学という問題系 Ⅰ 日本哲学の系譜学 一 日本哲学と中国哲学 二 二つの啓蒙――福沢諭吉と中江兆民 三 霊魂不滅論争 Ⅰ 資料編 Ⅱ アカデミズムとしての哲学の成立 四 東京学派の哲学 五 近代日本における中国哲学 六 近代日本におけるインド哲学 Ⅱ 資料編 Ⅲ 帝国の哲学 七 京都学派の礎――西田幾多郎 八 世界史の哲学――高山岩男 九 帝国日本を支える論理――田辺元 一〇 フィロロジーの行方――和辻哲郎 Ⅲ 資料編 Ⅳ 脱出の方位 一一 偶然性と未来への志向――九鬼周造 一二 ディアスポラの哲学――三木清 一三 マルクス主義哲学――戸坂潤 一四 東北大学で展開した哲学――高橋里美と高橋ふみ Ⅳ 資料編 Ⅴ 戦後の哲学 一五 戦後民主主義――丸山眞男 一六 戦後マルクス主義哲学――梅本克己 一七 経験と思想――森有正 一八 神秘について――井筒俊彦 一九 立ち現われ一元論――大森荘蔵 二〇 共同主観性――廣松渉 二一 あわいの哲学――坂部恵 二二 装飾的思考――北川東子 二三 「自分」という謎――池田晶子 Ⅴ 資料編
  • 比較思想と世界哲学

    比較思想と世界哲学

    ビジネス・実用

    -
    1巻7,700円 (税込)
    従来の西洋中心主義から脱却し、諸地域で展開する思想の差異から「比較思想」そのものを問い直すとともに、新たに注目されている「世界哲学」との対話を通じて、普遍的な価値を探求する。国内有数の研究者たち、海外の気鋭の哲学者たちによる17の論考を収録。 【主要目次】 はじめに(中島隆博) Ⅰ 比較思想と世界哲学 第1章 文化的差異を超えて(マルクス・ガブリエル)/第2章 意味の出現から意味の到来へ(下田正弘)/第3章 ギリシア哲学とインド哲学の対決(納富信留)/第4章 中国哲学を普遍化する(中島隆博) Ⅱ 日本哲学から見た比較思想と世界哲学 第5章 西洋哲学から世界哲学へ(ブレット・デービス)/第6章 哲学・思想の「日本性」?(板東洋介)/第7章 西田の根本経験と比較哲学の基盤(氣多雅子)/第8章 世界から自己を考える立場(板橋勇仁) Ⅲ 空海と世界哲学 第9章 空海と世界哲学(種村隆元)/第10章 空海の思想概観(大塚伸夫)/第11章 中世インドの言語哲学から空海を読む(川村悠人)/第12章 比較思想としての天長六本宗書(師 茂樹)/第13章 霊異と即身成仏(安藤礼二) Ⅳ 普遍的思想史の夢の続きへ――中村元と比較思想研究 第14章 普遍的論理学の夢(護山真也)/第15章 比較思想の意義とその展開(保坂俊司)/第16章 普遍思想史の構想(水野友晴)/第17章 ヴェーダーンタ哲学から普遍思想へ(加藤隆宏) 付録 1.文化とアイデンティティ(中野裕考)/2.哲学的方法を再考するために(ゲレオン・コプフ)/3.空海の思想構造――ことばと身体(阿部貴子) あとがき(中島隆博)
  • 人の資本主義から読みとく現代社会 生命と政治

    人の資本主義から読みとく現代社会

    ビジネス・実用

    -
    1巻4,180円 (税込)
    コロナ禍という感染症を経て、社会的連帯を破壊された人々は、いかにして再び繋がるのか――「人の資本主義」の観点から、社会のあり方・自らの生き方への変革をうながす。立命館大学稲盛経営哲学研究センター「人の資本主義」研究プロジェクトの成果第二弾。 【主要目次】 はじめに(中島隆博) 第Ⅰ部 感染症と資本主義 第1章 万人のためのデモクラシー(中島隆博) 第2章 感染症と経済学(安田洋祐) 第3章 感染症後の社会構想(広井良典) 第4章 感染症と資本主義における国家の役割(野原慎司) 第Ⅱ部 疫病と生命と資本主義 第5章 惑星社会システムの混乱と人間と生命の線引き(鈴木鉄忠) 第6章 感染症の社会経済史(鎮目雅人) 第7章 歴史から考える新型コロナウイルス(藤原辰史) 第Ⅲ部 資本主義と歴史 第8章 資本主義はなぜ生まれたのか(小野塚知二) 第9章 思想史からみた資本主義と経済学(有江大介) 第10章 資本主義を考える:マルクスの疎外論と悪魔(稲葉振一郎) 第11章 嗜好品から見る資本主義と人類文明史(高田公理) あとがき(中島隆博)

ユーザーレビュー

  • 全体主義の克服

    Posted by ブクログ

    相変わらずマルクス・ガブリエルは聡明だが,中島隆博も見劣りしない。この人知らなかったけど,色々おもしろい取組をしている。そして,ガブリエルが中国思想を研究していたことに驚く。本当に世界哲学が生成する過程にあるのかもしれないと思わされる。4分の1くらいはハイデガーの悪口なんだけどw ハイデガーがナチだったとしてその思想の価値は減殺されるのか。その点を踏まえてテキストを解釈する分には利用価値は残る気もするのだが,思想自体がプロパガンダだったということなので,なかなか難しいのかもしれない。そもそもまともに読んだことないけど。。。

    0
    2025年08月18日
  • 人類の終着点 戦争、AI、ヒューマニティの未来

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    はじめに

    1戦争、ニヒリズム、耐え難い不平等を超えて
    エマニュエル・トッド
    現代世界は「ローマ帝国」の崩壊後に似ている
    ・私たちの生活を変えるでしょう。存在しなかったら、私たちはより悪い状況におちいっていたでしょう。
    ・人類には「歴史」の感覚が必要。
    ・私たちは謙虚でなければいけません。
    ・長期的な視点で物事を考えなくなりました。「自分たちがどこから来たのか:「何を生き延びてきたのか」「何を成し遂げてきたのか」といったことを考えるのをやめてしまいました。
    ・ある種の健忘症のようなもので…ショックが容赦ないほど大きすぎたのでしょう。…ショックが大きすぎました。そのため、私たちはかっての自分との接点を失ってしまったのです。・先進国の出生率の低さは本当に恐ろしく、…気候変動よりも恐ろしく感じています。・・・人間の知性の低下にもつながるからです。
    ・人は知性の担い手です。
    ・歴史は続いていくからです。人間の歴史はすべて、崩壊と生き残りの連続です。
    ・「民主主義は存続するのか」という問いに集約するのは、私には一種のジョークに聞こえます。
    ・・・死亡率の上昇は本当に恐ろしいことですし、西ヨーロッパでは、生活水準が下がり始めています。たくさんのネガティブなことは指摘できます。知性の低下も問題です。
    ・人間は人間で、火の発明、農業、街の発明などの偉大なことを、成し遂げてきました。

    フランシス・フクヤマ氏
    「歴史の終わり」から35年後 デモクラシーの現在地
    ・リベラリズムは国によって捉え方が違います。
    ■全地球規模で起こり始めている「分断」
    ・今の世界には、新たな分断があります。
    ・われわれが目にするのは、多極的な世界です。
    ・米国の覇権国家としての役割が戻ることは決してありません
    ・力は分散されるでしょう。今後直面する課題ごとに、異なる同盟関係が形成されて行くことでしょう。
    ・歴史は単に繰り返したりはしません。
    ・生成AIの技術は、平等を促進するかもしれません。スキルや教育水準が低い人にとっては大きな力になるかもしれません。生成AIがどのようなインパクトをもたらすかについては、まだわからないことの方が多いのです。
    ・とても重要な人間の欲望とは「自己決定の欲望」です。
    つまり、自分の意志で選択できる状態のことです。その意味では、創造性とか表現とも言えるでしょう。

    2「テクノロジー」は、世界をいかに変革するか?
    スティーブ・ロー
    技術という「暴走列車」の終着駅はどこか?
    Q.(聞き手:五十嵐大介)一般の人たちが普通に利用することについて、人々の生活や教育、仕事の向上に役立つのでしょうか?
    ・二つの立場があります。
    一つは、「AIはインテリジェント・アシスタントとして役に立つ」という肯定的な立場。もう一つは、「自動化された技術は、人の仕事を奪ってしまう」という否定的な立場。
    ・人間の業務とは、技能の束なのです。
    ・人と接するような立場では、いろいろな技能を組み合わせることも求められます。
    ・長い年月をかけて行われてきた仕事が自動化されていくのは、今後さらに進んでいくでしょう。
    ・農業を例に挙げれば、世界中で―とりわけ先進国ではー20世紀初頭の農業従事者数のわずか数%の人たちによって、当時よりもより多くの農産物を生産しています。製造業でも同様です。
    ・雇用数は減っていますが、生産量は増えています。
    ・AIツールを使ううえで、注意すべきことは、「信用しすぎるな」「みちびかれても、支配されるな」と言うことです。
    ・生産性を高め、自動化をさらにすすめる必要がある、労働力不足は世界共通の深刻な問題です。
    ・「孤独の問題」「高齢者の孤立」の問題全てがすべて片付くわけではありません。しかし、サービスにより少なくとも一つは解決するでしょう。
    この分野には大きな可能性があり、様々な取り組みがなされています。
    ■AIが影響を与えるのは「カスタマーサービス(コールセンター)」「マーケティングと営業」「ソフトウェア・エンジニアリング」「研究開発」の四つの分野の雇用の影響の範囲。
    ・コールセンターの仕事はきつくて離職率が高い。自動化が進むのは必ずしも悪いことではない。有効な手段と言えるでしょう。
    ・ソフトウェア・エンジニアリングの分野では、自明の理ですが、テクノロジー労働者はハイテク業界に集中しているわけではなく、あらゆる業界に広がっているからです。
    AIが研究者に取って代わることはできなくても、生産性や革新性の向上に寄与することはできます。
    ・マーケティングや営業部門でも同様です。
    AIの利用は、ターゲット広告やおすすめ商品など、売り込みが成功する確率を上げることに焦点が置かれてきました。
    なので、生成AIがマーケティング分野でより大きな成果をあげているのは、当然のことです。その分野の効率化は収益に直結します。
    このように見ていけば、AIは有能なアシスタントにはなっても、仕事自体を奪われることはないでしょう。
    ・研究開発の分野では、弁護士と同じで、膨大な法律文献や科学文献を読み込んで検索することも自動化できます。また見落としも防げます。いわば顕微鏡のようなものです。これまで見えなかったものが突如はっきり見えるようになり、生物の仕組みの解明の手掛かりが与えられた。
    ディープラーニング(深層学習)の、画像認識や単語認識、パターン識別によって、どこを見ればいいのかというところまで予測できるようになりました。
    生成AIの、分子設計や製薬において、試験管やペトリ皿で行われていた実験がコンピュータ・シュミレーションとしてできるようになりました。
    これにより、数千のリストから数個の標的薬物を絞り込み、本当に良いものを作れるようになります。そして、開発にかかる時間も大幅に短縮されました。こういったワクワクすることがもたらされたのも、生成AIのおかげでした。
    ・「AIが未熟練労働者の技術レベルを上げる」というのは、テクノロジーの最近の歴史をみると、労働者によってそれほど勇気づけられる状況ではありません。
    ・私が危惧しているのは、技術レベルの高い人と低い人の二極化が進み、中間層が空洞化する可能性です。
    ・中間賃金の仕事を行って生活を営む中間層の人々に適した仕事をどのように創造するかは、かっては、製造業が中間層の受け皿になっていました。しかし、今はそうではない。
    ・「新しいテクノロジーが是正の手段になり得る」というのは、歴史の教訓から言うと、私は少し懐疑的に思っています。
    ■AI時代に必要になってくる教育
    ・仕事で役立つ、目に見える技術的スキルとコミュニケーション能力
    ・対人関係を円滑に進められる幅広い能力は、社会にとって不可欠なものです。画面越しであっても、言葉によって意志を伝えあうことの大切さ
    ・人々の政府に対する関心を高めた
    ・この先どうなってゆくのか、インターネットを見れば、すこし想像がつきます。良いことも、革新的なことも、一方で、悪いこともたくさんありました。
    ・つまり、良いことも悪いこともたくさんあります。
    ・AIには、データの収集と蓄積が必要不可欠であり、膨大な計算能力が求められる
    ・鉄道時代と似ています。大手IT企業数社による、独占というより、「寡占」なのです。
    ・頑なに知ろうとしないのは、良い選択とは言えないでしょう。
    ・無暗に怖がるのではなく、慎重であること。大切なのはこれです。

    メレディス・ウィテカー✖安宅和人✖手塚眞 鼎談
    進化し続けるAIは、人類の「福音」か「黙示録」か
    ・AIという技術そのものが悪いわけではない。
    ■AIの進歩の裏にある「権力集中」という問題
    ・この業界における資本力や技術力などの、あらゆる集中を理解しなければなりません
    ■たった数年間で、AIはこれほどまでに改良された
    ■人間の肉体的な労働が、人工的な知能を支えている
    ・実際にかなりの人間の労働力を必要としている
    ・何千人、何万人、何百万人もの人々の労働とデータなしに勝手に出来上がるシステムなど何一つないのです
    ・学習の仕方や時間は、人間にとってかなり大切なものになってきます。
    ・「創造性」、人間の創造とは「0から1」を生みだすことではありません。
    ・過去から存在している作品から学習していますよね。
    ・自分自身の体験から得た知識や情報、これを自分の中で編集しています。
    ・創造の、「編集する技術」、「組み合わせの技術」「情報を学習し、組み合わせることで創造している」、これはAIができることです。
    ■人類は「AI」とともに生きていくしかない
    「もうわれわれはこの技術と一緒に生きているんだ」と考えるしかない
    ・一般の人は、とりあえず使い倒すことから始めたほうがよいでしょう。従来型のデータサイエンスは、訓練なしには使用することができませんでした。しかし、生成AIなら使うことができます。
    ・AIと人間は「パートナー」のような関係
    ・未来はどこにも書かれていないので、私たち自身が未来を有益な形にする責任がある。
    そのためには、現在地を明確に示す地図が必要。現在地を正しく示した公平なデータがなければ、適切な意思決定ができないからです。
    ・20世紀に自動化技術と工業技術の分野でリードしてきた日本
    ・アメリカと中国に挟まれた日本。地政学的な意味合い。
    ・「人間の尊厳」とは何かについて、われわれは深く考える必要に迫られるでしょう。そうした時代をわれわれは生きています。
    ・「免疫力」が、社会全体、全世界的に必要になるでしょう。
    ・日本のみなさん、現実から目を背けないでください。実際に起きていることからあなたの目をそらし、惑わせようとする言説に注意してください。

    3支配者はだれか?私たちはどう生きるか?
    マルクス・ガブリエル
    戦争とテクノロジーの彼岸「人間性」の哲学
    ■「人間である」という共通点から始まる道徳
    ・哲学者スキャンロンの言葉、「私たちは人間性を共有しているという事実から、お互いに何かを負っている」。カント、「わたし達はお互いに何かを負っていて、それは相手の人間性への敬意なのだ」

    岩間陽子×中島隆博 対談
    ・今から日本が核兵器を保有するということは、アメリカのシステムに正面から盾突くことになるわけです。そのコストが相当なものになることはわかりますよね。
    ・日本には二つの側面が重要になってくると思います。「自分で力をつける」という面と、「チャンスを見つけて対話の場を作っていく」という面。
    ・日本はもはや大国ではないが、相対的にはまだまだアジアのリーダー格の国であると同時に、多くの中小国とも友好的な関係を維持しています。その多義的な立ち位置を、外交上十分に活かしていくことが必要です。
    ・二つの側面の両方をやりながらチャンスをうかがっていくべき。戦争を望んでいるわけではないでしょう。
    ・ポイントは見失わずに、安定的な国際的コミュニティをどこに見出すか。そのチャンスを必死で探していく時代が、これからも続いていくのだろうと考えています。

    おわりに

    0
    2024年12月23日
  • 人類の終着点 戦争、AI、ヒューマニティの未来

    Posted by ブクログ

    世界の知性と言われる方々が、現代の状況や課題を読み解くもの。時々こういうの読むと考えが整理できて良い。ただし、批判的に読むことも大事。トランプ政権になった米国、世界はどうなるのか。AIと人間はどう付き合っていくのか、などヒントがいっぱい。

    0
    2024年11月24日
  • 道徳を基礎づける 孟子vs.カント、ルソー、ニーチェ

    Posted by ブクログ

    ルソーの「憐れみ」を孟子の「仁」と比較するというように,ルソー・カント・ニーチェを中心とする西洋哲学の「道徳の基礎づけ」の構築・脱構築を,孟子を中心とする古代中国思想で補助線を引くことで新たな理解を試みる。文章自体は平易で,初学者でも挑みやすい内容となっている。

    0
    2024年07月30日
  • 人類の終着点 戦争、AI、ヒューマニティの未来

    Posted by ブクログ

    何時の時代にも「考えてみるべきであろう」というテーマは在る。そんなことに関する話題を提供してくれるのが本書である。豊富な話題を提供してくれる一冊であると思う。
    本書は識者達へのインタビューや鼎談、対談を色々と集めて纏めたモノである。幾つもの読み応え在る内容を纏めている。新聞の特集、その下敷きになるフォーラムというのが下敷きになっているようである。
    幅広い話題が取上げられているが、敢えて一口で纏めるのであれば「揺らぐ世界の中で進む技術革新という様相が導く先は?」というようなことになるのだと思った。
    ロシア・ウクライナ戦争のような大規模な軍事衝突が展開している他方、各国で民主主義体制が揺らいでいるかもしれないような様子も見受けられ、更に著しい人口減少という社会の行方がよく判らなくなるような傾向も強まり続けている。歴史が転換している真っ只中なのかもしれない。そんな中に、急速に進歩を遂げる「生成AI」なるモノのような新技術が台頭している。
    本書では、「歴史の転換点」ということで、戦争や民主主義というようなことを論じる要素と、「AI」のような技術が辿った経過、現況、可能性、未来予想というような要素とが併存していると思う。結局「揺らぐ世界の中で進む技術革新という様相が導く先は?」ということだ。
    正直、個人的には「生成AI」なるモノはよく判らない。
    想い起してみると、自身が生きて来た年月の中、インターネットの登場と普及、携帯電話の登場と普及というような「そこまでの時代には考え悪かったような新技術と、それがもたらした社会の様相の変化」ということが起って来た。何れに関しても、自身が長じて、青年、壮年というような年代以降の出来事で、何となく「自身で勝手に適度なと想える距離感」でそうしたモノに接してきて、現在時点でもそうしていると思う。
    「生成AI」なるモノに関しても、壮年というような年代以降に登場して普及しようとしているので、何となく「自身で勝手に適度なと想える距離感」で接したいと個人的には思っている。が、巷では何やら「利用を当然視」というように動こうとしているようにも感じる。例えば「生成AI」なるモノで文案のようなモノを作成出来るとされているが、そういう程度のことなら、自身で勝手に考えて綴る方が気に入るモノが簡単に速く出来ると思うことが在る。そういう感覚だが、そのうちに「少数意見」であることすら認められないような感じになるのかもしれない。新しいモノは、古いモノを塗潰してしまうような一面も在るように思う。
    こうした感覚も持ちながら、本書のAI関連の色々な論に触れた。過大に信頼も出来ず、過大に無視も出来ないという、よく在る新技術の一つであるAIだが、最初期に登場した頃の経過を見て考えると、色々と恣意的な要素や偶然が入り込んでいるようでもある。
    AI関連で、本書では「既に他界して久しい有名漫画家の、御本人が描く新作を想わせるようなモノを、AIで創ることを試みる」ということに取組んでいる方の話しが収録されていた。それを興味深く拝読した。「漫画作品を創る」という例を通じて、AIの可能性と限界というようなことを考え易い話しだったと思う。
    AIを利用して「漫画作品を創る」となれば、人気作品の主要人物を有名漫画家御本人が新たに描いたかのように再現する、または新しい作中人物を御本人が描いたかのように創るようなことは出来るようになるらしい。そしてそれらしくストーリーも組み立てられそうだが、かなり困難なことがあるという。有名漫画家が人生経験を通して有している思想性、想いが作品には少なからず跳ね返っているが、そういうモノは再現する術が無いのだという。
    こういうようなことは記憶に留めておかなければならないと個人的には強く思った。「人生経験を通して有している思想性、想いのようなモノはAIで如何こう出来る筈も無く、そういうようなことこそ大切にせねばならず、そう出来るのが人間である」とでも言い続けたいような気もする。
    技術革新が目覚ましい中ではあるが、「冷戦の終結で段落したかのようだった歴史」がまた揺らいでいる中、「人が人らしく?」というような、遥かな昔からの哲学のような思索が益々求められているのかもしれないというような気もする。
    本書は、広く色々な話題を巡る識者達の論を集めたというような感なのだが、「モノを考える材料」として貴重であると思った。

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    2024年04月07日

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