姫野桂の一覧
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ユーザーレビュー
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内容は装丁とは裏腹に堅苦しさは一切ない。学術的な話もなく、紙面のほとんどは、著者が取材した発達障害の当事者や医師、支援団体のインタビューに割かれており読みやすいだろう。
その構成も作用してか、この本は、発達障害に思い当たる人が読めば心が軽くなれる、そんな本だと私は思う。
この本には悩みと真剣に向
...続きを読むき合う人が多数出てくる。そんな人々の言葉は重い。表面的な自己解決ではなく、克服のための工夫の跡が見られる言葉ばかりだ。他人と違うことに悩み疲れてしまった当事者からすれば、自分以外にも自分と似た境遇のものが見つけられ感覚的には少し救われるはずだ。
問題は、そういった当事者に手にとって欲しいと思う反面、彼らは追い詰められていて、ストレスを極限まで溜め込んでいたり、視野が狭くなっている人も多いことだ。そのせいか、こういった情報に触れられず、一人で必死に仕事をしているケースも多いだろうと思う。
そういう人にオススメしてあげて欲しい。そうすることで、ひいては周りの健常者にとっても少しプラスになるはずだと思うから。
Posted by ブクログ
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発達障害の程度や毛色は人それぞれ。
しかし、現代は生きづらさを抱えている人がこれだけ多くいるんだということに気付かされる。
そして、こういった症状というのは見えにくいのが特徴。
普段、何気なく生活している人にもなんらかの失調症や言語障害などが見られるケースも多々ある。
そのために自助会や当事者同士素
...続きを読む直に話せるオフ会といったコミュニティーが機能しているのだろう。
劇的な改善は見られなくてもそういうコミュニティーが症状の緩和に繋がり、同じ想いをしている人が周りにもいるんだという安心感を提供できる。
Posted by ブクログ
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もっと若い頃に出会っていたら、人生違ったのかなと思わされた一冊です。
わたしは発達障害の自覚があります。
子供の頃から、自分の感覚や人格に違和感があり、漠然と生きづらさを感じていました。
現在わたしは35歳ですが、高校1年生の頃、近所の本屋さんでたまたま発達障害に関する本を見つけました。
読んだ
...続きを読むところ、ほとんどの特性に当てはまっていて、漠然とした不安が確信に変わりました。
本屋に居合わせた友人に「うーわどうしよ!うちこれ全部当てはまってるんやけど」と伝えたところ「マジで?知恵遅れとかの病気なん?!笑」といったリアクションを取られてしまいました。
当時は「発達障害」という概念は存在してはいたものの、市民権を得るまでに至れていなかったのです。
イケてる女子高生として過ごしたかった私は、事実をすんなりと受け入れることができず、心が荒みました。
わたしは不注意が特にひどく、忘れ物や無くし物は当たり前、また、慢性的に花粉症やアレルギーを発症しており、症状の不快感から認知資源も少なく暗記や計算も苦手でした。
遊んでいるのに成績の良い友達に勉強方法をたずねると「テキスト読んでたら覚えれるよ」といった回答だったので真似しましたが頭に入りませんし、小テストはいつも居残りでした。
勉強は苦手だし、不注意による損失、親からは毎日ガミガミ怒られる日々は、自己嫌悪と自己否定がいつでもセットでした。
結果的に摂食障害、鬱病となり、今でいう「メンヘラ」ちっくな言動に発展しました。(2次障害)
自身の前置きが長くなりましたが、発達障害は、受け入れることができないと改善策にまで至れません。
こちらの書籍は「苦手を見つけて受け入れよう」を前提にさまざまな「工夫=ハック」方法が紹介されています。
自分の苦手なことを、ハックによってできるだけ軽減させていくのがこの本のねらいなので、発達障害あるあるのお悩みに対してHowTo形式で具体例を紹介していく構成となっており、即実践可能です。
わたしは発達障害を自覚してから情けなさや悔しさをばねに、現在に至るまでさまざまな試行錯誤を繰り返し、ライフハックや便利そうなガジェットは貪欲に取り入れてきたので、たまたまやってきた行動が正解だったんだな〜という確信が強化されました。
と、同時に、自己受容がスタートにあれば、誰かを傷つけることのない改善を図れたのかも、人を頼ればもっと楽だったかもといった反省もあります。
自己否定や自己嫌悪ベースのエネルギーによる努力だったので、基本的にボロボロでしたし、誰かを頼ることもありませんでした。
中には心配してくれる友人もいましたが、卑屈になっており「内心バカにしてんだろ」と思う心から、放っておいてくれといった態度で拒絶し続けました。
「人に頼らず自己解決」がモットーだったので、同じ悩みを抱えている人に対して寄り添うことができず努力不足なのでは?と辛辣な言葉を吐いたこともあります。(実際は、アプリやガジェットにも製作者様がいて、書籍にも作者様がいて、そこに救われているので自分1人の力ではなく誰かのお世話にはなっているのですが…)
このような心のこじれや卑屈に陥ったり人間関係の破壊、孤独に陥るなくスムーズな対処をするためにも、優先順位として高いのはやはり「自己受容」に尽きるかと思います。
基盤を整えてから、次にハックといった手順が最適解ではないかと。
個人でできるハックはほとんど実践済みですが、目から鱗なハックも記載されており、新たな収穫がありました。
早速取り入れようと思います。
どれだけ意識していても、疲労感やストレスですぐ認知資源が低下してケアレスミスが発生するので、まだまだ工夫や改善の余地はあると考えています。
最近、発達障害を自覚された方は、こちらで紹介されているライフハック方法を取り入れることで、不便さが改善され生きやすくなると思います。
いきなり全部落とし込むのは大変だと思いますが、現代は昔と違って、発達障害をカミングアウトしても受け入れられやすい世の中に移行し、自己認知のハードルが昔ほど高くありませんし、スマートウォッチやTodoアプリといった便利なガジェットも充実しているので実践あるのみです。
Posted by ブクログ
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勉強になりました。
こういう障害があったんだ、と知る事ができて良かったです。始めは、そんなかな〜と思って読んでいましたが、次の展開がどんどん気になっていくお話になっていきました。
エネゲリドス
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ASD,ADHDD,ADHDなどの診断がつかないけど傾向があるというグレーゾーンのグレさんたちのケース紹介や、その人たち向けの支援などについて。登場人物ほとんど当事者。
ま、私も傾向あるだろうな。
こういうのは傾向の度合いが強いか弱いかであって、診断がつくかどうかも線引きをどこにするかなのではないか
...続きを読む。
けっこう、受診しても「傾向がある」とのみいわれて様子見されてしまうことも多いみたいだね。
でも、手帳や薬が欲しいだけじゃなく、自分が納得したいから診断が欲しい、という人が多いように感じた。
自分が抱える生きづらさは、なんでなのか知りたい。理由を求めたいのか。診断がつかなくても、傾向があるんだなとわかるだけでも自分の分析がしやすくなるかも。
あとは、当時者会があるから、いろんな人の話を聞けて対策を共有したり、安心したり、するかも。
Posted by ブクログ
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