姫野桂のレビュー一覧
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ネタバレ本書にも書いてある通り、最近書店でも「発達障害」関連の本がやたら目立つ。発達障害は最近になって注目され始めており、私も職場でいろいろと研修を受けたが、呼び方や対応も変遷してきており覚えきれない。発達障害についてもっと詳しく知りたいけど、どんな本が良いかわからない。
そんな中、鴻上尚史さんの「ほがらか人生相談」でこの本が紹介されていたので興味を持って読んでみました。発達障害の確定診断が出なくても、なんとなく生きづらさを抱えているグレーゾーンの当事者たちをルポし、具体的な解決方法をいくつか示している点がとても良い。いろいろな例が示されているので、発達障害ではない人が読んでも「あ、こういう面は私にも -
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■風呂上がりに裸のまま子供の前に出てくることもマルトリートメント。
■両親の喧嘩やDVを目の前で見せられたこともの脳は視覚により情報を最初にキャッチする視覚野が健全な同年齢の対照群と比較して優位に萎縮していた。
目の前でDVを見せられることは情動反応や記憶反応する部位の健全性にも影響する。
■身体的なDVと暴言DVのどちらに曝される方が子供の脳に影響を与えるか検討したところ、暴言DVに曝される方が子供の脳により大きな影響を与えることが分かった。
■体罰は、感情や思考、犯罪抑制力に関わる前頭前野を萎縮させる。前頭前野は気分や感情、行動のコントロールに関わる部位。ここが萎縮すると衝動性が高く、キ -
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発達障害と診断されていないけれど、生きづらさを抱える人。
発達障害のグレーゾーンの方(グレさん)を取材した本です。
個人的には、巻末の「おわりに」から読むといいかもしれないと思いました(著者がどういう立ち位置なのかが分かるし、この本を読んで「発達障害かも」と不安になった場合の考え方が記載されています)。
診断を受けることには、メリットとデメリットが両方あるのですが、グレさんたちは大きく分けて、
・診断が欲しいけどもらえない人
・診断は欲しくないけど困っているので支援が必要
・診断も支援も要らないと考えている人
このような違いがあるようです。
昨今の「発達障害ブーム」とでもいうようなものに -
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内容は装丁とは裏腹に堅苦しさは一切ない。学術的な話もなく、紙面のほとんどは、著者が取材した発達障害の当事者や医師、支援団体のインタビューに割かれており読みやすいだろう。
その構成も作用してか、この本は、発達障害に思い当たる人が読めば心が軽くなれる、そんな本だと私は思う。
この本には悩みと真剣に向き合う人が多数出てくる。そんな人々の言葉は重い。表面的な自己解決ではなく、克服のための工夫の跡が見られる言葉ばかりだ。他人と違うことに悩み疲れてしまった当事者からすれば、自分以外にも自分と似た境遇のものが見つけられ感覚的には少し救われるはずだ。
問題は、そういった当事者に手にとって欲しいと思う反面 -
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もっと若い頃に出会っていたら、人生違ったのかなと思わされた一冊です。
わたしは発達障害の自覚があります。
子供の頃から、自分の感覚や人格に違和感があり、漠然と生きづらさを感じていました。
現在わたしは35歳ですが、高校1年生の頃、近所の本屋さんでたまたま発達障害に関する本を見つけました。
読んだところ、ほとんどの特性に当てはまっていて、漠然とした不安が確信に変わりました。
本屋に居合わせた友人に「うーわどうしよ!うちこれ全部当てはまってるんやけど」と伝えたところ「マジで?知恵遅れとかの病気なん?!笑」といったリアクションを取られてしまいました。
当時は「発達障害」という概念は存在しては -
購入済み
勉強になりました。
こういう障害があったんだ、と知る事ができて良かったです。始めは、そんなかな〜と思って読んでいましたが、次の展開がどんどん気になっていくお話になっていきました。
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ASD,ADHDD,ADHDなどの診断がつかないけど傾向があるというグレーゾーンのグレさんたちのケース紹介や、その人たち向けの支援などについて。登場人物ほとんど当事者。
ま、私も傾向あるだろうな。
こういうのは傾向の度合いが強いか弱いかであって、診断がつくかどうかも線引きをどこにするかなのではないか。
けっこう、受診しても「傾向がある」とのみいわれて様子見されてしまうことも多いみたいだね。
でも、手帳や薬が欲しいだけじゃなく、自分が納得したいから診断が欲しい、という人が多いように感じた。
自分が抱える生きづらさは、なんでなのか知りたい。理由を求めたいのか。診断がつかなくても、傾向があるん -
Posted by ブクログ
ネタバレ5ページ 当事者の悩みで一番多かったのが、マルチタスクが苦手だったり、職場の人と良好なコミュニケーションが取れなかったりして、仕事が続かないこと。次いで、二次障害によるうつ病や睡眠障害、自律神経失調症、発達障害の特性により引き起こす可能性のあるギャンブル依存症や買い物依存症、性依存症などだった。 体調が悪くて病院を受診したら、その体調不良は発達障害が引き起こした二次障害だと判明したケースも珍しくなかった。この本により、当事者の現状や本音が少しでも多くの人に誤解なく伝わり、生きづらさの緩和への道が開ければと思う。⇒☆二次障害のうつや睡眠障害は結構認知度が上がったと思うけれども、ギャンブルや買い物