姫野桂のレビュー一覧
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ネタバレ「発達障害の傾向がある」と診断されながら、健常者と発達障害者の中間で生きづらさを感じる当事者や専門医へのインタビューについてまとめた本。
グレーゾーン当事者同士のトーク会やインタビューでは、当事者が生きづらさを感じる場面について「あるある」と頷くことが多々あった。特に、発達障害傾向を会社や家族、知人に打ち明けることが出来ず、抱えこんでいる方が多く登場し、周囲の理解を得ることの難しさを感じた。
本書の特徴は、登場する医師や就労支援スタッフといった支援のスペシャリストまでもグレーゾーン当事者であることだ。生きづらさを感じている人に寄り添ってくれている。
結局のところ、発達障害の診断の有無は重要なこ -
Posted by ブクログ
うちの小学6年の息子も発達障害の診断を希望してるのだけれど、診察を受けるのに数ヶ月は待たないといけないぐらい希望者が多いそうだ。幸い、診断がなくても支援を始めてもらえる環境があったので助かるけれど、それでも周囲に理解してもらうのは大変である。実は今まで周りから発達障害の疑いを指摘されたことはなく(ママ友に聞いたところ、うちの学校は発達については学校側から指摘することはないという噂)私一人が息子の発達に疑問を持ち、あれこれ調べてヤキモキしている状態だった。なのでこの本に出てくるグレーゾーンの人たちの気持ちはよくわかる。息子が「俺はわがままだ」と落ち込んで不登校気味になってやっと行政に相談。「診断
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Posted by ブクログ
発達障害があるフリーライターの著者が
発達障害当事者に取材した本。
当事者の悩みとしてはマルチタスクが苦手、
コミュニケーションが取れず仕事が続かない、
二次障害(うつ病、睡眠障害、自律神経失調症、
買い物依存症、性依存症)など。
定型発達の人には生まれつき身に付いているものが
身に付いておらず、さらに身に付けにくい。
それで社会からはじき出されてしまう。
インタビューされた当事者の方々は
根は悪い人はおらず、どちらかというと
真面目な方が多い印象を受けました。
真面目にしている、でも、外れてしまう、
そこから生まれる苦しさが常に存在するという
状態はとても生きづらいだろうなと思います。