相良守峯の作品一覧
「相良守峯」の「ファウスト」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「相良守峯」の「ファウスト」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
あらゆる古典の中に古典として引用されるゲーテ。そのゲーテの『ファウスト』の第1部。
ゲーテは、20歳から構想を思案し、24歳から書き始めて82歳でこれを完成させた。そして83歳に没した。
ゲーテは城に住み、緑と静謐に囲まれ閑暇に満たされて、毎日ワインを大量に飲んで執筆していたようだ。
ところどころで散りばめられている人生の本質が立ち現れてくるような鋭い言葉。
ゲーテはこの第1部を酷評し、第2部にこそ満足しているという評価のようである。
第1部のクライマックスは言葉にしにくい、シェイクスピアとはまた一味違った悲劇の深みを感じる。
第2部が楽しみだ。
Posted by ブクログ
ずっと前に授業で読んだ、クリストファー マーロウ版のDr Faustusより、ゲーテ版ファウストのほうが登場人物たちが生き生きしてて面白かった。特にメフィストフェレスと旅に出てから。なんでもできる、どこへだってゆける、究極の自由。
下品な悪ふざけも多いけれど、聖書、哲学、伝承、シェイクスピアの引用がたくさんあって、ヨーロッパ文化の豊かさを感じました。当時の(設定は16世紀?なのにゲーテの生きた18、19世紀の慣習が出てきたりして間違ってる、とも書いてあったけど)倫理観も見えたり。
古本だったので前の持ち主のメモが残ってて、それを読むのも楽しかった。解説じみたことから、ここの表現が綺麗、とか
Posted by ブクログ
グレートヘンの悲劇から立ち直ったファウストは、
美を追究することで、生の意義を把握しようとする。
しかし、ヘーレナを追うことも悲劇に終わった。
美の追究ではなく、
その次に見出した、生の意義に、しびれる。
ついに、悪魔と交わしたあの言葉を発して、
ファウストは倒れる。
「留まれ、お前はいかにも美しい」と。
賭けにかったと思った悪魔が、
ファウストの魂を奪おうとすると、
天使の光がファウストをつつみこむのである。
最後、ファウストが望んだものには、迫力があった。
最後だけは一気に読んで、
感動の美しさに圧倒された。
たしかに年齢に見合った読み方が出来る一冊であり、
一読の価値がある。