「リーダーの役割とは…メンバーに、「そこにいる意味」を与えること」
『しきる技術』読み終わり。
昨日の読書会で紹介した本。
プレゼンがよろしくなかったのでリベンジの意味も込めて。
プロジェクトチーム、部活、勉強会。。。
人と一緒に何かやることって色々あると思うんですが、もし、グループのま
...続きを読むとめ役をやらされたら・・・?
はい、そんな時にこの一冊、と言うわけです♪
ジョブズにも、信長にもなれそうもない凡人でもうまくグループをしきれるコツが詰まっているのがこの本です。
今回は、この本を読んでいてシェアしたいなぁ、と思ったこと(気付いた点、に近いですね)を2点述べたいと思います。
1つは、「リーダーは弱くてもいい」ということ。
むしろ、敢えて弱いところを見せるということでしょうか。
まず前提として、これはメンバーへの依存を促しているのではないです。自分ができるもの、人に頼らないとできないものをしっかり分けたうえで、後者についてはメンバーに手助けをお願いする、ということです。
このことって、みんなの経験、スキルを活かすというチームプレイの要点に沿っているので当たり前に聞こえるのですが、こう考えるとより、ふにおちます。
隙のない人って、とっつきにくくないですか?
……かなりぶっちゃけましたが、こういうことではないかと思います。完全無欠、仕事は何でも"ひとりでできるもん"な人と一緒に仕事していると、「あれ、私って必要ないのかな」と思ってしまう。この状態って、心情的にもさびしいですし、なにより経験も積めない、スキルも育たない。
敢えて弱さを見せ、メンバーに手助けを求めることで助け合いの関係を作るわけです。これって、近頃流行りの『ONE PIECE』の主人公達と同じなんですよね。互いの弱みを互いの強みとかで補い合う。
それを通して、「私には(このチームには)あなたが必要なんだよ」というメッセージを相手に送ることが大事。「私はこのチームにとっていてもいなくてもいい存在なんだ」って思われたが最後。スキルも経験も引き出せなくなるし、なによりやる気がなくなってしまう!
もう1つは、「リーダーって何をする存在なのか」ということです。
この本を読む動機であり、この本を読む中でずっと考えていたことです。
この本は所謂ハウツー本です。色々なテクニックが書いてあります。
「ゴール設定が大事」、「メンバーとのコミュニケ―ションの取り方」、「色んな価値観を受け止める」、「うまく段取りをする」、「トラブルへの対処の仕方」・・・
ここから見えてくること。それが、リーダーがメンバーに、「そこにいる意味(存在意義)」を与えている、ということです。
ゴール設定1つをとっても、ただ仕事の完遂だけを目的にするだけではダメ。
メンバー1人1人のやりたいこと、ほしいスキルやコネが仕事完遂時に得られるようにするのです。仕事の完成とは別に、各メンバーにとってのゴールを設定するわけですね。このことで、「ただ作業をする存在」から、「目的を持って仕事に取り組んでいる存在」になる。モチベーションも上がるわけです。
多様な意見を受け止めることも、トラブル発生時にメンバーを責めない事も、相手の存在を承認しているということだし、
段取りを組むことについてはテクニックの側面が強いですが、仕事を停滞させない事で参加意識の希薄化を防ぐという見方もできる。
「そこにいる意味(存在意義)」をメンバーに与える。
この本を読んでいると、そんなリーダー像が見えました。
最後に、まとめます。
・リーダーはメンバーに、敢えて"弱点"をさらす。
・リーダーはメンバーに、存在意義を与える人。
なんか、与える、というと上から目線な気がしますが、イメージとしては、みんながフラットな関係ですね。
「おれについてこい」ではなくて、「みんなでがんばろう」という感じです。
委員会や研究会でまとめ役をしたことがある私にとって、反省もできたし、新たに色々なことが得られた、そんな一冊でした。
きっと、リーダーやマネージャーの経験がある方が読まれると、また違った見方ができると思います。