作品一覧

  • 月花美人

    月花美人

    小説・文芸

    4.4
    1巻2,145円 (税込)
    江戸時代後期、下総のとある藩。郷士の望月鞘音は内職で、傷の治療に使う「サヤネ紙」という製品を作っていた。ある時、幼馴染の紙問屋・我孫子壮介から、その改良を依頼される。町の女医者・佐倉虎峰がサヤネ紙を買っていくのだが、使い勝手が悪いと言っているらしい。しかしそれは「月役(月経)」の処置に使うためであった。穢らわしい用途にサヤネ紙を使われ、武士の名を貶められたと激怒する鞘音だったが、育てている姪が初潮を迎えたことを機に、女性が置かれている苦境とサヤネ紙の有用性を知り、改良を決意する。「女のシモで口に糊する」と馬鹿にされながらも、世の女性を「穢れ」の呪いから解放するために試行錯誤を続ける鞘音。ついに完成した製品を「月花美人」と名付け、販売に乗り出そうというとき、江戸へ参勤していた領主・高山重久が帰国する――。
  • 明治乙女物語

    明治乙女物語

    小説・文芸

    4.4
    1巻866円 (税込)
    選考会で圧倒的支持! 松本清張賞受賞作 西欧化の波が押し寄せる鹿鳴館時代。女高師で学ぶ咲と夏は、学校生活を謳歌していた。ある日、森有礼主催の華やかな舞踏会に出席した二人は爆発事件に遭遇。それは、明治を揺るがす事件の幕開けだった――。東京、横浜、下田を舞台に繰り広げられる青春ミステリー。選考委員の圧倒的支持を得た松本清張賞受賞作。解説・中島京子 *この文庫は、2017年7月刊行の単行本を底本にしています
  • 雪血風花

    雪血風花

    小説・文芸

    4.3
    1巻2,200円 (税込)
    赤穂浪士による仇討ち。世に名高い「忠臣蔵」は主君の無念を晴らす忠義の物語として江戸時代から語り継がれてきた。しかし、その一方で、武士であることに誇りを持ち、同じ志を持つ47人の侍たちの「友情物語」でもある。吉良上野介を斬った男でありながら「赤穂一の粗忽者」として愛された武林唯七を主人公に、涙無しには読めない「友情物語」としての忠臣蔵を新鋭が綴る。
  • 咲良は上手に説明したい!

    咲良は上手に説明したい!

    小説・文芸

    4.2
    1巻1,799円 (税込)
    今一番、熱いお仕事小説誕生! 台風で各路線が運休し、混乱する横浜駅。乗客対応に追われるアルバイト駅員の石川咲良の前に一人の女性――浅倉響が現れる。浅倉の端的でわかりやすい説明によって、乗客たちが納得していく姿に衝撃を受けた咲良は、浅倉と同じ「テクニカルライター(電化製品・精密機器などの取扱説明書を作成する職業)」になるべく、彼女が働く老舗マニュアル制作会社FTCに入社し……。
  • エクアドール

    エクアドール

    小説・文芸

    4.0
    1巻1,078円 (税込)
    大航海時代、琉球王国で役人を務める元倭寇の眞五羅は、島の防衛に必要な最新鋭の大砲を手にいれるべく、ポルトガル領マラッカを目指す船旅に出る。しかし、マラッカ周辺は3つの国が相争う危険地帯。眞五羅たちも壮絶な戦いに巻き込まれていく。島と大切な人たちを守るため、大砲を手にすることができるのか。手に汗握る冒険歴史小説。
  • 明治銀座異変

    明治銀座異変

    小説・文芸

    3.7
    1巻1,527円 (税込)
    敏腕新聞記者と愛嬌たっぷりの“相棒”が、幕末から明治にまたがる謎を追う! 『明治乙女物語』で松本清張賞を受賞した著者の受賞第一作 明治維新前夜――。 妻、幼子とともに馬車に乗っていた一人の英国商人が、横浜で三人の侍に斬殺される事件が起きた。 三人は「攘夷なり!」と叫ぶや逃走し、その行方は杳として知れなかった。 17年後、銀座で一人の馭者が、何者かに狙撃され死亡した。 彼はこときれる前、「青い眼の幼子……」とのみ言葉を発したという。その意味するところは何か? 開化日報記者の片桐は14歳の探訪員見習い“直太郎”とともに、幕末から明治にまたがる謎を追う。 やがて明らかとなる驚くべき事実とは!? 松本清張賞受賞第一作の本格歴史ミステリー

ユーザーレビュー

  • 咲良は上手に説明したい!

    Posted by ブクログ

    テクニカルライティングとはなにか、ユーザー目線の情報提供はどうあるべきかをわかりやすく説明する。プレゼン強化に必読の書。

    0
    2026年10月11日
  • 咲良は上手に説明したい!

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ■伝えることの難しさと面白さを、物語を通して学べる一冊

    テクニカルライターのお仕事小説です。

    私自身、物事を説明したり、使い方を伝えたりすることを仕事にしてきたので、読みながら「ああ、こういうことってよくあるな」と思う場面がたくさんありました。

    テクニカルライターという職業は、あまり一般には知られていないかもしれません。しかし、何かをわかりやすく説明する、必要な情報を相手にきちんと伝えるという点では、まさにプロの仕事です。

    本書では、文章を短くする、一文一義を意識する、要点を箇条書きにするといった基本的なテクニックが、物語の中で自然に紹介されています。単に知識として説明されるのではなく、具体的な仕事の場面を通して描かれるので、すっと頭に入ってきます。テクニカルライティングを学びたい人にとっても、実践的な入門書になるのではないでしょうか。

    特に印象に残ったのは、マニュアルは単に機械の機能や操作方法を説明するものではない、という考え方です。

    大切なのは、使う人がどんな場面で、何をしようとしているのかを想像すること。メーカーが伝えたい機能を並べるのではなく、ユーザーの行動に沿って情報を組み立てる。例えば、ストッパーの説明を「ストッパーの使い方」ではなく、「ハンドルから手を離すとき」という見出しにする。なるほど、と思いました。

    これはマニュアルに限った話ではありません。相手が何を知りたいのか、何に困っているのかを考えて伝えることは、あらゆる仕事に通じるものだと思います。

    また、マニュアルは商品の一部であり、その不備は商品の不備にもつながる、という指摘も印象的でした。事故を防ぐために何を書くべきか、どこまで注意を促すべきか。書き手の都合ではなく、実際に使う人の立場から考えなければなりません。使う人に何かあってはいけないという視点が、プロの仕事を支えているのだと感じました。

    文章を書く技術だけでなく、相手の立場に立って考えること、情報を整理すること、そして何を伝えるべきかを見極めること。本書には、そうした仕事の基本が詰まっています。

    小説としても読みやすく、読後感もすっきりしています。テクニカルライティングに興味がある方はもちろん、仕事で人に何かを説明したり、文章を書いたりする機会のある方にもおすすめしたい一冊です。

    「伝える」という仕事を、改めて考えさせてくれる小説でした。

    0
    2026年10月10日
  • 咲良は上手に説明したい!

    Posted by ブクログ

    読む気にもならない分厚い取説を横に、自分で試行錯誤して失敗した経験ってありませんか?

    この物語は、24歳のアルバイト、咲良のテクニカルライターとしての成長物語です。
    テクニカルライターって何だろうと思ったそこのあなた、取扱説明書などを正確に分かりやすく作成する専門職で、いわば家具、家電のユーザーのための翻訳家さんみたいなものらしいです。私もそんな職がある事、知りませんでした。

    ある時、台風で運休して混雑する駅で乗客対応に追われパニック寸前の咲良は、颯爽と現れた1人の女性の行動に驚く。その女性は、運休状況が記載されたホワイトボードを消し、端的で分かりやすい説明に書き換え、混雑していた乗客が一斉に納得して解散していく様を咲良は目の当たりにする。それが咲良と後にテクニカルライターの師匠となる響との出会いだった。

    取説というニッチな世界で、いかに重要な事を分かりやすくさせるか、余分な所を思い切ってカットするといった様々な工夫があって奥深いし、皆で知恵を出しながら良い取説を作っていくプロセスはとても面白かった。また、他社競合といった、テクニカルライター同士のバトル要素もあり、飽きる事なく一気に完走。

    登場人物の個性の強さ、軽快な会話の読みやすさ、咲良の心の声が好き過ぎる。また、ビジネス書としても優秀で、多くのブク友さんが高評価されているのも納得。

    個人的には、原田マハさんの「本日は、お日柄もよく」に近しさを感じたので、お日柄がお好きなかたには刺さるかと思います。

    短歌ツイートやレジェンド段原さんの伏線も気になるので、続編にも期待!

    0
    2026年10月09日
  • 咲良は上手に説明したい!

    Posted by ブクログ

    テクニカルライターという職業と仕事を初めて知り、
    新しい世界が拓けたようなワクワク感!これぞお仕事小説の醍醐味~♪

    取扱説明書…誰にとっても身近な冊子製作の裏側に、テクニカルライターのプロとしての視点がたくさん詰め込まれているなんて考えもしなかった。

    一番伝えなきゃいけないことはなに?
    どう書いたらちゃんと伝わるか?
    どうしたら読んでもらえるか?
    そして、
    たくさん収集した情報を整理して、
    最終的には発想を転換させる…。

    どんな職業のどんな仕事にも通じるようなヒントもあって、読んでいて気持ちがよい。
    それに、
    それぞれヒトクセある登場人物像も魅力的で、会話のテンポもこきみよい。
    これはぜひ続編が読みたい!
    あー楽しかった!

    0
    2026年09月29日
  • 咲良は上手に説明したい!

    Posted by ブクログ

    専門的になりがちな説明を、分かりやすく、正確に伝えるための仕事「テクニカルライター」。
    こんな仕事があるんだねぇ、面白い!
    主人公は最初から割と飲み込みが早く、周囲もライバル(?)含めて個性的で良い人ばかり。変な修行パートとか人間関係のいざこざが無くて、ストレスフリーで楽しく読める。
    登場人物のやりとり、地の文ともにテンポが良い。シリーズものになるのかな?次が出たら絶対読みます。

    0
    2026年09月27日

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