意図しない廃道歩きは大変だ。廃道だと思わないまま道に突っ込んでみたら廃道だった、というパターンだ。
思い出すと、秋田県の夜明島渓谷から太平湖に抜ける夜明島林道、長野県の朝日村から木祖村への鉢盛山林道は完全に廃道だった。
道が崩れ落ち、背丈より高い木が林立し、そういうところに限って棘のある草が生
...続きを読むえていて引っかかって痛い。
そんな道にはクマも闊歩して、出合頭に口と目をひん剝いたクマの驚いた顔を覚えている。
オブローダー(廃道マニア)にとって最も有名なサイトが「山さ行がねが」通称、山行がである。
数十年前に離散した村が建設した林道だったり、
上高地に至る幻のスカイラインだったり、
南アルプスを走った森林鉄道の長大路線跡だったり、
華厳の滝を正面に未だ残る渓谷の橋だったり。
失われた道の記憶をたどる。
そこに今でも挑戦するアホがいる。
道は人が通ってこそ道だ。
道としての機能を呼び起こすオブローダーの生態の一端に触れる。