作品一覧

  • 傾城(けいじょう)の恋/封鎖

    傾城(けいじょう)の恋/封鎖

    小説・文芸

    3.5
    1巻946円 (税込)
    離婚後、没落した実家に戻っていた白流蘇(パイリウスー)。異母妹の見合いに同行したところ英国育ちの青年実業家に見初められてしまう「傾城の恋」。封鎖中の路面電車のなかでの男女の行きずりの恋を描いた「封鎖」。占領下の香港と上海が舞台の恋物語と自伝的エッセー「戦場の香港」ほかを収録。
  • 故郷/阿Q正伝

    故郷/阿Q正伝

    小説・文芸

    3.7
    1巻1,100円 (税込)
    久しぶりに再会した幼なじみは、かつて僕の英雄だった頃の輝きを失っていた……切なさと次世代への期待に溢れる「故郷」。定職も学もない男が、革命の噂に憧れを抱いた顛末を描く「阿Q正伝」。周りの者がみな僕を食おうとしている! 狂気の所在を追求する「狂人日記」など、文学で革命を起こした中国現代文学の父、魯迅の代表作『吶喊』『朝花夕拾』から16篇を収録。
  • 酒楼にて/非攻

    酒楼にて/非攻

    小説・文芸

    3.5
    1巻902円 (税込)
    度重なる不幸で精根尽き果てていく女を描く「祝福」。すっかり様変わりした昔の友人の、閉塞感と郷愁に満ちた来し方の物語「酒楼にて」。春秋戦国時代に、思想と技術と組織力で反戦に奔走する思想家墨子の、静かなる闘いを描く「非攻」。『彷徨』『故事新編』から、意外な魯迅像が発見できる異色作8篇。悩む魯迅、笑う魯迅。中国近代文学の草創期を代表する実験的小説群。
  • 中国見聞一五〇年 生活人新書セレクション

    中国見聞一五〇年 生活人新書セレクション

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻440円 (税込)
    先人が教えてくれる中国とのつき合い方高杉晋作から、夏目漱石、吉田茂、大江健三郎まで、幕末からの150年間、日本人は中国とどうつき合ってきたか――。今、ビジネスパートナーとして注目を集める中国の近代史を、現地を訪れ、あるいは現地に暮らした日本人の見聞を通して読み解く、まったく新しい中国理解のための入門書!

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  • 眠れる美男

    眠れる美男

    小説・文芸

    3.0
    1巻1,800円 (税込)
    川端康成の『眠れる美女』は、高齢男性の性を扱った。 それから60年。川端を敬愛する台湾の第一線女性作家が正反対の方向からタブーに挑んだ。 すなわち、高齢女性の性に正面から挑んだのである―― 元外交官の妻として裕福な生活を送る殷殷は、行きつけのフィットネスジムのインストラクター、パンに惹かれていく。 少数民族の出身で、眉目秀麗な彼―パンの、色白の肌の下に潜んだしなやかな筋肉に直接触れたいという欲望を、殷殷は抑えきれないでいた。 そしてある夜、パンを別荘に招いた殷殷は、彼に眠り薬を盛るのだった…… 〈本書は長くタブーだった高齢女性のエロティシズムを扱った、きわめて挑戦的な作品だ〉(上野千鶴子・東京大学名誉教授)
  • 魯迅 東アジアを生きる文学

    魯迅

    小説・文芸

    3.9
    1巻880円 (税込)
    多くの教科書にその作品が採用されている魯迅は、日本で最も親しまれてきた外国の作家の一人である。東アジアの都市遍歴という視点でその生涯をたどった評伝。ハリウッド映画を楽しむ近代的都市生活者として魯迅を描きだしながら、その作品が東アジア共通のモダンクラシックとして受容されてきたことを明らかにする。
  • 魯迅「故郷」の読書史(中国学芸叢書) 近代中国の文学空間

    魯迅「故郷」の読書史(中国学芸叢書) 近代中国の文学空間

    ビジネス・実用

    -
    1巻4,675円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 本書は1920年代に『新青年』に発表された短編「故郷」というテクストを不断に織りなしてきた20世紀中国の読書の歴史を通して70年にわたる国家イデオロギーの変遷を描く。それはテクスト生成過程に映じる近代中国文学の生産・流通・消費・再生産の物語なのである。 【目次より】 目次 はじめに 文学と〈想像の共同体〉 第一部 知識階級の「故郷」 中華民国期その1 I テクストの生産 一九二一年チリコフの翻訳 II 五・四新文化運動と新読者層 III エロシェンコの知識階級批判 IV 新聞文化欄と文芸誌の機能 V 書店網の拡大と『咽腋』の流通 第二部 教科書の中の「故郷」 中華民国期その2 I 「国文」科という制度 II 国語教科書の歴史 III 国語教室の「故郷」 IV 「事実の文学」と「気分の文学」 再生産としての批評 第三部 思想政治教育としての「故郷」 中華人民共和国期・毛沢東時代 I 新しい聖人と「唯人民独尊」 II 「語文」科の誕生と思想政治教育 III 「豆腐屋小町」の階級性 IV 真犯人を探せ V 文革に追放された「故郷」 第四部 改革・開放期の「故郷」 中華人民共和国・鄧小平時代 I 国語教育の効率化と「文・道」論争 II 豆腐屋小町の名誉回復 III 閏土=犯人説の復活 IV 「私」の挿し絵 V 「主題思想」の復古と新種 VI 上海市中学の国語教室にて 結び 「歴史的懸案」のかなたヘ あとがき 注 「故郷」関係文献一覧 「故郷」関係年表 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 藤井 省三 1952年生まれ。中国文学研究者。名古屋外国語大学教授・図書館長、東京大学名誉教授。 東京大学文学部卒業、同大学院人文科学研究科中国語中国文学専門課程博士課程単位取得退学。文学博士。 著書に、『ロシアの影 夏目漱石と魯迅』『魯迅 「故郷」の風景』『エロシェンコの都市物語』『中国文学この百年』『東京外語支那語部』『現代中国の輪郭』『魯迅「故郷」の読書史』『台湾文学この百年』『魯迅事典』『中国映画 百年を描く、百年を読む』『新・魯迅のすすめ』『中国見聞一五〇年』『村上春樹のなかの中国』『魯迅 東アジアを生きる文学』『中国語圏文学史』『魯迅と日本文学 漱石・鴎外から清張・春樹まで』など、 訳書に、鄭義『神樹』施叔青『ヴィクトリア倶楽部』李昂『自伝の小説』魯迅『故郷/阿Q正伝』魯迅『酒楼にて/奔月』董啓章『地図集』『透明な人参 莫言珠玉集』『莫言の思想と文学 世界と語る講演集』張愛玲『傾城の恋/封鎖』など多数。

ユーザーレビュー

  • 故郷/阿Q正伝

    Posted by ブクログ

    吶喊より
     孔乙已 コンイーチー
     薬
     小さな出来事
     故郷
     阿Q正伝
     端午の節季
     あひるの喜劇

    朝花夕拾 ちょうかせきしゅう
     お長と『山海経』
     百草園から三味書屋へ
     父の病
     追想断片
     藤野先生
     范愛農

    付録 吶喊より
     自序
     兎と猫
     狂人日記

    藤井先生の解説、つき

    0
    2023年10月19日
  • 故郷/阿Q正伝

    Posted by ブクログ

    ”そこで僕は自分に言い聞かせることにした。故郷は本来こんなものなのだ——進歩もないが、さりとて僕が感じているように悲しいとも限らず、悲しいのは僕が心変わりしたからなのであり、そもそも僕にとって今回の帰郷が、楽しいはずはないのだ。—『故郷』より(p.51)”

     中国近代文学の父、魯迅の代表作16篇を収録。全体として、心理描写はあっさりしている印象だが、上手くまとまった作品が多い。解説によれば、魯迅には芥川龍之介の短編を集中的に読んでいた時期があるそうで、なるほどと。

     中でも、書名にも選ばれている『故郷』と『阿Q正伝』、そして魯迅の自伝的小説『自序』が良かった。

     『故郷』は、中学校の国語の教科書にも採用されているのでご記憶の方も多いかと思うのだが、「僕」が二十年ぶりに故郷に帰ってきた際の顛末を描いた作品。今回中学ぶりに読み返して、気になったのは次の一節だった。
    ”僕は希望について考えたとき、突然恐ろしくなった。閏土が香炉と燭台を望んだとき、僕が密かに苦笑さえしたのは、彼がいつも偶像を崇拝していて、それを片時も忘れないと思ったからだ。いま僕の考えている希望も、僕の手製の偶像なのではあるまいか。ただ彼の願いは身近で、僕の願いは遠いのだ。(p.68)“
    「偶像」とは、語義通りには「崇拝対象を象って想像でつくった像」のことだが、おそらくここでは「手が届かないのに、手が届くフリをしている」ことと捉えるべきではないだろうか。「僕」=筆者自身を含めた中国知識人の抱く「希望」は、結局のところ閏土の偶像崇拝=旧い仕来り(=儒教?)と同程度のものでしかない、というのだ。
     魯迅がこの短篇を通じて、立場・境遇はそれぞれ違えど揃って貧しさに喘ぐ国民たちの姿を描いたと言うのは正しい。また、それとの対比で、互いを思い合う次世代の宏児と水生に「僕」が国民団結の美しいヴィジョンを見ているというのも勿論その通りだ。しかし、その「希望」は本当に手が届くものなのか、という疑念が筆者の中にあるのである。つまり、筆者は時流に翻弄される中国知識人の有り様を乗り越えられるべきものとして描くだけでなく、彼の批判的な視線は知識人の掲げる理想そのものにまで及んでいるのだ。このような中国知識人に対する自己批判は、他の作品でも見られる。例えば『狂人日記』において、「食人」行為とは旧い仕来たりのナンセンスで凶暴な性質のことであり、しかしながらそれに唯一気づいた「僕」が周囲から"迫害狂(p.270)"として扱われるのは、新しい思想の孤立無援さを表しているというより寧ろ内面的なこと、すなわち掲げる理想の正しさを信じてはいても、圧倒的多数の周りの人とすれ違うことによる不安感・疎外感を表現したものだと、僕は読んだ。また、『自序』によれば、そもそも筆者の創作活動は「新しい社会」に対する失望から始まっているという。
     上の一節は、こう続く。
    “希望とは本来あるとも言えないし、ないとも言えない。これはちょうど地上の道のようなもの、実は地上に本来道はないが、歩く人が多くなると、道ができるのだ。(p.68)”
    一人ひとりの力はたとえ微小でも、多くの人が同じ志を抱けば最後にはそこに大きな「道」ができる。だが、これを裏返して言うと、歩く人が少ないままだと社会は一向に変わっていかないということでもある。こうしたアンビバレントな感情の表現が、『故郷』の一番の魅力だと思う。
     余談だが、洋上の「僕」が「地上の道」を頭の中に思い描いているというのも、考えてみると面白い。「『僕』は、地上の道を進む歩みには加わらない(加われない)」という解釈も可能かもしれないが、これは少し深読みのし過ぎか。
     
     一方で、正直なところ、若干ピンとこなかったところがあるのも事実である。これは、僕が中国の習俗に馴染みがないため、戸惑ってしまったことが一つの原因としてあるのではないかと思っている。例えば、『薬』や『狂人日記』に登場する血饅頭。これは斬首刑に処された罪人の首から流れた血を蒸しパンに吸わせたもので、食べると肺病に効くそうだが、最初読んだとき何を言っているのかよく呑みこめなかった。また、科挙制度を知識としては知っていても、それが当時の中国社会にどのような影響を及ぼしていたのか、なかなか想像がつかない。それを前提として物語が語られる知識が残念ながら僕に欠けていて、実感を伴った理解には至らなかったという感じがある。

    訳者まえがき
    吶喊
    (孔乙己/薬/小さな出来事/故郷/阿Q正伝/端午の節季/あひるの喜劇)
    朝花夕拾
    (お長と『山海経』/百草園から三味書屋へ/父の病/追想断片/藤野先生/范愛農)
    付録—『吶喊』より
    (自序/兎と猫/狂人日記)
    解説
    年譜
    訳者あとがき

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    2025年04月01日
  • 故郷/阿Q正伝

    Posted by ブクログ


    ・当時、中国は皇帝専制体制の下戦争に負け続け、国内に外国の軍隊が駐在する等、危機的な状況にあった。

    ・当時、上記の危惧から民主化を謳う中国の知識人が、農民への啓蒙運動を開始。これを担ったのが文学であった。

    ・民主化だけでなく、中国の”悪しき”伝統も啓蒙の対象となった。
    Ex.)食人、纒足、科挙(←これは微妙だが、『孔乙己』にて悲惨さが仄めかされている)

    ・紀元前からの皇帝の専制ゆえ、中国(これはアジア諸地域に共通した性格だが)の従属的な人々は”奴隷根性”を捨てられなかった。(民主化が完璧な措置かどうかは分からないが、魯迅らはこれを正義とみなしている)

    以上の前提知識(高校世界史の範囲)がある方が読みやすい。
    華々しい歴史に終止符を打とうとしている当時の中国の悲惨な国民の現状と、魯迅の悲痛な思いがひしひしと伝わってくる。しかし、ちょっとしたブラック・ジョークのようなものが挟んでおり、クスリと笑える箇所もある。特に『阿Q正伝』にて主人公阿Qが役人に跪いたまま立てなくなってしまい、呆れられ「奴隷根性!…」と罵られた場面はかなり面白かった。
    心に石が残るような誤読感の短編集。小・中学校の教科書に載っていた『故郷』に惹かれた方ならきっと満足すると思う。

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    2023年02月11日
  • 魯迅 東アジアを生きる文学

    Posted by ブクログ

    藤井省三が、岩波から魯迅の本を出したとは知りませんでした。

    フランツ・ファノンと魯迅のポートレートが貼ってあったのは、高校生の頃の私の部屋です。

    どんな新たな魯迅の顔をのぞかせてくれるのか、すごく楽しみです。

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    2011年10月27日
  • 魯迅 東アジアを生きる文学

    Posted by ブクログ

    前半は魯迅の評伝。

    後半は東アジアの魯迅受容や教科書にも採用された竹内好訳の問題点について、具体例を挙げつつ指摘する。

    魯迅の描いた「阿Q」が、国境を越えて受け継がれているという指摘によって、魯迅の偉大さを改めて認識した。

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    2011年06月28日

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