配信予定・最新刊
作品一覧
-
4.0処刑寸前で救われた林花が連れてこられたのは、後宮鬼門に建つ漆黒の宮殿・臘月宮(ろうげつきゅう)。そこは死者に、成仏するための「最期の晩餐」を提供する冥府の宮殿だった――。 謎めいた力を持つ女主人・墨蘭のもと、林花は宮殿の料理人として働くことに。死者たちが安らかに旅立てるよう心をこめて食事を作る林花だが、ここへやってくる死者の想いは様々で……。 なぜか、一筋縄ではいかないお客達の願いを叶えることになった林花は、相棒・猛虎(犬)と共に後宮を駆け巡る――! 後宮鬼門の不思議な宮殿で、新米女官が最期のご馳走叶えます。 ◆人物紹介◆ 林花(りんか) 敵国のスパイとして処刑されかけたが、死霊を見る能力を買われ、臘月宮へやってきた。宮廷料理人だった父の腕を継いでいる。 黄辛(こうしん) 武神と呼ばれた父帝の跡を継ぐ、民からも絶大に支持される若く聡明な帝。林花とは、浅からぬ縁があるようで――? 猛虎(もうこ) 黄辛の命を救い、四品の位を賜った、帝の愛犬。人の顔をなめ回す悪癖があり、後宮の女官から恐れられている。
-
4.0
-
3.51巻671円 (税込)神童と持て囃されたのも今は昔、ただのひねくれ女子高生になり果てた御厨紀伊。そんな紀伊が平安時代へタイムスリップ、そこで出会ったのは格好いいけどぶっきらぼう、プライド高くてちょっと優しく、そして誰よりも和歌への情熱溢れる三十六歌仙の一人、壬生忠見だった。平安時代での日々を送るうち、紀伊はときにいがみ合いながらも壬生との距離を縮めていく。しかし、壬生にはある未来が待っていた。時の村上天皇によって催された歌合での勝負に敗れ、悔しさのあまり悶死するという――。はたして二人の関係の行方は、そして壬生の運命は!?
ユーザーレビュー
-
Posted by ブクログ
ネタバレ表紙にいらっしゃった帝の出番が思っていたよりは多くなかった印象。
後宮のお話なので、登場人物の大半は女性。
当然と言えば当然だけれども。
その分、終盤の展開で帝はおいしいところを持っていったと思う。
一番おいしかったのは猛虎近衛中将だったけれども。
種明かしされたとき、一番泣いたのはここだった。
その展開は、ずるい。
死者を料理でもてなして彼らの心残りを解消し冥府へ導く特殊な宮殿を舞台としたお話。
手の込んだ美味しそうな料理(舞台の関係で中国系の料理が多い)の描写がたまらないのはもちろん、謎解き要素や政略的な話も出てくるので、その点も面白かった。
各話いろいろ騒動が起きるのに、その話数が多く -
Posted by ブクログ
ネタバレ『こひすてふ』が本当に大好きな作品だったので、また土屋先生のお話が読めて嬉しい。
ちょっと読んだだけで「あ、これ好きなやつだ」と確信持てる嬉しさ。
運命的な出会いをしておきながら別れざるを得なかった二人。
再会した先は後宮で、しかも春菜は弟のふりをして男装中、雨水は女官のふりをして女装中というややこしいことに。
お互いに互いを忘れていないのに(寧ろ今でも思っているのに)まさか目の前にいる相手がその想い人だと両者とも気付いていないのが、もう何とももどかしい。
いや、目の前にいまっせと何度ツッコミを入れたくなったか。
春菜はそもそも雨水の顔を知らないから……
それでいて、なりゆきと合理性から恋人