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  • イチョウの謎を解く─ 一属一種の不思議な木
    NEW
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    1巻2,860円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ◆科学が解き明かす、イチョウの謎◆  植物にあまり関心のない人でも知っている樹木といえば、サクラとイチョウでしょう。全国各地に約50万本の街路樹が並び、寺社のご神木としても多くの巨樹が知られています。秋には黄葉が観光の名所となり、東京・大阪・神奈川ではシンボルツリーに指定されるなど、まさに日本人に最も親しまれている木のひとつです。  しかし、その正体は意外と知られていません。イチョウには親戚がおらず、一属一種として唯一生き残っている存在です。恐竜時代から氷河期を経て仲間が絶滅するなかで、ただひとり現代に生き残った“特別な木”なのです。近年、海外ではイチョウに関する本が次々と刊行され、世界的な注目が高まっています。一方、日本の出版物には誤った記述や思い込みも少なくありません。  本書は、著者が長年の観察を通して事実を検証し、その実像に迫った一冊です。葉や幹、根の特徴、精子が水中を泳ぐという驚きの繁殖法、さらに江戸から明治にかけての研究史なども紹介。身近な一本の木を通して、自然科学の奥深さと探究の喜びを味わえるでしょう。読み終えたとき、道端のイチョウがまったく違って見えてくるはずですよ。 ■こんな方におすすめ ・イチョウという植物に興味のある方 ・植物学に関心のある方 ※イチョウを愛する方に特にオススメ。マニアも納得の1冊です。 ■目次 ●第1部 イチョウの樹木学 第1章 分類学から見たイチョウと、その研究史 ・1. 分類学的位置 ・2. 日本に於けるイチョウの植物学的研究史 第2章 イチョウの樹木学的特徴 ・1. 葉 ・2. 枝と葉 ・3. 幹と樹形 ・4. 根 ・5. イチョウの花と種子(銀杏:ギンナン) 第3章 ギンナン栽培の展開 ・1. 祖父江町のギンナン栽培 ・2. 静岡市清水農業共同組合銀杏部会 ・3. イチョウの葉の栽培 ●第2部 歴史の中のイチョウ 第1章 江戸時代に起きたヨーロッパ植物学の大発展とその日本への影響 ・1. ケンペルからシーボルトへ、そして日本へ ・2. 江戸時代に日本の科学の進歩に貢献した3人の学者 第2章 開国前夜の幕府の混乱と明治への曙光 ・1. 鳴滝塾に関わる幕末の歴史・高野長英と渡辺崋山 ・2. 江川英龍から矢田部良吉へ 第3章 創世記の東京大学 ・1. 東京大学を立ち上げた明治の指導者達 ・2. 植物学の基礎作りに努力した矢田部良吉教授 ・3. 植物学教室の第二世代の発展 松村任三教授とその周辺 ・4. 平瀬作五郎の生涯と蘇った栄誉 ■著者プロフィール 近田 文弘(こんた・ふみひろ):国立科学博物館名誉研究員、理学博士。新潟県新発田市生まれ。京都大学大学院理学研究科修士過程を経て、国立科学博物館植物研究部植物第一研究室長。専門は植物分類学。タイ国および中国長江流域と天山シルクロードの植物相調査に従事。『中国天山の植物』(トンボ出版)、『アジアの花食文化』(誠文堂新光社)、『皇居吹上御苑、東御苑の四季』(NHK出版)、『ずかん たね』、『桜の樹木学』(ともに技術評論社)などの著書がある。
  • 桜の樹木学
    2.7
    1巻2,508円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 私たち日本人は桜が好きです。他の樹木とは比べようがないほど鮮やかに咲き誇る桜の花は、爆発的な春の喜びを感じさせてくれます。同時に、花の盛りが短く、散り急ぐ花びらに、人の世の無情を感じとらせてくれます。歓喜と無情………日本人の心を強く揺さぶる桜を、桜の側から、いわば桜の本音として語らせたらどうなるのでしょう。本書は、植物学的知識を用いて、桜とはいったいどういう存在なのかに迫ってみます。植物としての桜、人間の文化的側面と桜の生き様、世界の桜と日本の桜の系統などなど、さまざまな角度描かれる桜の本音とは? 生物としての桜の本音を察してみると、人間が桜を観賞して感じる世界とは違ったものが見えてきます。貴重で美しい桜の写真と繊細なイラストをふんだんに用い、資料としての価値も併せ持つ価値ある1冊。存分にお楽しみ下さい。
  • 東京名木探訪
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本には,巨樹,云われ木といった「名木」が各地に存在しています。本書は,東京にある名木に着目。奥多摩の山地から伊豆諸島までの東京都全体の名木を,植物の専門家とともに訪ね歩きます。本書の特徴は,名木を樹木学的な観点から解説する,という点。そのためまず最初に,樹木の樹形,樹高,幹の直径,枝張り,樹皮の様子などを紹介し,それらが樹木学的にどのような意味を持つのか理解できるよう工夫。そして,個々の樹木が樹木学的にどのような特徴があり,なぜ美しいのか,また逞しい印象を与えるのかを科学的に解き明かしていきます。専門家だからこそ気がつく,名木の名木たる所以。今までにない樹木の愛で方を存分にお楽しみください。

ユーザーレビュー

  • 桜の樹木学

    Posted by ブクログ

    第1章 サクラの分類学
    第2章 サクラの植物学
    第3章 人と桜

    日本の野生種・15種・三亜属
    サクラ亜属
     花托筒は長く、花は集散花序か散形花序に付き、少数。
     落葉樹。いわゆるサクラ。
    エゾノウワミズザクラ亜属
     花托筒は短く、花は総状花序に多数付く。落葉樹。
    バクチノキ亜属
     花托筒は短く、花は総状花序に多数付く。常緑樹。

    桜餅
    徳川吉宗が享保2年(1717年)江戸の隅田川沿いに桜を植えさせました。その年隅田川の左岸にある長命寺の寺男山本新六が落葉を醤油樽で塩漬けにし餅に巻いて売り出したのが関東風の始まりとされます。
    関西風は別名を道明寺という。大阪南河内の尼寺で作った乾飯が有名だった

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    2022年03月18日
  • 桜の樹木学

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    タイトルに引っかかったが、実は今年の桜の本の中で一番硬派だった。分類学は楽しめるようになるのに素養が必要なお愉しみであろうということも分かった。老後の趣味にはいいかもしれ兄。

    0
    2018年03月20日
  • 桜の樹木学

    購入済み

    前半は、形態偏重で読むのが辛い

     冒頭から半分過ぎまで、形態の記述偏重で、結構読むのが辛かった。冒頭から半分過ぎまでの記述も、目に付く桜の木と思われるものを、同定しようとするなら、結構役立つ。「これは桜か否か」「桜としたら、何か?」「同定出来ない(交雑種?)だとしても、何と何の交雑種の可能性が高いか?」を同定しようとするなら、好適な本。が、そんな事まで、私は考えていないので、読むのが辛かった次第。

     が、それ(p.124)以降(枝垂れ桜~)は、論理が納得出来るものだったし、類書では、あんまり記述される事の無い部分(樹皮とか、材としての特質とか、根とか)で楽しめた。また、人文的な分野の記述は、薄いものの独自の視点があり、

    0
    2023年03月19日

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