作品一覧

  • 流氷の果て

    流氷の果て

    小説・文芸

    4.2
    1巻2,310円 (税込)
    1985年、バブルに沸く日本。大みそかに出発した北海道札幌発のバスツアーで流氷を見ることを楽しみにしていた少年と少女は、バスの転落事故ですべてを失ってしまった。 そして1999年、成長した彼らは、きたるべきミレニアムに浮足立つ新宿の街で再会するーー一体の首吊り死体をはさんで。定年間近のベテラン刑事と、競争から外れてしまった若手刑事が、二つの時代をつなぐ事件の真相を追うべく、駆けずり回る。この国で隠され続けてきた、あまりにも悲しい真実とは――?
  • 二人の嘘

    二人の嘘

    小説・文芸

    4.1
    1巻867円 (税込)
    女性判事・片陵礼子の経歴には微塵の汚点もなかった。最高裁判事への道が拓けてもいた。そんな彼女はある男が気になって仕方ない。かつて彼女が懲役刑に処した元服役囚。近頃、裁判所の前に佇んでいるのだという。違和感を覚えた礼子は調べ始める。それによって二人の人生が宿命のように交錯することになるとも知らずに......。感涙のミステリー。
  • ダー・天使

    ダー・天使

    小説・文芸

    4.0
    1巻638円 (税込)
    妻と幼い娘とともに、慎ましくも幸せに暮らしていた二郎。だが、ある日、通り魔から家族を守ろうとして命を落としてしまう。天国で神と交渉し、「天使」として地上へと戻るが、誰からも姿は見えず、手助けも出来ないまま、ただひたすらに妻子を見守り続ける二郎。小さかった娘は、中学生になり、高校生になり、そして――。すべての人への慈しみがあふれる、心温まる現代のファンタジー。
  • スノーマン

    スノーマン

    小説・文芸

    3.6
    1巻737円 (税込)
    真実を知ったとき、全ての意味が、裏返る。人々を恐怖と熱狂に陥れる白く美しい連続殺人鬼。哀しげな瞳をした彼をめぐる物語の結末は? 渾身のサスペンス! オリンピックを数年後に控えた、暑い夏。古い団地の一室で、多数の遺体が発見された。腐乱した遺体の中に自分の愛人を見つけた刑事は、彼女と自分の繋がりを隠すため、遺留品を持ち出す。2つめの犯行現場で目撃された犯人は、肌の異様に白い若い男。「スノーマン」と呼ばれる彼は、謎めいた美しさから話題を集めていくが──。この上なく残虐で、しかし哀しいサスペンスホラー。
  • 小説版 サブイボマスク

    小説版 サブイボマスク

    小説・文芸

    -
    1巻594円 (税込)
    人影まばらなシャッター商店街。過疎化が進み、ダムの建設予定地になると噂されている故郷・道半町に笑顔を取り戻したい熱血青年団員の春雄は、覆面レスラーだった父の形見のマスクをかぶり、商店街の真ん中で路上ライブを始める。感動で“心のトリハダ”を呼び覚ます謎のシンガー、「サブイボマスク」見参! ファンキー加藤初主演、ハートフル“自虐”コメディ映画のノベライズ。

ユーザーレビュー

  • 流氷の果て

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ブク友、まことさんから教えていただいた初作家さん。
    インパクトのある名前で興味を持っていましたがようやくありつけた。
    まことさんありがとう~!

    1985年。昭和60年の大晦日の夜の北海道。
    札幌から知床半島ウトロへむかう「北斗流氷号バスツアー」
    お酒も入り午前2時過ぎにそれは起こった。石北峠を通過中の転落事故により運転手含む乗客39名が死亡した。
    事故の原因は運転手による飲酒運転だった。
    助かったのは僅か7名。その中にいた運転手の息子、釜利修一(10)と能瀬由里子(12)。

    時は過ぎ1999年まもなくミレニアムを迎える東京新宿の歩道橋で男の首つり遺体が発見される。
    認知症の母親の介護の為もうすぐ退職する刑事の真宮はそこで、憂鬱な影を引きずっているような雰囲気の青年と白いダウンコートの美しい若い女性を見かける。
    あのバス事故が招いた不幸、少年と少女のその後の人生が新たな殺人事件と繋がっていく。 

    時効まで、罪の共有が白夜行を思い出した。
    これ系は大好きな話。
    犯人とわかっていても、何とか逃れてくれと最後は思ってしまった。
    親を失ってから大人になるまでがここには書ききれない程の辛い過去があるのだろうと勝手に想像して落ち込む。
    由里子しかわからないペンネームでラジオにメッセージを送る所が良かった。
    他の作品も読んでみたいと思った。 
     
    私の母もバスツアーが大好きでよく行っていた。「今度は菖蒲祭りのバスツアーにいくの」と楽しそうに電話で話していた。
    当日の朝に待ち合わせ場所に来ない母を叔母が迎えに行くと倒れて亡くなっていた。
    翌年私は一人で「菖蒲祭り」に行って母の為に沢山写真を撮ってきた。
    私もう少し年齢を重ねたらバスツアーを楽しめる人間になりたい。

    0
    2026年10月08日
  • 二人の嘘

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    本屋でたまたま見かけたあまり知られてなさそうな初読み著者。

    長編の部類で読み始めは気が重かったが、大幅に期待を超えてきてめちゃくちゃ面白かった。

    裁判所の判事と元服役囚による恋愛物語と言って終えばそこまでなのだが、その言葉では言い表せないほど周囲の人間関係や煩わしさが描かれているところが秀逸。
    さらには無実の証明をミステリー的に展開していくのではなく、あくまでヒューマンや心象にフォーカスしていて小説として読ませるところが多い。

    近しい作者というと平野啓一郎とかかな?かなり面白かったので他作も要チェック。

    0
    2026年09月29日
  • 流氷の果て

    Posted by ブクログ

    切ない…
    こんなに夢中で読んだ小説は久しぶり

    一年ほど前にブク友さん達の間で話題になっていたから、その頃に予約したのかな?
    今、手元に届きました。



    1985年12月31日
    札幌から知床半島ウトロへと向かう「北斗流氷号バス事故」
    全てはこの転落事故から始まった

    プロローグから一気に惹き込まれる


    事故から15年
    バスに乗り合わせた少年少女たちのその後の人生
    身元不明の遺体
    政界の重要人物殺人事件
    事件を追う〝現場百遍〟の昭和の刑事と細眉の若手刑事のコンビ


    これらが絡み合い、緊迫感を持ったまま物語は進んでいく。
    ミステリーではあるが、登場人物たちの生きる姿こそが一番の読みどころかもしれない。




    窓の外は雨だけど、雪なのかと錯覚するほど物語に入り込んでしまった。
    読み応えたっぷりの一冊。

    0
    2026年09月22日
  • 二人の嘘

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    頭脳明晰、容姿端麗な女性判事の主人公、礼子。
    けれど礼子の幼少期は幸福とは程遠く、実の母の最後の言葉に深く心に傷を負っていた。母の名前も思い出せない、生きているのかも興味がない。
    感情を消し、身勝手な夫、義母との関係性を淡々と続ける日々は、私から見ても決して幸せではない。
    そんな時に、かつて礼子が懲役刑に処した元服役囚に出逢う。感情を消し去り仮面を被って生きていた礼子の歯車は、彼の存在によって狂っていく。


    愛おしい物語だと私は思いました。
    最後に、少年のように笑う蛭間と、少女のように笑う礼子。

    決してハッピーエンドとは言えないけれど、物悲しい北陸の冬を最後のシーンに持ってくるのも素敵でした。

    蛭間という人物が素敵過ぎて、真っ直ぐで優しくて、誠実で、我慢強くて。
    器用で繊細で、男らしくて。

    二人はきっと、本物の愛を知って、幸せだったんだろうと思えた。

    0
    2026年08月24日
  • 二人の嘘

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    最後の章のタイトルが『悲劇』だからこそ、ふたりの旅は永遠ではないのだろうなと思い、読んでいて切なかった。

    0
    2026年08月12日

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