高山真の作品一覧
「高山真」の「エゴイスト」「【無料】『羽生結弦は助走をしない』 ~羽生結弦を語り足りない~」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
読み進めるうちにタイトルが切なくも胸をえぐっていくようだった。他人を愛して、他人のために何かをしたいと思うことは、本当に自分のエゴなのだろうか。
この本は同性愛の作品としてカテゴライズされる。同性愛者として生活していくうえでのこれまでの苦しみと解放。他人を愛したいという感情。そういった感情はきっと著者が当事者であったからこそ、ありありと迫ってくるようだった。
でも、この作品はそれだけじゃない。それだけで片づけるにはもったいなさすぎる。二人だけでなく、二人の家族をも巻き込む深い愛情の物語であり、人を愛することの喜びと苦しみを訴えかける。
印象的だったのは、「恋人だったけど、他人だった。」という言葉。確かに人は、他人と自分のおなじところを探して「おなじだ」と思ってしまいがち。だからこそ、「他人」であることを突き付けられる絶望感は計り知れない。浩輔が失意の中、愛する人を失った罪悪感に苦しんでいる描写に胸がいっぱいになった。
読後はやるせなさと切なさ、そしてあたたかさと希望でぐちゃぐちゃになった気持ちにしばらく浸っていた。
私はそれはエゴではなく救いだったのだと言いたい。
どうか彼らがもうこれ以上謝らずに、生きていけますように。そう願わずにはいられなかった。
このような作品を世に出してくれてありがとうございました。