過去の金融危機の解説まではフムフムと内容を追えたが、本題の「第三次世界大戦が金融の世界ですでに始まっている」とする仮説に入ってから話が壮大過ぎて、かつどこまで事実で何が憶測かの境界線が曖昧になって付いて行けなくなった。
大まかには『米国覇権構造が崩れて多極化する』仮説に沿って金融関連の出来事を憶測
...続きを読む含めて解説している。本書は2015年に書かれているようだが、ロシアを孤立させプーチンを怒らせて、ウクライナが米国の代理戦争をするシナリオも本書の仮説に沿った流れに見える。
しかし注意が必要なのは、この手の本はまず「表のストーリー」をしっかり理解しておかないと「陰謀論」という迷宮にハマりがちなこと。自分の中では「教養としての金融危機」という書籍が直近100年の国際金融市場の歴史解説本としての「表のストーリー」なので並べながら再読しようと思った。