作品一覧

  • 阿修羅 悪行の聖者 聖徳太子
    3.0
    1巻770円 (税込)
    仏教こそが民を救い、律令国家への道を開く、と信じる摂政・厩戸皇子は、国難に直面する。隋の煬帝が厩戸の国書に激怒したのだ。仏教を信じる者同士がなぜ分かり合えないのか? 日本を戦火から守るため、厩戸は奇策を用いるが、大臣・蘇我馬子ら豪族勢は不穏な動きを見せる。妃・刀自古郎女との関係も冷え切り、理想と現実の狭間で公私とも孤立を深める厩戸。出生の秘密と血塗られた過去を胸に、ついに下した決断とは――。
  • 悪行の聖者 聖徳太子
    4.2
    なぜ聖徳太子は天皇になれなかったのか。その出生の秘密とは…? 崇仏か排仏かの議論に決着をつけ、仏教支持を明確にした用明大王の死後、後を継いだ崇峻大王が暗殺された。暗殺に自ら手を下したのは、用明の遺児、厩戸皇子(聖徳太子)だった。叔母・推古天皇の摂政となった厩戸は、罪を重ねつつも蘇我馬子に対抗し、民衆を救う仏教王国の建設を志す。聖徳太子の暗黒面に光をあてて話題を呼んだ古代史小説の傑作、文庫化!
  • 万葉集をつくった男 小説・大伴家持
    -
    1巻836円 (税込)
    古来、武をもって朝廷に仕えた大伴氏に、旅人、家持と、2代続けて歌才に恵まれた当主が現れた。愛妻の死、叔母・坂上郎女の支配に苦悩しつつ、家持は生まれながらの使命である『万葉集』編纂に奔走する!

ユーザーレビュー

  • 悪行の聖者 聖徳太子

    Posted by ブクログ

    面白かった!
    久々の歴史小説、楽しかった。

    歴史小説の面白いところは、史実をもとに隠された秘密や経緯が、作者の想像力(創造力)によって、ものすごく壮大に、あるいは、逆説的に描かれたりして、「そういうことだったのか!」とか「そうきたかー!」的な、一種の感動的な発見があるところだと思う。

    その意味では、この小説、最高だった。
    「血ぬられた手で仏を求めて彷徨する、聖徳太子の光と影を見事なまでに描ききり、古代史小説に新生面をひらく傑作の登場」!
    「近親相姦の果てに産み落とされ、叔父・崇峻天皇を我が手にかけ、殺生と偸盗と邪淫の三悪に染まりつつも、この国を仏教によってまとめようとする、悪行の…いや、逆

    0
    2014年01月19日
  • 悪行の聖者 聖徳太子

    Posted by ブクログ

    学校の社会の授業で習った聖徳太子は何だったんだろう?
    そもそも聖徳太子って名は使われていなかったのか?。
    10人の話を同時に聞き分ける等の超人的なところも宣伝効果を狙った政治戦略だったとは。
    日本の歴史上の人物に「偉人」や「天才」は多くいるが「聖人」と聞いてすぐに頭に浮かぶ唯一の存在と思っていた聖徳太子のイメージが変わった。彼も普通の人と変わらない人間で男だったわけだ。

    0
    2018年11月11日
  • 悪行の聖者 聖徳太子

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    聖者とか呼ばれている人も、普通の人間と同じように悩むんだなぁと。

    人間なんて生まれた時点では、みな同じはず。
    そこからどうやって生きて、体験したこと、感じたことから洞察し自分にフィードバックできるかが、その人をより人間らしくできるのだと思う。

    そう考えると、聖者と呼ばれる人ほど、経験から学び取ることが多いのでは、と。

    この本の聖徳太子像は超人ではなく、人に近い。そして、悩んでいることも現代の人に置き換えられるから、共感もできる。
    #ここまでどろっどろの家庭もないかもだけど。

    1500年前のことで、フィクションの部分も多いんだろうけど、これも解釈の一つしてはとても面白いです。

    0
    2011年09月23日
  • 阿修羅 悪行の聖者 聖徳太子

    Posted by ブクログ

    歴史小説ってやっぱり面白いと改めて思いました。特に聖徳太子には存在の有無を始め、諸説あるし。こういう聖徳太子もなるほどーーーっと。

    0
    2012年09月20日

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