篠崎紘一のレビュー一覧

  • 悪行の聖者 聖徳太子

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    面白かった!
    久々の歴史小説、楽しかった。

    歴史小説の面白いところは、史実をもとに隠された秘密や経緯が、作者の想像力(創造力)によって、ものすごく壮大に、あるいは、逆説的に描かれたりして、「そういうことだったのか!」とか「そうきたかー!」的な、一種の感動的な発見があるところだと思う。

    その意味では、この小説、最高だった。
    「血ぬられた手で仏を求めて彷徨する、聖徳太子の光と影を見事なまでに描ききり、古代史小説に新生面をひらく傑作の登場」!
    「近親相姦の果てに産み落とされ、叔父・崇峻天皇を我が手にかけ、殺生と偸盗と邪淫の三悪に染まりつつも、この国を仏教によってまとめようとする、悪行の…いや、逆

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    2014年01月19日
  • 悪行の聖者 聖徳太子

    Posted by ブクログ

    学校の社会の授業で習った聖徳太子は何だったんだろう?
    そもそも聖徳太子って名は使われていなかったのか?。
    10人の話を同時に聞き分ける等の超人的なところも宣伝効果を狙った政治戦略だったとは。
    日本の歴史上の人物に「偉人」や「天才」は多くいるが「聖人」と聞いてすぐに頭に浮かぶ唯一の存在と思っていた聖徳太子のイメージが変わった。彼も普通の人と変わらない人間で男だったわけだ。

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    2018年11月11日
  • 悪行の聖者 聖徳太子

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    聖者とか呼ばれている人も、普通の人間と同じように悩むんだなぁと。

    人間なんて生まれた時点では、みな同じはず。
    そこからどうやって生きて、体験したこと、感じたことから洞察し自分にフィードバックできるかが、その人をより人間らしくできるのだと思う。

    そう考えると、聖者と呼ばれる人ほど、経験から学び取ることが多いのでは、と。

    この本の聖徳太子像は超人ではなく、人に近い。そして、悩んでいることも現代の人に置き換えられるから、共感もできる。
    #ここまでどろっどろの家庭もないかもだけど。

    1500年前のことで、フィクションの部分も多いんだろうけど、これも解釈の一つしてはとても面白いです。

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    2011年09月23日
  • 阿修羅 悪行の聖者 聖徳太子

    Posted by ブクログ

    歴史小説ってやっぱり面白いと改めて思いました。特に聖徳太子には存在の有無を始め、諸説あるし。こういう聖徳太子もなるほどーーーっと。

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    2012年09月20日