細川重男の作品一覧
「細川重男」の「鎌倉幕府抗争史~御家人間抗争の二十七年~」「執権 北条氏と鎌倉幕府」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
洋泉社歴史新書y版を改訂・増補し、
“付編 頼朝の後、後の頼朝”を加えて、大幅パワーアップ。
親分・源頼朝と御家人たちが集い、築いた鎌倉幕府。
彼らの人間関係と武士という存在、彼らを率いた頼朝の器量を
分かり易く、楽しく?描く。そして頼朝後の御家人抗争時代と
北条氏の義時・政子・泰時のその後が加わる。
・プロローグ――物騒な主従漫才
一 流人の生活 二 ドキュメント・鎌倉入り
三 「オレたちの町」鎌倉
四 御家人たちの「溜まり場」鎌倉幕府
五 御家人たちのハートを掴んだ頼朝
六 故郷としての都市鎌倉
・エピローグ――鎌倉幕府の青春時代
・洋泉社歴史新書y版あとがき
付編 頼朝の後、後の頼朝
一 頼朝の後 二 後の頼朝
・朝日新書版のあとがき
・洋泉社歴史新書y版参考文献 ・朝日新書版参考文献
・参考系図 コラム①~⑥
「吾妻鏡」を中心に語られる、源頼朝と御家人たちの姿。
快適な流人生活、妻・政子を得ての幸福な日々は、
以仁王の令旨到来で一変する。
思わぬ?挙兵、敗戦、房総に渡り、様々な武士たちの思惑の
中で、ついには大軍勢を率いて、共に鎌倉の地へ。そして、
鎌倉は頼朝と御家人たちの手で作った「オレたちの町」に。
御家人たちが暮らす鎌倉での彼らの交流の様子。
幕府(頼朝邸)が溜まり場に。だって頼朝が居るんだもの♪
当時の武士は勇士であり野蛮人。
なんたって人殺しは日常茶飯事。
そんな物騒な彼らと接し、まとめ上げた頼朝の個性。
大御所から下っ端まで、一人ひとりを覚え、
心遣いと気遣いを忘れない。
喜怒哀楽は激しいし、女性関係は困ったちゃんだけど、
相手の心を的確に掴む言動と態度。
大親分気質の頼朝に率いられた御家人たちが面白かった。
だが頼朝の突然の死は御家人抗争時代へ。
“付編 頼朝の後、後の頼朝”は「鎌倉幕府抗争史」光文社新書へ
繋がる内容。頼朝の死での御家人間抗争と承久の乱までを
十三人合議制と北条家の動きを中心に、詳しく描いている。
専権まっしぐらの時政。頼朝の「家子専一」に選ばれた
ばっかりに、律儀に行動して抗争を凌ぎ、仕方なく戦った
承久の乱で勝ってしまった義時。そして事実上の鎌倉殿の政子。
特に承久の乱を前にしての政子演説の意訳が良かったです。
ダンナが作った鎌倉幕府を守るための決意が御家人たちに響く!
北条家って、つくづく…。
2023年8月読了。
昔から「鎌倉好き」だったのだが、昨年の大河ドラマで久々に〝燃え上がる程の鎌倉愛〟が甦り、最近の研究成果を踏まえた研究書を漁り出したのだが、やはりNHKの力はスゴいもの。
本書と出逢えて、非常にラッキーだった。
『「執権」で有り続けた北条家は、何故〝将軍〟を欲しなかったのか?』をメインテーマとして、歴代執権の中でも対称的なイメージの有る北条義時と時宗を徹底的に“深掘り”した、とても興味深い本だった。
大河ドラマでもそうだったが、あれだけ血腥い事をやり尽くした感の有る義時が、後の時代では『頼朝と並ぶ卓越した得宗(政治家)』として、室町幕府やその後の武家政権からこんなに高い評価と尊敬を集めていたとは…、全然知らなかった。
時宗も、「外交音痴で、闘争的で、後の幕府崩壊の端緒を作った人」ぐらいの認識だったのだが、ここでも「義時」を御手本として、北条(得宗)家の独裁政治を〝ほぼ完成させた〟立役者だった、と云うのには驚きました。それと、「攻められる前に攻めちゃえ!」って本気で考えていたなんて、誇大妄想狂的な可愛らしさ(?)も垣間見れて、本当に「目からウロコ」本でした。
読後、大河ドラマをまた最初から見直したくなった。一般の方々にも理解しやすく書かれているので、興味を持たれた方には是非是非、お奨めします!良かったね、小四郎!!