作品一覧

ユーザーレビュー

  • ガリバー旅行記

    ガリバー旅行記

    小説・文芸

    購入済み

    色々な読み方ができる

    最初の1~2章が童話としてあまりにも有名なため本当に面白い次からの章が余り読まれていない残念な小説である。風刺小説 SF ホラー色々な読み方ができるが、当時としては当然 批判を巻き起こしたし、現代でも通用する社会への警告が含まれていると思う。

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    2025年03月02日
  • ガリバー旅行記

    ガリバー旅行記

    小説・文芸

    mac

    ネタバレ 購入済み

    人間なるもの

    ・逆転の発想:「自分」という存在は、他者との関係によって、見え方が変わる。常識と思われている関係が全てではない。
    自分はダメだと感じても、それは「ある規準」の世界でのこと。視点が変われば短所も長所になり得る。
    ・小人の国:「どうでもいいこと」による戦争→戦争で敵の艦隊を拿捕→ただし敵兵はそのまま→皇帝の不評→
    英雄ガリバーは、小便で宮殿の火災を消した→「侮辱罪」→死刑?両目をつぶす?
    →政争→亡命→ボート発見→帰還→次の旅へ。
    ・巨人の国:一見、牧歌的な理想郷。ガリバーは愛玩動物の扱い。(常に死と隣り合わせのか弱い存在)
    どんなに魅力的なものでも、超拡大すれば歪な面が見える。
    ・空飛ぶ島:ラピュタ。特権階級が、地上の民を搾取し、逆らう者は上空から押しつぶす。
    理屈ばかりで実践が疎かにされている(数学と音楽以外に興味を示さない)。
    ・死者と対話できる国:「現在」は「過去」の夥しい死者との連続性の中にある。
    歴史は死者たちとともに作られる永くて広大な世界。
    しかし、「過去(歴史)」は時の権力者たちに都合よく書き換えられ、不都合な真実は葬り去られるのが常である。
    ・不死人の国:不死は可能でも、不老は不可能。人間は、樹木のように何百年も隆々と生き続けることはできない。
    そのため、いつまでも権力と既得権益にしがみつく者が絶えることはない。
    あらゆる感覚や集中力、感性が劣化し、過去の栄光自慢、若さを妬む、向上心の欠如、
    自尊心と自己評価の肥大、人を見下す、そのくせ欲深い。老醜である。
    ・馬(フウイヌム)の国:フウイヌムは理性的。嘘をつくという概念がない。争いもほとんどない、聖者のような生物。
    …人間は自然から生まれながら、自然との調和を考えるようには出来ていない。そのため、戦争や環境破壊を繰り返す。
    馬の国は、自然への回帰であるが、人間にとっては、偏狭な理性によって友愛を強制され、
    優性淘汰が行われがちな全体主義の国にすぎなかった。
    フウイヌム(馬)になろうとしたガリバーは結局、裁判にかけられ追放される。
    ・故郷への帰還:家族との再会。抱擁とキス。失神。

    1
    2022年12月30日
  • 原子爆弾

    原子爆弾

    小説・文芸

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    絶唱の俳句ですね……言葉もない

    原民喜氏は最後、計画的に鉄道で自死を選択した悲劇の作家ですね。傍目にはかなり繊細だったようですが、実際、本人には芯が通っていたようで、ただ広島原爆で被爆し、思ったようには詩や小説、書けなくなっていたようですね。
    ここに収録されている俳句を読むだけでも作者の思いは強烈ですし、図書館で借りるのでも良いので、この方の作品には興味を持って欲しいですし、私もちゃんと読んでいきたいですね。
    やはり故・原民喜氏、広く知られるべき日本の作家でしょうね。

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    2022年10月26日
  • 夏の花

    夏の花

    小説・文芸

    ネタバレ 購入済み

    強烈な印象

    中学か高校の教科書に載っていました。
    私はずっと井伏鱒二の黒い雨とごっちゃにしていました。
    ただ筆者が書き記した内容を断片的に尚且つ割と正確に覚えていました。筆者がトイレで被曝した事、被曝した後女学生達が興奮して語り合っていた事、甥っ子を見つけたもののすでに亡くなっていた事、バスを待つ人が前の人の背中に爪を立てて立ったまま死んでいた事。などなど。
    それらの記述を鮮明に覚えていたためこの著書にまた出会えました。

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    2018年06月04日
  • 原民喜全詩集

    Posted by ブクログ

    原民喜さんの詩集ですね。
    原民喜さん(1905~1951、広島県生まれ)小説家、詩人。
     生前に詩集は出されてはいません。原民喜さんの妻が亡くなって、後を追うように四十五歳で自死されましたので、四ヶ月後に『原民喜詩集』は刊行されました。この本には、他に『かげろふ断章』ほか拾遺詩集を収録されています。

           『はつ夏』

     ゆきずりにみる人の身ぶりのいちから、
     そのひとの昔がみえてくる。
     垣間みた あやめの花が 
     をさない日の幻となる。 
     胸をふたぐといふのではない、 
     いつのまにかつみかさなつたものが 
     おのれのうちにくるめいてゐる。
     藤の花の咲く空、
     とびかふ燕。

           『夏』

         みなぎれる空に
         小鳥飛ぶ
         さえざえと昼は明るく
         鳥のみ動きて影はなし

           『川の断章』

             1

          川に似て
          音もない
          川のほとり
          川のほとりの

             2

          空の色
          寂び異なるか
          水を映して
          水に映り

             3

          思ひは凍けて
          川のひとすぢとなる
          
             4

          遠かれば
          川は潜むか
          流るるか
          悠久として

             5

         現世(うつしょ)の川に
         つながるるもの
         現世の川に
         ながれゆくもの

           『昨日の雨』
        
        青くさはらはかぎりもない
        空にきく雲雀の声は
        やがて淋しい

        うらうらと燃えいでる
        昨日の雨よりもえいでる
        陽炎が濃ゆく燃えいでる

           『月夜』

           (1)

         川の向こうは川か
         向こうには何があるのか
         空に月は高いし
         水も岸も今は遥かだ

            (2)

         月の夜の水の面は
         呼吸するたびに変わる
         たとへば霧となり
         闇となり光となる

     生涯を詩人として過ごされたようですが、あまりにも短い人生にため息が出ます。原爆を謳った詩もカタカナで掲載されています。
     感受性の高い孤高の詩人の調べに、感慨はひとしおですね(=^ェ^=)

    0
    2025年06月25日

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