作品一覧

  • ザ・ラストマン 日立グループのV字回復を導いた「やり抜く力」
    4.1
    「ラストマンになれ」 私がこの言葉を聞いたのは、三〇代のころです。 当時の私は日立工場に勤めていて、たしか設計課長に昇進したときのことだったと思います。 日立工場長だった綿森力さんが、工場の執務室の窓の前でこう言いました。 「この工場が沈むときが来たら、君たちは先に船を降りろ。 それを見届けてから、オレはこの窓を蹴破って飛び降りる。 それがラストマンだ」 ――そのときから、私の胸に「ザ・ラストマン」という言葉が深く刻まれています。【序章より】 *  *  *  *  *  * 「自分の後ろには、もう誰もいない」――ビジネスマンに必須の心構えとは。 決断、実行、撤退…一つひとつの行動にきちんと、しかし楽観的に責任を持ってやり抜けば、より楽しく、成果を出せる。 7873億円の赤字から会社を再生した元日立グループ会長が、苦境の日本経済で戦い続けるビジネスパーソンに贈るメッセージ。 新規収録原稿「若い企業人の皆さんへ」「ポストコロナ時代の企業」 ※本書は二〇一五年三月に小社から刊行された同名の単行本を加筆・再編集したものです。
  • 一俗六仙
    3.5
    1巻1,760円 (税込)
    「1週間7日間のうち、俗世間的仕事はギリギリと絞って1日程度にとどめ、あとの6日間は仙人のように俗世から離れて、自分の本当にやりたいことだけをやる、つまり晴耕雨読的、林住期的暮らしをしたいという私の願望を表現した言葉――私の造語である」(「はじめに」より)。  日立製作所のトップとして思い切った改革を次々と行いV字回復に導いた立役者。2020年に東京電力会長も退任した。 いよいよ一俗六仙の境地に足を踏み入れた筆者の仕事論と人生論。
  • 100年企業の改革 私と日立 私の履歴書
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    製造業最大の赤字から過去最高益へ。沈みかけた巨艦・日立を再生させた立役者が、経営改革の要諦と自身の半生を語る。いま振り返って日立の経営改革とは何だったのか、痛みを伴う改革の実践とは――。日本経済新聞の好評連載「私の履歴書」に、私の経営論等を大幅加筆。

ユーザーレビュー

  • ザ・ラストマン 日立グループのV字回復を導いた「やり抜く力」

    Posted by ブクログ

    職場の上司に勧められて読んでみました。「自分が最後の責任を取る人間になれ」そう言ったメッセージはもちろん優れたリーダーとな何だ?という誰にでも関係する分野の知識も学ぶことができます。

    また、日立という日本屈指の大企業の取締役にも選ばれるような人が伝えるメッセージにはどれも重みがあり、これこそが社会の真髄なのかと考えさせられました。

    川村氏は「人が成長するのはしんどい思いをした時」「始末書を書いた枚数だけ成長する」と昭和ちっくと言えるような考えを持っています。川村氏もそのことは自覚しており、しんどい経験や始末書を書いた経験のおかげで成長できたと述べたのちに、今の若い人にはなかなかしんどい思い

    0
    2025年05月04日
  • ザ・ラストマン 日立グループのV字回復を導いた「やり抜く力」

    Posted by ブクログ

    日本の巨大企業「戦艦大和」のような時代遅れになりかけたのを、解体・再生した実行力は見事。日本の経営者で希有と言える。(同じ道産子として誇り)
    日立は立ち直り、世界へ挑戦している。
    他方、東芝は実質的に消滅してしまった。
    この二社の運命は「日本の行方」を厳しく迫っている。
    いずれにしても「トップのリーダーシップ」「高い見識」
    →川村社長の「カンパニー制導入」自己責任体制と
     東原社長の「BUビジネスユニット制」の対比は☆
    経営理論の現実適用レポートとして大変勉強になる。
    有数のBusiness School Case Studyに相応しい
    日本の経営学者はもっと関与すべき。

    0
    2024年03月20日
  • ザ・ラストマン 日立グループのV字回復を導いた「やり抜く力」

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    7000億円の赤字
    日立時間
    大抵の改革はスピードでどうにかなる
    社会イノベーション事業
    カメラの目を持つ
    稼ぐ力を身につける
    社長にカリスマ性は必要ない
    情報を集めて未来を予測する
    51点でいい
    ピークを少し過ぎたら撤退する
    最良のときはこれからくる

    以前から読もう、読みたいとは思っていた一方、経営者向けの内容だと思っていたので、読んでいませんでした。しかし実際は、一般のビジネスパーソンに向けた内容、
    メッセージもふんだんでした。特に、日立のようなトラディショナルな大企業に勤めているビジネスパーソンは、参考になる一冊かと。

    0
    2023年08月14日
  • 一俗六仙

    Posted by ブクログ

     日立製作所を69歳にて再生に導いた川村元会長の随想録。「一俗六仙」とは著者の造語で、「俗世間の仕事は1日にとどめ、残る6日は仙人のように俗世間から離れて好きなことをやる」という意味とのこと。現在、81歳とのことながら、読書・小唄・スキー・ゴルフ・ハイキング・散歩・瞑想と「六仙」三昧の姿が描かれています。

     これらの「仙」のなかでも、最大の愉しみは「読書」。以前から読書家で知られた著者ながら、哲学・歴史・文学・地理・科学と読まれる分野は幅広く、その知見が全体に散りばめられています(「総論は哲学・歴史、各論は文学」とも)。ビジネス書についての言及はなく古典中心ですが、大企業再生にはリベラルアー

    0
    2021年07月13日
  • ザ・ラストマン 日立グループのV字回復を導いた「やり抜く力」

    Posted by ブクログ

    「ラストマン」、この覚悟が全ての人に必要だということに共感しました。特にトップが覚悟を持ち、それを示すことがどれほど大切なのか、川村さんの言葉で伝えていただいた気がします。
    戦略を実行する上での説明責任、稼ぐという具体的な言葉を使って示す例とか、修羅場を経験した分だけ成長するという点は、全く同感です。
    わかっていても、いざ自分はどれだけできたのかとなるとできていないことは多いのですが、川村さんはここに書いていることをやりきった。この人がいたから、日立は復活できたのだと改めてわかりました。

    0
    2025年10月08日

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