トヨタ生産方式+トヨタ流製品開発のセットで概要がつかめる本。
リーンやアジャイルがトヨタの逆輸入という話は初耳。いまさらながらトヨタと学ばねば!と思った。
著者の主張にキレがあって、そこまで言い切るかという内容もあり、印象強い。
トヨタの開発は、機能別組織であり主査制度(プロマネ)が横串を刺して
...続きを読む、全体として機能している。それを支えているのは、①十分な権限付与 ②重量級のタレント性、である。つまるところ、”人の問題”であり、ここに大企業も中小企業もない。
当たり前の帰結だけど、人を育てる仕組みがあるかが長期的強みに左右する。中期的強みは、情報資産の蓄積。
逆説的には、トヨタは、タレントを生かせる制度を導入しているとも言える。ティール組織はフラットな組織で多くの「個を生かす」ことを特性としているが、トヨタは階層組織で「優秀な個を活かす」体制を構築しているという対比はなんか面白い。
また、トヨタは、情報資産を蓄積する仕組みを日々の業務の中にうまく作っているようだ。蓄積のための蓄積はやる側のモチベーションも持たないから、コストを下げるか、報酬を増やすか、それに特化した管理組織が必要と思う。
トヨタの組織や制度は大変参考になる。特に、中長期的に人材開発・組織開発が大いに貢献できる可能性があるとわかったので、もう少し詳しい書籍も手に取ってみたい。