作品一覧

  • 移民リスク(新潮新書)
    4.0
    1巻968円 (税込)
    クルド人=政治難民というイメージ、メディアによる入管行政への批判、移民先進国ドイツの先例――人口減や人道的配慮など移民を受け入れるべき理由はあるものの、このまま押し進めて本当にいいのか? 欧州事情に通じたジャーナリストが、クルド人問題に揺れる埼玉・川口、彼らの故郷トルコ、移民流入に悩むドイツ、「入管の闇」問題をめぐって現地徹底取材。国家の基盤を揺るがす「日本的ゆるさ」に警鐘を鳴らす。
  • メルケルと右傾化するドイツ
    3.3
    1巻924円 (税込)
    ドイツ首相メルケルは世界の救世主か? 破壊者か? 4選を確実としたメルケルの生涯と業績をたどり、その強さの秘密と危機をもたらす構造を分析する。『ドイツリスク』(光文社新書)で山本七平賞特別賞を受賞した著者による画期的な論考。
  • ドイツリスク~「夢見る政治」が引き起こす混乱~
    4.5
    1巻924円 (税込)
    ユーロ危機を招いたギリシャ支援における頑なな姿勢、ロシアや中国への接近と米国離れ、学者やメディアの誤解に基づく日本批判――EUのリーダーであり、GDP世界第4位の大国が、世界にとって、そして日本にとって、最大のリスクになりつつある。ドイツは変質したのか? それとも、ドイツに内在していた何かが噴き出したのか? 気鋭のジャーナリストがドイツの危うさの正体を突き止め、根強い「ドイツ見習え論」に警鐘を鳴らす。
  • 本音化するヨーロッパ 裏切られた統合の理想
    3.0
    1巻836円 (税込)
    アフリカからの難民をイタリアが堂々と受け入れ拒否し、EU内では政権参加するポピュリズム政党が増加、ロシアの軍事的脅威には徴兵制復活の動きで対抗する……。ギリシャの共通通貨ユーロ離脱は一応回避し、外からは一見、落ち着きを取り戻したかのように思える欧州。だが、エリートたちが懸命に目指そうとする理想とは裏腹に、普通の人々の生活レベルでの不満は鬱積し、むしろ深化していた――。9年半のベルリン特派員経験を持つ著者が、緊張の現場を丹念に取材。米・英に続く、ヨーロッパの「本音化」というべき現象が、EUの協調を崩し、世界の衝突の震源地となる!
  • 読売クオータリー選集2014年夏号1 ・脱イデオロギーの領土教育が必要だ 中西茂
    -
    1~2巻220円 (税込)
    尖閣諸島をはじめ、我が国の領土に関して危機感が強まる中、いかに領土教育を進めるか。沖縄県八重山地方の教科書採択問題などを例に引きながら、イデオロギーから距離を置いた複眼的な領土教育を著者は提案する。内容:尖閣問題教えるモデル授業▽「両方使えば」という提案▽政治的な主義主張と教科書の記述▽これからの時代に必要な視点、など

ユーザーレビュー

  • 移民リスク(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    「この分野の著作物の9割方が、不法残留者に同情的、入管行政に批判的な中にあって、本書がそうした通念を相対化し、幅広い視点で考えるきっかけになれば幸いである。」
    本書のおわりに記された一文であるが、まさに本書の価値を物語っていると言える。
    本書では、第1章でクルド人問題について取り扱い、第3章ではドイツの移民問題を取り扱っているが、特におすすめしたいのが、第2章で取り扱われている入管のことである。入管の組織や難民に関する業務について分かりやすく解説されている。

    0
    2025年09月03日
  • 移民リスク(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    とても良い。話の流れがとてもよい。ツカミは移民の身近な困りごと、トルコに取材に行くと違う事実があり、帰国して改めて考える、読者も同じ学習をトレースする。その流れがよい。事実の集め方も無理がない。
    まずは川口市でのクルド人の迷惑さ、国内でトルコ人と抗争。これに対してトルコでの取材で初めて分かるのは、多くのクルド人はトルコで争っていない。政治的に極右のクルド人政党のみが、エルドアン政権と抗争。大多数のクルド人は普通のトルコ人。その理解で日本で改めて取材、考え直す。結論、難民とは「帰国すると逮捕や弾圧」を受ける人。日本で難民申請をしているクルド人はほとんどそうではない。難民申請書の内容を見れば分かる

    0
    2025年08月22日
  • ドイツリスク~「夢見る政治」が引き起こす混乱~

    Posted by ブクログ

    ドイツリスク
    「夢見る政治」が引き起こす混乱
    著:三好 範英
    光文社新書776

    本書は、2015年断面のドイツを中心した国際政治をあつかっています。
    その軸は3つ

    1 日本の東日本大震災に端を発するエネルギー転換
    2 ユーロ、その政治と経済、ギリシア金融危機、ドイツの再統一と、EUの誕生
    3 ドイツとロシア、中国

    夢見る政治”ドイツ”というのは、一種の皮肉かと思いました。

    ドイツのエネルギーは、ロシアから供給を受けている
    つまり、日本でいう中東、サウジアラビアは、ドイツでは、ロシアである
    エネルギーの最大供給国である、サウジアラビアと日本が事を構えることが考えられないと、同様、ドイツと

    0
    2025年01月15日
  • ドイツリスク~「夢見る政治」が引き起こす混乱~

    Posted by ブクログ

    2015年9月刊行の本だが、テーマであるドイツリスクがプーチンのウクライナ侵攻で顕在化しているので再読。

    ドイツのロマン主義というか観念論的というか、テーゼに酔って突き進むという国民性は確かにある。著者は「夢見る政治」と呼ぶが、それはアングロ・サクソンの経験主義・現実主義の対極にある。

    現在のプーチンのウクライナ侵攻に関わる部分は、できそうにもない「原発廃止」というテーゼに突き進み、電力不足からのロシアの天然ガスへの依存。親プーチンな人物も多く、十分な制裁ができないのは多分にドイツの事情である。

    ドイツは元来、親中国であり第一大戦後にドイツの軍事顧問団が蒋介石の国民党軍を指導し、さらに大

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    2022年02月27日
  • ドイツリスク~「夢見る政治」が引き起こす混乱~

    Posted by ブクログ

    ドイツの人々が、いろいろな機会にあらぬ方向に暴走することを、事例によって教えてくれる。理想を追い求める「夢見る人」であるが、何かおかしい。
    顕著に表れたのが、福島原発時の反応。英国と対比されて、eccentric さを思い出した。
    日本を振り返って似た香りを感じざるを得ないのだが、反面教師としなければ。

    0
    2016年03月30日

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