三好範英のレビュー一覧

  • 移民リスク(新潮新書)

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    「この分野の著作物の9割方が、不法残留者に同情的、入管行政に批判的な中にあって、本書がそうした通念を相対化し、幅広い視点で考えるきっかけになれば幸いである。」
    本書のおわりに記された一文であるが、まさに本書の価値を物語っていると言える。
    本書では、第1章でクルド人問題について取り扱い、第3章ではドイツの移民問題を取り扱っているが、特におすすめしたいのが、第2章で取り扱われている入管のことである。入管の組織や難民に関する業務について分かりやすく解説されている。

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    2025年09月03日
  • 移民リスク(新潮新書)

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    ネタバレ

    とても良い。話の流れがとてもよい。ツカミは移民の身近な困りごと、トルコに取材に行くと違う事実があり、帰国して改めて考える、読者も同じ学習をトレースする。その流れがよい。事実の集め方も無理がない。
    まずは川口市でのクルド人の迷惑さ、国内でトルコ人と抗争。これに対してトルコでの取材で初めて分かるのは、多くのクルド人はトルコで争っていない。政治的に極右のクルド人政党のみが、エルドアン政権と抗争。大多数のクルド人は普通のトルコ人。その理解で日本で改めて取材、考え直す。結論、難民とは「帰国すると逮捕や弾圧」を受ける人。日本で難民申請をしているクルド人はほとんどそうではない。難民申請書の内容を見れば分かる

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    2025年08月22日
  • 移民リスク(新潮新書)

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    川口市のクルド人問題を通じて移民の受け入れ問題を議論。
    ドイツなどヨーロッパを事例に取上げ、急激な移民の増加は、既存の価値体系、文化を壊すと理解した。

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    2025年09月27日
  • メルケルと右傾化するドイツ

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    メルケル伝。幼少期から政治家になるまで、その過程や道のりが詳細に書かれている。こうしてみると「東ドイツ出身」や「元物理学者」というルーツや側面は彼女の人生や政治観に大きく影響を与えたのだと感じる。

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    2021年03月10日
  • 移民リスク(新潮新書)

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    ●クルド人問題や入管制度、ドイツの移民政策の歴史から日本の移民問題を考える本。
    ●第1章のクルド人問題や第2章の入管制度から見えてくるのは、難民申請を繰り返すことで日本に居座ることを目的に利用できたり、来日さえしてしまえば不法残留もできたりする現状にも問題があるようだ。必要なのは線引きなのではないか? 移民だからと排斥するのは間違っているが、日本の法律や規則を守らない外国人を野放しにするのも間違っている。著者の主張には、説得力があると感じたが、「移民=弱者」のイメージがある中、どこまで通用するのかも気になるところ。

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    2025年11月30日
  • 移民リスク(新潮新書)

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    川口市在住で蕨駅が最寄りです。クルド人騒動は有名ですが私の生活圏内はいたって平和だと思っていました。SNSでクルド人の悪行が避難されていますが、そういった人たちはごく一部で、日本人のほうがよっぽど悪い人がたくさんいると思います。

    しかし、外国人の犯罪率は日本人と比べるとやや高く、中でもクルド系のトルコ人の犯罪率が特に目立つ年もあると知り驚きました。しかし、川口市全体で見ると犯罪件数は減少傾向にあり、市が無法地帯というSNSの書き込みは実際とは違います。ただ、地域住民が迷惑を感じている問題も確かに存在すると感じています。

    また、親につれてこられたクルド人の子供は、母国でも日本でも差別を受けて

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    2025年08月31日
  • メルケルと右傾化するドイツ

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    先に読んだ川口マーンさんのメルケル元首相の本よりは事実に基づく硬さがあった。

    どちらもメルケルの優れた点を認めがらも、過度に倫理的すぎる点、それに基づく脱原発、難民全面受入、ギリシャへの厳しすぎる態度などの政策是非が今後問われるであろうことを述べていた。

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    2022年08月26日
  • メルケルと右傾化するドイツ

    購入済み

    現在の考え方の背景は?

    ヨーロッパ在住の日本人です。この数年
    メルケルの人気が減少している背景が知りたくて購入。何故多くの難民を国内雇用が脅かされるほど受け入れているのか?何故共産圏への依存が増えて国民の反感が高まっているのか?東ドイツと人生が大きく関わっていたが、それより牧師だった父親の影響も大であるのではと思った。

    #タメになる

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    2021年10月26日
  • 本音化するヨーロッパ 裏切られた統合の理想

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    ドイツ中心に欧州各国の「移民・難民を受け入れる側の人」の声を集めた一冊。

    「外国人労働者が急増する日本の近未来に出てくるであろう声」とも受け取れる。

    現実的にはこうならざるを得ない、つまり前提とした時に、どういうマインドセットで、今から何に取り組むのか?など考える助けになる。

    どの国も手探りで模索が続いている。

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    2019年02月03日
  • メルケルと右傾化するドイツ

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    三島憲一『現代ドイツ―統一後の知的軌跡』に続いてのドイツもの。今年に入ってからドイツものはけっこうな数になっている気がする。

    統一後の歴史の中ではコールに並んで重要なメルケルだが、メルケルに絞って書かれた書籍は本当に少ない中で、この一冊は『世界最強の女帝 メルケルの謎』と並んで統一後のドイツの理解に欠かせないように考えて購入。

    前半はメルケルのその時の状況を描きつつ、統一前から統一を経て現代のドイツを俯瞰する試みで、この前半は圧倒的に読み応えがあっておもしろい。
    後半はメルケルのドイツがどのように右傾化して行くか、という話なのかと思ったが、その辺りは正直なところかなり薄い感じで、この辺りは

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    2018年06月10日