作品一覧

  • 徳富蘇峰 日本ナショナリズムの軌跡
    3.8
    1巻858円 (税込)
    明治十九年、徳富蘇峰は二十三歳で、評論『将来の日本』を著して華々しく論壇にデビューした。その後、藩閥政府への参画を「変節」と誹謗され、戦後は第二次大戦中の言動によって無視されつづけた。しかし蘇峰は、青年時代から一貫して、日本が国際社会から敬意ある待遇を受けることを主張してきたのである。本書は「大言論人」蘇峰の生涯をたどり、日本ナショナリズムの転変に光を当てるものである。
  • 植木枝盛 民権青年の自我表現
    3.0
    1巻705円 (税込)
    自由民権期の輝かしい理論家の一人で、板垣退助のブレーンとして活躍した植木枝盛は、歿後一〇〇年を超えるが、その短い波瀾の生涯を、同郷の中江兆民、馬場辰猪、小野梓とのかかわりをも交えて描く。とくに本書は、維新の混乱の中で失われたアイデンティティを求めた枝盛の苦闘と、伝統思想に依拠しつつ西洋の新しい民主主義思想を受け容れ、ラジカルな思想形成を行なった枝盛の心的過程と自我表現とに新たな光を照射する。

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  • 東アジアのナショナリズムと近代
    -
    1巻2,849円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本、朝鮮(韓国)、中国。たび重なる戦争、併合と侵略、抵抗と抗日、独立と解放-近代東アジア百年の苦難の歴史を追い、今日につながるナショナリズムの根っこを確認する。

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ユーザーレビュー

  • 徳富蘇峰 日本ナショナリズムの軌跡

    Posted by ブクログ

    熊本で徳富蘇峰記念館を訪れて興味を持ち、読んでみた。同志社出身のジャーナリストという漠然としたイメージしかなかったが、蘇峰のナショナリズムに焦点を当てた本書で明確な像を結んだ。
    新聞記者は、虎穴に入らずんば虎児を得ずということで、取材対象に深入りした結果、自身がプレーヤーになってしまうことがある。特に政治の世界ではよくあるが、蘇峰はまさにその先駆者であろう。新聞社を経営しながら、松方首相の際に、内務省の参事官を引き受けてしまったり、自身の新聞を「正統なる唯一機関」と覚え書きを交わし、政府の機関紙であることを臆面なく宣言してしまう。言論人ではなく、フィクサーの感が強い。
    「欧米に対して正統な認知

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    2017年09月10日
  • 徳富蘇峰 日本ナショナリズムの軌跡

    Posted by ブクログ

    蘇峰の評伝。色々と勉強になりました。

    ナショナリズム的な心性が、近代における歴史的出来事の中でどのように変遷したのかを、蘇峰に焦点を当てて論じる。といった感じの本なので、トータルな伝記ではない。よって、蘆花との関係とかはほとんど触れていない。個人的なメモとしては、黄禍論をちょっと勉強したいので、あとでまた読む。

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    2014年03月03日
  • 徳富蘇峰 日本ナショナリズムの軌跡

    Posted by ブクログ

    日本におけるジャーナリストの草分け的存在でもある徳富蘇峰の生涯を著したもの。徳富蘇峰はジャーナリストの他にも、思想家、歴史家、政治家として明治~昭和にかけて影響力の与えてきた人物。
    また副題にもある通り、本著では日本のナショナリズムの変遷がうまく整理されており、その意味でも一読の価値あり。

    以下引用
    ・蘇峰の弱点は、脱亜を断念した後も、脱亜論の目できかアジアを見ることができなかった点にある。それは欧米に対して正当な認知をもとめながら、アジアの「他者」が同じ欲求をもつことは認識できなかったということである。換言すれば、欧米が日本の国民的自尊心を傷つける事には敏感でも、アジア諸国の「傷つけられた

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    2013年12月16日
  • 徳富蘇峰 日本ナショナリズムの軌跡

    Posted by ブクログ

    徳富蘇峰の生涯を追う伝記であると同時に、
    維新以来戦前の報道、そして世論形成を俯瞰する一冊。
    徳富蘇峰から一歩引いた視点で、
    冷静な評価を試みる姿勢に好感が持てた。
    吉田松陰をナショナリズム高揚のプロパガンダに利用する一方、
    中韓が放つナショナリズムを無視し、軍部の報道を純に信じる点など、
    大変に興味深かった。
    また、明治初期の青年が持つ「成り上がり」に向けた思いも感じられ、
    面白かった。

    0
    2013年10月20日
  • 徳富蘇峰 日本ナショナリズムの軌跡

    Posted by ブクログ

    祖父は徳富蘇峰に傾倒していた。あるいは根っ子に吉田松陰と同じ山口生まれということも影響あったかもしれないですが。
    祖父の残した少ない文章と本書を照らし合わせると、なるほど蘇峰さんの著作の影響を祖父は受けていたのだなと実感。
    実際にはその時代に身をおかなければ理解出来ないのでしょうが、本書では内外の状況に合わせ変わっていく蘇峰の思想をわかり易く、その限界にも容赦なく踏み込み解説。

    0
    2011年07月06日

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