作品一覧

  • 故郷の喪失と再生
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    1巻1,760円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 近年、故郷は、たんに生まれ育った土地をさすのではなく、新たな意味を与えられて、現代人の心のなかに再生しつつある。日本人にとって故郷とは何か。故郷・故郷観の変遷と現状、そしてその将来像をとおして、現代日本社会を多面的に考える。

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  • 松本清張と水上勉
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    1巻1,705円 (税込)
    ほぼ同時代を生きた松本清張と水上勉には、意外にも共通点が多い。最大の共通性は雑食性。ともに社会派ミステリ作家として出発するもミステリ以外にも手をつけ、清張は小説・ノンフィクションの二刀流を展開し『昭和史発掘』『古代史疑』など歴史評論にも進出、水上勉も『寺泊』で川端康成文学賞を受賞した私小説路線と並行して、寂れゆく辺境や滅びゆく伝統工芸のルポルタージュ、一休や良寛といった高僧の評伝に新境地を切り開いた。好一対だった大作家の歩みと名作を読み解く。 【目次】序章 清張と勉――その軌跡/第1章 文壇作家時代の松本清張/第2章 初期水上勉は私小説家だったのか/第3章 清張の乱歩批判/第4章 『天城越え』は『伊豆の踊子』をどう超えたか/第5章 清張の江藤淳批判/第6章 映画「砂の器」は小説をどう補修したか/第7章 『点と線』から『日本の黒い霧』へ/第8章 推理小説家時代の水上勉/第9章 日本型私小説を究める――その後の水上勉/第10章 国民的文化人・松本清張――『読書世論調査』の結果から/第11章 言葉を超えた世界へ・水上勉――『才市』の奇跡/あとがき/松本清張・水上勉年譜/人名索引
  • 乱歩とモダン東京 ――通俗長編の戦略と方法
    3.0
    江戸川乱歩の作品は、戦前の同時代においては「通俗長編」で圧倒的な人気を集めた。『蜘蛛男』に始まる『黒蜥蝪』『魔術師』『吸血鬼』『人間豹』『黄金仮面』のような怪人対名探偵明智小五郎の冒険活劇である。そこには乱歩の密かな戦略があった。大衆読者のあこがれをかきたてるような1930年代のモダン東京の華やかな部分を活写し、見事に作品展開に生かしたのである。これまで研究されてこなかった通俗長編の中に、大衆の心をつかむ仕掛けとしての大東京の描写を読みといていく。
  • 「東京文学散歩」を歩く
    3.0
    1巻935円 (税込)
    戦前の作家の暮らしの跡や文学作品の舞台となった場所を訪ね歩き、往時を本の中に「復元」した野田宇太郎による『東京文学散歩』シリーズは、1950~60年代に一大文学散歩ブームを引き起こした。本書は『東京文学散歩』から、往年と現在との比較が興味深い個所や、野田の主張が強く見て取れる個所などを紹介しつつ、実際にいまの東京を訪ね歩いて検証。さらに独自のコースも提唱し、新たな散歩の楽しみを提案する。昭和の文学散歩の時代を追体験できる文学ガイドブック。
  • 漱石紀行文集
    4.3
    1巻770円 (税込)
    漱石の満洲、ロンドン、京都を巡る紀行文「満韓ところどころ」「倫敦消息」「自転車日記」「京に着ける夕」をまとめる。漱石の人間、人事、自然を見詰める眼は的確であり、ユーモア溢れる溌剌とした文章で綴られている。近代日本の秀逸な紀行文となっている。小品5篇を併せて収載する。短文ながら文豪の素顔をよく伝えている佳品である。

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  • 90年代テレビドラマ講義
    3.0
    『親愛なる者へ』『高校教師』『白線流し』……。野沢尚、野島伸司に代表される作家によってドラマ界に新風が吹きこまれた90年代。これらの作品に改めて光を当て、その時代性を探る。

ユーザーレビュー

  • 漱石紀行文集

    Posted by ブクログ

    漱石先生のユーモアが詰め込まれた大陸紀行文。当時の日本、満州、イギリスがどんな状況だったのだろうかと思いを馳せる。
    交友関係の豪華さにびっくりする。満鉄総統の中村是公、警視総長の佐藤友熊、東北大学教授の橋本左五郎。だけども学生時代からの気の置けない仲であるのがよくわかる。
    ロンドンが舞台なのに、落語なような言葉使いが面白い「自転車日記」。

    0
    2020年11月22日
  • 漱石紀行文集

    Posted by ブクログ

    漱石さんは面白い!自分を飾らないというか自虐的なところがまた笑いを誘う。言葉遊びというか親父ギャグも使っているが、内容が高尚なので、注釈が必要なものが多い。

    0
    2021年08月03日
  • 漱石紀行文集

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    なるほど、漱石は可愛い人である
    これが感想です


    「火曜がダメなら水曜にすればいい」と鉄道の乗り継ぎに
    適当なことを言う漱石に橋本さんがお怒り
    その一文がこれ

    君のように呑気な事を云ったって駄目だよと橋本から叱られた。なるほど駄目である。しかも余の駄目は汽車にとどまらない。

    「なるほど駄目である」
    なんて素直で可愛い人なんだ
    あの上を歩いて見たいと番頭に頼む 漱石
    チョコレートの菓子が食いたくなった 漱石
    可愛い漱石が詰まっている本

    0
    2018年04月05日
  • 漱石紀行文集

    Posted by ブクログ

    もっと堅苦しい文章を思い読み始めたが、なかなか面白かった。学生時代の友人を訪ねた満州や、留学のロンドンなどの紀行文。
    何度も読み返したい。

    0
    2016年10月24日
  • 「東京文学散歩」を歩く

    Posted by ブクログ

    過半は、歩いた土地や知った土地ではあったものの、私が知らない土地に関する章では読解に苦労しました。原著の記述が影響していることは理解しながらも、その場所と経路をつかむにはなかなかに時間を要する本でした。また、自身に文学散歩で紹介される本に関する知識が余りなかったことも影響しているかもしれません。新書の紙幅では地図や写真を載せることは難しいでしょうからムック本での再会を祈りたいと思います。

    0
    2023年08月16日

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