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江戸川乱歩の作品は、戦前の同時代においては「通俗長編」で圧倒的な人気を集めた。『蜘蛛男』に始まる『黒蜥蝪』『魔術師』『吸血鬼』『人間豹』『黄金仮面』のような怪人対名探偵明智小五郎の冒険活劇である。そこには乱歩の密かな戦略があった。大衆読者のあこがれをかきたてるような1930年代のモダン東京の華やかな部分を活写し、見事に作品展開に生かしたのである。これまで研究されてこなかった通俗長編の中に、大衆の心をつかむ仕掛けとしての大東京の描写を読みといていく。
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Posted by ブクログ
一世を風靡した流行作家でも、亡くなると、手軽に読める作品が少なくなり論じられることも減ってしまうことが普通だが、その数少ない例外が乱歩である。 初期の本格味が強い短編群が好きな読者、「押絵と旅する男」や「パノラマ島綺談」のような変格味を好む読者、少年探偵団シリーズから入門した者たちなど、読者層も...続きを読む様々であろうと思われる。 そのような中で、乱歩自身高い評価をしておらず、これまであまり正面から取り上げられてこなかったのが、「蜘蛛男」以降の通俗長編、創元推理文庫ではスリラーと分類されている作品群である。 本書では、それらの作品の舞台となる同時代東京に焦点を当てて、文化アパート、震災後の帝都復興事業たる道路整備、遊園地、国技館、ホテル、文化住宅等、当時の流行、先端の事象が、いかに作品で描写され、読者大衆の憧れに共鳴したかを論じていく。 ストーリー展開にばかり関心が向かい、こうした時代性を現す描写は読み飛ばしてしまっていたが、本書を参照しながら、都市小説という視点からの読み方、楽しみ方もしてみたい。
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乱歩とモダン東京 ――通俗長編の戦略と方法
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藤井淑禎
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