ブロンズ
レビュアー
  • 3月のライオン 2巻

    迷いながらも戦い続ける

    棋士としての伸び悩みと、人間関係での悩みが同時に描かれる。義姉のゆさぶりに傷つきながら、それでも勝つところにプロとアマの差を感じる。ひなちゃんの淡い恋といちごシェイクのくだりがほのぼのしていて好き。

    #泣ける #感動する #アツい

    0
  • 3月のライオン 1巻

    最新刊を読んでから再読

    改めて読むと1巻は主人公の孤独感がすごく出ている。そして読み直して気がつく川本家に残る家族の傷。おいしい食べ物が優しく皆を包み、たくさんの人の物語が少しづつ始まる巻。

    #癒やされる #感動する #アツい

    0
  • 世界の果てでも漫画描き 3 チベット編

    旅はまだ続く。

    1巻でキューバから連れ帰ってきた(?)息子くんも小学生。遺跡マニアの両親にヨルダンのあちこちを連れ回されるのに、妙に冷めてるのがリアル。「アラビアのロレンス」の撮影地の砂漠、私も一度見てみたい。それにしても、イタリアと日本の身内たちの強烈さよ…。漫画家として大成した跡のイタリア&パリでのイベントの話は、それまでの苦労も合わせてみると本当に良かったと思う。

    #笑える #ハッピー #深い

    0
  • 世界の果てでも漫画描き 1 キューバ編

    キューバの人たちの温かさ

    あの「テルマエ・ロマエ」で大ヒットした、ヤマザキマリさんの自伝的マンガ。幼少時の海外へのあこがれから、母子で訪ねた香港、留学先のイタリアからボランティアで行ったキューバでの日々が語られる。革命後のキューバの情勢の不安定さと人々の生活の苦しさ、その中でも明るく生きていく様子はものすごく眩しく強烈だ。なけなしの所持金をはたいて買った食材でごちそうを作って食べる様子はこちらもお腹が空いてきた。

    #感動する #アツい #ドキドキハラハラ

    0
  • 鼻下長紳士回顧録 下巻

    ああ…もう素敵!

    名言と名キャラが多くて、エミールもユリスも超ド級の変態なのに良いところもあったりして。コレットの恋の顛末と小説を仕上げるまでの周囲の協力っぷりと、書き終えてドアを開けたらアイビーに首しめられてるエミールが笑えて、カルメンとサカエとの再開にもジンと来て。そう、書くということは自分に絶望しないで掘り下げ続けることだという言葉を噛み締めた。

    #泣ける #深い #切ない

    1
  • 美食探偵 明智五郎 1

    ドラマも良かった

    地味な主婦の豹変っぷりが妖艶で、和食指定の夫がどうしてそこまで憎かったのだろうと思ったが、セリフを読んでなるほどと思った。ちくわの磯辺揚げが美味しそう。

    #シュール #ダーク #笑える

    0
  • 美食探偵 明智五郎 2

    密かな、理解できてしまう殺意

    ネットが普及しすぎて、ちょっとしたことで炎上したり自分のプライドをずたずたにされたり。食べログでの評価が店の行く末を決めたり。わかるわかると読んでいるうちに現れた殺人現場の描写にぞっとする。実際は指の痕とかからバレそうだけど、このシリーズでは日常の殺意を書くのが上手いと思う。

    #ダーク #シュール #ドキドキハラハラ

    0
  • 美食探偵 明智五郎 3

    キッチンハラスメント

    初めて読んだ時、この言葉に激しく共感した。ていうか、この夫がクズすぎる…そりゃあ殺意抱くわ。って、今回は思わず殺してしまったパターン、でもその後が怖い。「虫も殺さないような」のセリフが段々聞いてきて、かなりの衝撃の巻。対等に思いっきり喧嘩できる夫婦だったら良かったのに。

    #シュール #怖い #ダーク

    0
  • 美食探偵 明智五郎 4

    おすしにコロッケ、磯辺揚げ

    シリアスな本編と、別の意味で衝撃な番外編。このシリーズでは作者は大都会の闇を上手く書いている。一巻からそれは変わらない。番外編での弟の顔が、ああこういう子いるよねって感じで、家族の舌がみんなアレなのにちょっと明智さんが可哀想になったり。これって作者の法事の時の体験か?

    #ダーク #笑える #シュール

    0
  • 美食探偵 明智五郎 5

    巻き込まれるいちごちゃん

    ストーカーの殺し方がエグい、嫌な奴だけどちょっと気の毒。マリアの魔の手は名探偵の相棒にまで伸びて…いちごちゃんのケータリング美味しそうだ。

    #怖い #シュール #笑える

    0
  • 美食探偵 明智五郎 6

    フィクションだからこそできる

    あの元総理の「あの」会をモチーフにした殺人事件。絵もまんまで、大丈夫なのか?と思ったが「あの」会の一件は結局ウヤムヤにされて、現実には国民の腹がたつようなことばかりしている政治家にせめてフィクションの中だけでも天誅を加えたいと思ったのだろうか。笑いの芸能の本来は風刺だと言うが、東村アキコすごい。着物好きの一面も伝わってくる巻だった。

    #ドキドキハラハラ #怖い #癒やされる

    0
  • 美食探偵 明智五郎 7

    官能的な…最終巻?

    探偵もののミステリーなのに、まさかの犯人が捕まらないこのシリーズ。マリアと明智さんの組み合わせが危険でいやらしい。フィレンツェでの逢瀬とかイケナイ感じが素敵。いちごちゃんのお料理はどれも美味しそうです。海藻、そんなに良いのか…。

    #深い #エモい #ドキドキハラハラ

    0
  • 未来歳時記 バイオの黙示録

    恐怖と笑いと混沌と

    遺伝子が狂った未来の地球が舞台。古い鳥追いロボットと鳥人間の関係が切なかった。花や羽根が映えた女性が妖艶で美しい。サメ男は絵が怖すぎる…。諸星大二郎のSFすごいなあ。

    #深い #ダーク #シュール

    0
  • 妖怪ハンター 稗田の生徒たち 1 夢見村にて

    少年少女と不思議な世界

    大きくなった薫くんたちが頼もしい。夢の中の不思議な家とか、東北に行くとありそうでリアル。夢見村の人たちがまんべんなく欲深くて笑った。悪魚の海は怖くて色っぽいけど、最後は少し寂しくて好きだ。

    #笑える #怖い

    0
  • 稗田のモノ語り 魔障ヶ岳 妖怪ハンター

    我らが稗田礼二郎!

    妖怪ハンターの待望の続巻。稗田先生相変わらずカッコいい。パンクな教祖が個人的にはすごいツボだった。あと、山登りの時に一斉にケータイがなった時のそれぞれの着メロ解説に笑い。モノが恋人だった女性の産んだ子どもはどうなるんだろう…これが一番残る怖さ。

    #笑える #ダーク #怖い

    0
  • 栞と紙魚子の生首事件

    大好きなシリーズ

    高校生の時に読んでからずっと、大好きな栞と紙魚子シリーズ。縁あって、胃の頭町のモデルになった場所の近くに住むことになって、なんだか神田川や玉川上水の近くを歩いているだけで嬉しい。衝撃の第一話から、どの話も怖くておかしい。バラバラ殺人は実際にまだ頭は見つかっていないそうで…。

    #シュール #笑える #怖い

    0
  • 栞と紙魚子と青い馬

    クトルーちゃんのママが最高

    私はこれでラヴクラフトを知った…。今日も胃の頭町は普通におかしい。鴻鳥友子さん、一話だけだと思ったらその後もちょくちょく登場で「憑いてる」状態を普通に周囲が受け入れているのが笑える。巨大迷路、流行ったのはバブルの頃あたり?ブームが去ってあっという間になくなったイメージ。

    #笑える #ほのぼの #シュール

    0
  • 栞と紙魚子 殺戮詩集

    シリーズ第三弾!

    異色の作家、きとらさん登場。憑いてるわけでもないのに、色んな意味ですごい人間だ。お化け鳥居の顛末の続きも語られて、行方不明になった友人が還ってくる。段先生の奥さんは見た目と所属以外はすごい上品な普通の奥様。ムルムル、胃の頭町に馴染みすぎだ。

    #笑える #シュール

    0
  • 栞と紙魚子と夜の魚

    絵的に綺麗な四巻

    本の魚と古本地獄屋敷がナンセンスですごい好き。怖いはずがおかしい、これこそ「栞と紙魚子シリーズ」。夜の魚できとらさんや鴻鳥さんやクトルーちゃんが状況は変わっても相変わらずなのが、この人達すごい。深海魚のような大きな魚が街を通り抜けていく絵は本当に素敵。

    #笑える #シュール

    0
  • 栞と紙魚子 何かが街にやって来る

    シリーズ第5弾

    「魔術」は短編のホラーに近い気味の悪さと残酷さで、栞と紙魚子シリーズとしては珍しい。「井戸の中歌詠む魚」はミステリーの要素満載だし、姿が変わった歌人が歌集の添削をしているのが妙に律儀で面白い。生前は結構なクズだったのに…善悪や生死を超えた不思議な世界がこのシリーズの魅力。

    #シュール #笑える #怖い

    0
  • 栞と紙魚子の百物語

    シリーズ第六弾

    「稲生物怪録」が実在していたことを後で知った。「百物語」の段先生の奥さんの話はちゃんとラヴクラフトのネタをパロっていて笑える。弁財天様って神様だけに結構迷惑な存在…でも裸体も盛装も美しい。諸星大二郎の書く裸体がエロくて好き。

    #シュール #癒やされる #笑える

    0
  • BOX~箱の中に何かいる~(1)

    でろでろ異物が諸星大二郎らしさ

    謎解きゲームにところどころホラー要素が混ざったシリーズのようだ。怖さは余り感じなくて、所々に出てくるパズルを読者も読みながら楽しむ感じ。参加者たちが抱えている闇がなんなのかそれぞれ気になる。

    #ドキドキハラハラ #ダーク

    0
  • 鼻下長紳士回顧録 上巻

    大好きな絵

    誤解を恐れずに言うと、めちゃくちゃ好きです。安野モヨコのこういう作品。エロくてやばくて、深い。そしてすごくどの絵もキレイ!「プレイに名前がついている物はそれだけ一般的」みたいなセリフ、なるほど。時々定期的に読み返しては安野ワールドのパリの空気に浸りたくなる。「棺桶野郎」とミニョの関係が好きです。

    #エモい #切ない #深い

    1
  • ワカコ酒 2巻

    ぷしゅ~と今夜も

    都内の飲食店はコロナの緊急事態宣言でアルコール自粛中。というわけで、ワカコ酒を読むとうらやましくて。新幹線でわいわいお弁当とビールとか、待ち合わせ前のちょい飲みとか。ああ、幸せに飲んだくれた日々よ…。広島から東京に帰る途中の夫婦穴子弁当、うらやましくて駅弁祭りで買って家で実食。もちろんお供は缶ビール!

    #癒やされる #ほのぼの

    0
  • 闇の鶯

    エロくて怖くて最高の女性たち

    大好きな諸星大二郎の書く女性がたくさん登場する。それも人ではないものが多くてさらに嬉しい。こんな美女たちに騙されて連れ去られたい。「書き損じのある妖怪絵巻」の最後のコマが怖いよ〜。「枯れ川」のラストが切ない。ああ、面白かった!

    #萌え #エモい #怖い

    0
  • あもくん

    しのびよる不安

    黄昏時や秋の終わりに感じる、不安で心細い形容詞がたい気分を集めたような短編集。「あもくん」こと守くんのお父さん視点で身の回りで怒る不思議なことや、ぞっとすることが語られる。子どもは小さいうちは神様に近いというけれど、あもくんには見えていて大人たちには見えないものがたくさんあるようだ。それを教えてくれなくて、父親の問いかけに冷たいのが現代の子どもだな〜と思う。猫じゃなかった出入りしていた生き物が怖すぎた。

    #シュール #怖い

    0
  • 東京タラレバ娘 シーズン2(3)

    まさかの小学生の恋愛指南

    タピオカはカエルの卵っていう嘘、私も小さい頃だまされた。まあ、似てるよね。根無し草の2号に惹かれる令菜ちゃん。森田さんの指摘が的を得ているけど、自分に都合の悪い情報って人は聞かないんだよね。小学生よしおと2号との写真もそうだけど、この巻で令菜ちゃんが追っているのは幸せではなくて「幸せのイメージ」だとわかった。オーナーの言う過去の女性たちのほうは、あっさり2号に潰される程度の夢ならつぶれてもしょうがないとも思う。

    #シュール #笑える

    0
  • 東京タラレバ娘 シーズン2(2)

    7号と10号さんは結構ツボ

    まさか今どきの婚活事情は親からお金出してもらってするとか、おどろきすぎる。そして、苦労せずにもらったお金だけあって無駄に使ってる感がすごい。よしおたちとのデートはそれぞれが個性が出ていて面白い。まだ30歳なら同伴でお金出して映画やら居酒屋やらで相手してもらわなくても相手が見つかりそうなものだが?令菜ちゃんは本当に自分から動かないな〜と実感。

    #笑える #シュール

    0
  • 東京タラレバ娘 シーズン2(1)

    令和のアラサー事情

    前シリーズのタラレバ娘たちは氷河期世代だったのが、ゆとり世代にバトンタッチ。考え方や仕事に恋愛、日本社会の変化に合わせて夢をみない若者が増えたのだと思った。実家ぐらしでフリーター、コンビニスイーツにネットフリックスがあれば幸せ。まさにこんなアラサーが身近に居る。氷河期世代の先輩女子はあきれていたけど。

    #深い #笑える

    0
  • 東京タラレバ娘 リターンズ

    トンネルの向こう

    初見の時は物足りなさを感じたが、改めて読み直してみると作者の匙加減が良いと思う。33歳の1年をさ迷ってアラフォーに突入したであろう主人公たちが以前よりも大人びてそれぞれ頑張っている。元カレとか元不倫相手の結婚式での登場は本当に迷惑だけど、男の側はあんまり罪の意識がないのがリアル。タラレbarはいつも傑作。

    #笑える #ハッピー #癒やされる

    0
  • 訪問者

    名作中の名作

    最後の場面でユリスモールの前で流すオスカーの涙。罪を犯した父に許しを与える存在になりたかったのに、父にとっては自分は裁きをくだす者だった。愛と絶望の描写が胸を締め付けられる。「エッグ・スタンド」も初めて読んだのははるか昔なのにいまだにセリフの一つ一つが心の中にしまわれている。進化論から、死んだ子どもへの罪の意識を漂わせる現代っ子の救いの物語。城を作るには、黒と白の石が両方必要だということを本当に納得できたのは十数年たってからだった。

    #切ない #深い #泣ける

    1
  • 東京タラレバ娘(9)

    迷って迷って、前を向け

    年下モデルのために安定男を捨てるという非現実的な展開ではあるけれど、現代の恋愛はこんなものかもしれない。作者があとがきで結婚至上主義ではないと言っているとおり、主人公が結婚できて幸せになりました、という結末にしなかったことに拍手を送りたい。Keyも早坂さんもどうもファンタジーな男性ではあるが、いやあ〜面白かった!

    #笑える #アツい #深い

    0
  • 東京タラレバ娘(8)

    フラペチーノの解釈に笑う

    少女漫画的展開が続くが、所々の迷言とつっこみに笑う。タラレバたちが振り返るタラレバ娘たちの18歳〜20代は本当に楽しそうで、そりゃあ33歳になったからって事情が変わったことに気が付けないのも無理はない。暗い20代を過ごしたほうが30代は楽しいってわけではないだろうが。

    #笑える #深い #切ない

    0
  • 東京タラレバ娘(7)

    トーンダウンしても面白い

    全巻までのホラーじみたアラサーの苦悩から、やや少女漫画的な展開になった。小雪、不倫は終わってないのか?それから「もうこの人でいい」は、絶対失敗するフラグ。タラレbarの相談&つっこみがますます冴えてくる。

    #シュール #笑える #深い

    0
  • 東京タラレバ娘(6)

    作者の筆は容赦なく

    マンガの系統も時代も違うのに山岸凉子の「天人唐草」を思い出した。自分で自分の人生を生きてこなかった者への容赦ない結末と、香が受けた仕打ちや小雪の、みっともないくらいでは済まされない不倫の終着が結びつく。Keyの存在は非現実的だけど、酷い恋を終えた後に一緒に酔える友だちがいて良かったね。それだけでも今のアラサーは幸せかも。

    #シュール #切ない #深い

    0
  • 東京タラレバ娘(5)

    何をやっとるんじゃ

    クズ男たちとの付き合いは切るべき瞬間がいくつかあって、倫子の友人二人もその時があったのに切れないでずるずる。小雪さん、ドタキャン時点で着拒&LINEブロック!香さん、一番大事なことをなぜ面倒くさがる?なんでなんでの嵐の中でアラサーたちはもがいている。独りが怖い?捨てられたくない?いや、そもそもあなたたち選ばれてないから!自分の生き方は自分で選べ。「第三次結婚ブーム」があるあるすぎる。

    #笑える #深い #シュール

    0
  • 東京タラレバ娘(4)

    言いたいことを言えないのはなぜ

    映画マニア男との付き合い、私は「本音ぶちまけて、盛大に喧嘩してみれば?」と思ったが周囲に聞くと、倫子みたいな反応しちゃう人は多いみたいでそれってなぜだろう。髪型もチリチリパーマ失敗したらベリーショートにしてそのうち伸びるし、ただし相手にも私の好みの髪型にしてもらうけど。33まで独身だったから、こだわりを譲れないのか。こだわりすぎていたから33歳なのか。タラレbarが秀逸。

    #深い #笑える #シュール

    0
  • 東京タラレバ娘(3)

    空回りが止まらない

    「ピンチがチャンスなのは若いうちだけ。あんたにとってはチャンスはピンチ」そんな残酷なこと言われたって、どうしようもない。楽して生きてきたわけでもないのに、自分なりに精一杯やってきたのに周囲の見方だけが変わって取り残される恐怖がますますアンテナを狂わせる。東京のど真ん中で華やかに絶望しながら誰かにすがりたくなって「なんでそいつ?」っていうのに引っかかりまくってたな…私も周囲も。

    #シュール #深い #笑える

    0
  • 東京タラレバ娘(2)

    旅は道連れ、でもみんなで迷子

    回転寿司女に〆鯖女。アラサーの迷いは主人公のみにとどまらず、友人たちもが泥沼にはまっていく。自分だけは大丈夫、イタくないから。そう思っていても絶望がとまらない。若さと中年の間の魔のスポットにハマりまくる三人の上をタラレバが高笑い。アラサーだった私は引きつった笑いで見つめていた。

    #シュール #笑える #切ない

    0
  • あぶな坂HOTEL

    彼岸と此岸のあいだ。

    名作揃いの萩尾望都作品のなかでは、ライトな読みくち。初期の頃との絵柄の変化に少し戸惑ったが定期的に読み返したくなる。ホスト3人に囲まれた姫君の話でどんどん現実が見えてくるのが結構ツボだった。現実社会のエッセンスを時代とともにちゃんと取り入れるのがすごい。

    #深い #笑える #感動する

    0
  • 半神

    萩尾望都は偉大だ

    有名すぎる表題作については、今更語るまでもない。他に収録されている作品では「偽王」「ハーバルビューティ」が好きだ。罪を思い出させて自分の傷を精算するために道連れになる男。何もかもが想定外のハーバルビューティ。萩尾望都の作品は、出会えて読めてよかったものばかりだ。

    #感動する #深い

    0
  • トーマの心臓

    人生のバイブル

    天使の羽根を失ったとユリスモールに告白されたエーリクが「僕の羽根を片方あげる。両方でも良い、僕はいらないから」と答えた場面は今読んでも涙が流れる。あの頃私は何も知らないティーン・エイジャーだったのに。私の人生を語るときに欠かせない一冊。

    #深い #泣ける #感動する

    0
  • 東京タラレバ娘(1)

    迷えるアラサー必読本

    かつてこんなにも、アラサーの心をえぐるギャグ漫画があっただろうか…。上京して十数年、都会の生活にもそこそこ慣れて自他共認める大人の年齢なのに、迷い続けて仕事に恋にと傷ついてはビールを飲んで絶叫する…。思い出すと懐かしく痛々しくも愛おしいアラサーの日々よ。初めて読んだ時の「私もやばいかも」青くなった思いは忘れられない。

    #タメになる #笑える #シュール

    0
  • おいピータン!!(17)

    20年も連載していたなんて!

    最終巻にふさわしいピータンらしさ前回エピソードが満載。大森さんワタナベさん、お幸せに!そして「おいおいピータン」も楽しく読もう。陽子さんとまゆちゃんのエピソードはそちらにとっておいて、いろんな人のいろんな人生が続いていくのがわかる17巻。「トントントン」は結構怖いエピソードだけど、ドアを開けに行く甥っ子ちゃんに救われる。宅配ピザが2つくらいのエピソードで出てきて美味しそうで、もう週末絶対に食べよう。

    #ハッピー #癒やされる #笑える

    0
  • おいピータン!!(16)

    口福な、エピソードが満載

    たくさん送られてきた新鮮な鮎を色んな食べ方で味わい尽くす大森さんワタナベさんが羨ましい。ベルクをこの本で私は初めて知った。早くお店でビールが飲みたいなあ。出前を取る日は彼が挨拶に来る日。お父さんの「俺はカツ丼を頼む」に決意を感じる。つくばいがあるお家は素敵なはずなのに「水をかき出すべこべこ」を探しまくるのはマユちゃん一家らしくて微笑ましい。じゃがりこ18歳はわかるなあ。イタリアフェアで買った特大ジェラートを部下に仕事指示しているうちに完食する大森さん。サンドイッチの耳は良いエピソードだった。お母さんは自己犠牲ばっかり、じゃないのが良い。

    #癒やされる #ハッピー #ほのぼの

    0
  • おいピータン!!(15)

    もはや夫婦ですね

    大森さんとワタナベさんのエピソードは長年連れ添った感じがますます増している。「ちょうど良い半分」とか完全に老後まで見据えているし。輪ゴムのエピソードを読んでから家の輪ゴムを数えるようになってしまった。外国人の友達がいたら、の妄想も好き。「三番目を好きになる」って、相手に期待しないことで自分が傷つくのを回避しようとしているんだよね。きつくてもちゃんと人と向き合おう。浮気や不倫、片思いに配偶者の突然のフリーランス宣言等のヒリヒリする心をそれぞれ優しい形で収めるのがいい。

    #ほのぼの #ハッピー #笑える

    0
  • おいピータン!!(14)

    少しごちゃごちゃしているけど

    ぬか床にはまる大森さんへのワタナベさんの逆襲。豚汁に牛乳だと和風シチューになるのかな。イケメンパン屋にときめくまゆちゃん母子とその結末に笑い、ひさしぶりの陽子さんも幸せそう。手作りおせちを「母親のショータイム」と書いてあってドキリとした。確かに、大変だけど作っている自分に酔っているところがあったかも。来年は買ってみようかな。少しシュールな展開も混じった14巻。でもやっぱり好きなシリーズだ。

    #ハッピー #ほのぼの #シュール

    0
  • おいピータン!!(13)

    トラウマも心の傷もふっとばせ

    幸せいっぱいで一生を過ごす人は多分いない、でも日常のハッピーを上手に見つけながら笑って生きていきたい。13巻のエピソードを読むと、しみじみそう思う。「適量」がわからなくて傷ついても、ドーナッツの穴にこだわっちゃっても。ワタナベさんの自分を変えたい発言のときに大森さんがつぶやいている「いまのが好きよ」「似合っているよ」の優しさ。出産にまつわる作者のエピソードは復帰の過程がよくわかって大変そうなのに笑えてしまった。ところで私はまんまるドーナッツも好きだけどな〜。

    #癒やされる #ほのぼの #笑える

    0
  • おいピータン!!(12)

    心に刺さるストーリーの数々

    名作揃いの12巻。「これでいい」は数年前に読んだ時は「なんで?ちゃんとしようよ、お茶もお皿も!」と思ってしまったが今ならわかる。ちゃんとすることも大事だけど、自分にとって無理なく心地よい距離を見つけることも大事だ。物に対しても、人に対しても。不倫相手を「初めてみた」話は、4巻のいちご牛乳と同じ人だったら怖いな…でも彼氏の感じが違うから大丈夫か。同僚は同じに見えるけど。カレーを極める大森さんの「らっきょうが主食でカレーが副菜」発言に美味しそう、と思ってしまった。お山田まんじゅうはきっと愛媛の山田屋まんじゅうのもじりだよね。あれ、美味しくて大好き。

    #ほのぼの #笑える #癒やされる

    0
  • おいピータン!!(11)

    姑からの野菜を使い切る。

    30年たって缶になった我が家の「とりあえず箱」から、無理せずに自分たちに合う暮らしを探そうと悟るマユちゃんの話も好きだし、新しいお店の想像をしているうちに自分が店主の蕎麦屋について着々と構想を二人で練っていく「開店間近」も好き。でも、この巻ではやはり大森さんの義理のお姉さんでもある、忍さんの存在が際立つ。夫の実家からのもらいものって、想定外に多かったり早く食べないと傷みそうだったりと、妻の立場からすると意外と厄介。それをきっちり使い切ってなおかつお肌すべすべまで持っていく、忍さんの力量。ラタトゥイユや味噌炒めは我が家でも実践しました。

    #癒やされる #ほのぼの #ハッピー

    0