感情タグBEST3
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山姥ってその時代の人が違和感なく
普通の人と安心して泊まるんだから、
現代だとパソコンやワープロなど機器を使える人なんだなあ。
現代に生きるいろいろな神話。
海からやってくる「もっこ」も面白かったです。
題名の
「闇の鶯」は民話の見るなの座敷がモチーフの作品です。山姥、人間による自然破壊、コンピューター、男女の愛も入ってます。
後二作は稗田礼二郎モノ。その他に完全ホラーなサイレンと、シュールな夢のような出会いと別れの物語。
私は好きだけれど、諸星大二郎を知らない人が読むとどんな感想を持つのだろうか、とも思った。
エロくて怖くて最高の女性たち
大好きな諸星大二郎の書く女性がたくさん登場する。それも人ではないものが多くてさらに嬉しい。こんな美女たちに騙されて連れ去られたい。「書き損じのある妖怪絵巻」の最後のコマが怖いよ〜。「枯れ川」のラストが切ない。ああ、面白かった!
Posted by ブクログ
諸星大二郎の短編集。幻想的なものもあればホラー的なものもあるけれど、特に『闇の鶯』の切ないながら未来を感じさせるラストと、『涸れ川』のやるせなさの中にも詩情がある物語構造が印象深かった。
Posted by ブクログ
発売を承知でこれといった理由もなく
何となくスルーしていた一冊を、
今般『夢見村にて』のついでに同時購入。
……さっさと買っておけばよかった……
浴衣に丹前!
鼻血が出るかと思ったよ、浴衣に丹前!!
ラストの「涸れ川」だけ趣向が異なりますが、
他4編は妖怪ハンターシリーズ番外編的な話。
鄙びた海辺の町・粟木に住む
潮くんと渚ちゃんが登場する「それは時には少女となりて」――
霊媒体質ではないかと稗田先生に言わしめる渚ちゃんだけど、
このエピソードでは立場が逆で、彼女が潮くんの危機を救う。
行方不明の姉の痕跡を追う青年の話「人魚の記憶」,
旧家に伝わる巻物の謎「描き損じのある妖怪絵巻」,
この3話は、異界から訪れるものとの遭遇、
あるいは秘し隠されたものを垣間見るといった筋で、
あからさまではないけれど、
初期作品群に見受けられたクトゥルー神話風の匂い、味付けを感じる。
殊に「人魚の記憶」はどうにも「インスマウスの影」というか、
あれを映像化した
佐野史郎主演「インスマスを覆う影」を彷彿させてならない……
とは言い過ぎか(また観たいな、あのドラマ)。
表題作は作者の昔の短編「城」――カフカの「城」のパロディ――
のセルフパロディ×見るなの座敷×桃太郎の鬼退治
といったところかな。
採点は☆4つに「浴衣に丹前」の分を加点して満点としました(笑)
Posted by ブクログ
このネット情報の氾濫した、うすべったい時代によくもまぁ、
こういったテイストをキープできるもんだねぇ。
そんな思いでいつもあたしはこの人の作品を眺める。
最初に読んだ時にはもう、故人かと思っていたもん。
昭和のニオイたっぷりだもんね〜
この作品集はそれぞれ、あたしのテイストにマッチしていて楽しめた。
しかも1作1作がすごく、わかりやすい。
たまにこの人の作品は不条理な終わり方をするんだけど、
今回はオチがぐっと、クリアなのだ。
海から来た異形のもの、山の神、書き損じのある妖怪図、人魚伝説と姉‥
最後のページですべてが氷解。あー気分いい。
さくさく軽く読めてあとに不条理が残らない。
この本もとっても、御褒美読書でした。
Posted by ブクログ
モロ☆先生は「あっと驚く結末を描く(SF的)」と、「不気味な読後感を残し読者に想像させる(ホラー的)」を使い分けてると思うのですが、
この本に収録の作品ではどうもストーリと終わらせ方がミスマッチを起こしている気がします。ちょっと残念。