赤穂浪士 下作品一覧
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-歴史好きならだれでも知っている松の大廊下での刃傷沙汰は、浅野内匠頭の乱心によるものだった。 吉良上野介は、赤穂勢にうらまれる理由などなかったのである。じつはそこには柳沢吉保の陰謀があった。 そして、温厚で聡明な名君である吉良上野介は、赤穂浪士の手にかかって殺されたのではない。 そのような不名誉を嫌い、周到に準備された秘策によって、みずから生命を絶ったのである。 構想から20年をかけて真相を解いた歴史小説の大作が、今よみがえる。 【上巻目次】 第1章/若き日の懊悩 第2章/大江戸春欄漫 第3章/上杉家の存亡 第4章/吉良荘の赤馬 第5章/混迷する政局 第6章/名君吉良義央 第7章/元禄花乱れ舞 第8章/刃傷松の廊下
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-蘇った古の剣豪VS現代忍者(高校生)! 群馬県に住む目立たない高校一年生・連城大弥は、その発祥から現代まで一度も日の目を見たことのない不遇な忍術+現代戦闘術の当代。 彼はある日、『忠臣蔵』で赤穂浪士と戦った江戸時代屈指の剣客・清水一学と名乗る男とでくわす。近ごろ県内で古の剣豪を名乗る者たちが暴れているという情報を得ていた大弥は、この敵に血が沸くのを感じ、現代の知恵と戦術思想を用いて勝負を挑む。 それを陰から目撃していたのは、大弥の高校の生徒会長であり柔道世界一、誰もが憧れる美少女・姫氏原すみれ。そして、すみれに従い立つ男、天下に雷名轟かせる剣聖・上泉伊勢守信綱。 「全校生徒の顔と名前は覚えてる。確か一年二組の連城君。あなた何者?」 大弥を問い詰めるすみれから逆に事情を引き出すと“龍神”なる存在が古の剣豪たちの出現の源らしい。すみれは群馬県に残る龍宮伝説により“龍神の花嫁”となることを定められているという。 大弥は彼女の運命に言い様のない憤りを覚え、誰にも理解されない戦いを決意した。 行く道に立ちはだかるのは、柳生一族とその統領・柳生連也厳包、新選組一番隊隊長・沖田総司、そして――。 新人作家が描く青春恋愛伝奇ロマン、開幕。 ※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
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3.8諦めず、迷わず、信じた道を一筋に―― 謎の刃傷事件を起こした浅野内匠頭。 彼が密かに残した”最期の言葉”とは。 言葉を聞いた勘解由の、秘めたる想いの行方は。 直木賞作家が描く、かつてない「忠臣蔵」! 元禄十四年(1701)十一月。 若くして扇野藩の馬廻り役・中川三郎兵衛の後家となった紗英【さえ】は、江戸からやってくる永井勘解由【ながいかげゆ】という人物の接待役兼監視役を命じられた。 勘解由は旗本であり、幕府の目付役だったが、将軍・徳川綱吉の怒りにふれて扇野藩にお預けの身になったという。 この年、江戸城内で、播州赤穂の大名・浅野内匠頭が、高家筆頭、吉良上野介を斬りつける刃傷事件が起きていた。浅野内匠頭は理由を問われぬまま即日切腹。だが勘解由は、老中に切腹の見合わせを進言し、また切腹の直前、襖越しにひそかに浅野内匠頭の"最後の言葉"を聞いたという。この行いが将軍、徳川綱吉の知るところとなり、機嫌を損じたのだった。 雪が舞い散る中、屋敷に到着した勘解由を迎え入れた紗英は、役目を全うしようとするが――。 身分を隠し、勘解由の元を訪れる赤穂浪士。 勘解由のやさしさに惹かれてゆく紗英。 扇野藩に、静かに嵐が忍び寄る。 これまでにない視点から「忠臣蔵」の世界を描き、新たな感動を呼び起こす歴史時代長編! ≪熱き信念が胸を打つ、扇野藩シリーズ≫ ※本書は、2015年12月に小社より刊行された単行本を上下に分冊の上、文庫化したものです。
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-赤穂浪士が仇討ち後、死をたまわって14年。いまだに泉岳寺の辺りに、大石内蔵助(くらのすけ)が出没するという。駿河屋小町と評判のお京も、たしかに大石を見た。いや、大石に狙われたのだ。小日向主水(もんど)を婿に迎えた夜、お京は誘拐されてしまった。ただ、奇怪はそればかりではない。播州浅野家縁故の女性が、あいついで殺されている……。なぜか? 大岡越前守の懐刀(ふところがたな)水木半九郎も手をこまねくばかりだった。だが実は、浅野家の瓦解前後、奥方をめぐって何か事件があったのだ。瓦解によって門外に出た「将監闇日記」の秘密。竜宮と於菟(おと)姫と浦島、塩売り吉次、幽冥庵など、不可解な謎が半九郎の心を迷わせる……。<上下巻>
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4.0「武士はなぜ腹を切るのか?」「赤穂浪士の討入りは主君のためだけではない!」 「参勤交代は超高速が当たり前?」「公文書偽造は江戸時代にもあった!」……… 本書は、江戸時代の武士と町人たちの実像を、当時の文書(もんじょ)から蘇らせ、人々が幕藩体制という社会制度のもと、どのように暮らし、どのような課題を抱えていたかを、江戸学の第一人者山本博文東大教授が、わかりやすく解説した書籍である。 江戸時代については、家康から幕末期の慶喜まで、映画やテレビ、小説などで様々に描かれているが、どうしても現代劇的な面が強調され、嘘とまではいかないが、かなり間違いが多い。例えば、有名な忠臣蔵の討入りは主君のためだけに行われたわけではない。背景には討入りをしなければならなかった武士としての理由があった。著者はわかりやすい文章でその背景を鮮やかに導き出して見せる。また、現代の人々は参勤交代というと「下にー、下にー」という厳格な面しか思い浮かべないが、どうもそうでもないらしい、ということを著者は教えてくれる。本書の面白さはここにある。この一冊から、教科書には書かれていない江戸時代が次々と出てくる楽しさを味わってほしい。 【参考】 江戸時代、人々は武士と百姓・町人という身分に大きく分けられていた。百姓は農業従事者だけではなく、漁業、林業、手工業を生業とする職人なども含む農村居住者全般を指した。町人は、都市に居住していた商人、職人などの総称である。当時の人口構成は武士7%、町人5%、百姓85%、その他3%である。 大坂夏の陣を最後に戦乱は止み、平和な時代が続くようになる。武士は公務員化し、戦で功を立てることは不可能なため、出世コースに乗ることが大きな目標となる。町人たちの多くは、貧富の差に関係なく、日々楽しく暮らすことを第一として生きるようになる。学問の世界では、自由闊達な雰囲気のもと様々な研究が登場し、最先端の「知」が江戸に花開く。学びは庶民にまで広がり、現代に繋がる学問の基礎が築かれたのも江戸時代である。